更新日:2012.06.04
文/椙内洋輔 写真/ゼネラルモーターズ
カマロZL1クーぺは、0〜60mph加速が3.9秒で、最高速度が296キロ/hにも達する超ハイパフォーマンスカーだ。ベース価格は5万4995ドルとスポーツカー的な安価な価格設定にもかかわらず、パフォーマンスは超一流のスーパーカーレベル。そこが最大の魅力となる。
搭載されるエンジンは、6.2リッターV8スーパーチャージドエンジン。カマロ史上最大のエンジンは、580HP、最大トルク556lb-ftを発生させる。この強烈なパワーを6速MTか最新のタップシフトを備えた6速ATで駆動する。
冒頭の0〜100キロ加速は、MTモデルで4秒、タップシフトでは3.9秒と、ATモデルが勝っているという。ちなみにこのタイム、まさにスーパーカーレベルの俊足タイム。だが、カマロは直線だけでなく、サーキットでもかなり速い。
それは、マグネティックライドコントロール、ランチコントロール、トラクションコントロール、エレクトロニックスタビリティコントロール、エレクトリックパワーステアリングレスポンスを統括したパフォーマンス・トラクション・マネージメントの存在が一役買っている。このパフォーマンス・トラクション・マネージメントは、ウエット、ドライ、スポーツ1、スポーツ2、レースの5つのモード設定が可能であり、カマロをスーパーカーとして、そしてスポーツカーとして走ることを、場所を問わず可能にしている。
実際にこれらハイパワー&ハイテク装備で、ニュルブルクリンクサーキットを7分41秒27でラップする。これは、カマロZL1のパワー、ブレーキング、タイヤグリップ、車体バランスのすべてにおてい素晴らしく、すべてにおいて適正なチューニングが施されていることを意味している。余談だが、このカマロに搭載されているマグネティックライドは第三世代のものであり、これまでの他のどのモデルよりも優れた制御を可能にしている。
ちなみにこれまた余談だが、カマロZL1登場の背景には、フォードシェルビーGT500の存在があったのは周知の事実。カマロZL1の最大パワーが580HPとなったのも、540HPのGT500を優に超えていることをアピールする狙いがあったのだろう。だがしかし…。敵は、一回りも二回りも上手だった?
フォードは早々に2013年モデルを発表し、今夏にリリースと発表した。しかも5.8リッターに排気量をアップさせ、650HP、最大トルク600lb-ftという最強マシンとして登場させるのだ(コルベットZR1に搭載されているLS9型6.2リッターV8スーパーチャージドエンジンは638HP、最大トルク604lb-ftだから、単純にこのエンジンをカマロに搭載しても、パワー数値では叶わない)。
カマロZL1は当初、「最強にして最も安価なスーパーカー」という触れ込みだったが、13年型シェルビー発表後は、「世界で最もコストパフォーマンスの高いスーパーカー」に変わってしまったらしいが、その性能に何ら支障はないことはお伝えしておく。実際にベースとなるカマロのボディ剛性はことのほか高い。そして巧みなサスペンション制御がもたらす良好なハンドリングは、シェルビーを明らかに超えるだろうと思うが、いかがだろう?
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