コンパスとグラチェロは全体的なシルエットが似てる?
2017年にデビューした2代目(MP型)ジープ・コンパスは、実はデビュー当時から業界内では「グランドチェロキーに似てるよね」と言われていた。
もっとも、コンパスはジープブランドの中ではレネゲードとチェロキーの間に位置するモデルなので、チェロキーのさらに上に位置するグラチェロとは格が全く違う。
両車の全長×全幅×全高(mm)は、グランドチェロキーSRT8が4,850×1,985×1,800であるのに対して、コンパスは4,400×1,810×1,640。エンジンはSRT8が搭載するV8 6,416cc HEMIユニットが468ps&63.6kg-mであるのに対して、コンパスの直4 2,359ccユニットは175ps&23.4kg-m。車両本体価格はコンパスのベーシックモデルが¥3,230,000であるのに対して、ジープの正規輸入車の中でも最も高価なSRT8は¥8,100,000である。数字だけを比較するのであれば、フェザー級とヘビー級くらいの違いはある。
しかし、それほど車格が違うにも関わらず、ジープに詳しくない人がそれぞれの車両を個別に見た場合、ちょっと離れたところから見る分には違いが分からないのではないか?という程度には似ているのである。とくに全体的なシルエットが似ている。
ちょっとマニアックな例えをすれば、キャデラックATSとCTSが、並べて比較しなければ、それぞれを一見しただけでは素人には違いが分からないのに似ているかもしれない(笑)。
そういう両車のデザイン的な相似性に着目し、「日本の道路交通事情にマッチしたライトなSRT8を製作しよう」と考えたS&RTの発想力と、実際にそれを形にしたセンス&技術力はさすがという他ない。
>>S&RT ジープ・コンパス・ストラダーレ Part2
グランドチェロキーとコンパスは、サイズ的にも性能的にも2クラスは違う。しかしながら全体的なシルエットやデザインの方向性はよく似ている。並べれば違いは分かるが、個別に見る限り、ジープに詳しくない人には違いは判別し難いだろう。

黒い方は先代モデルのコンパス。現行コンパスと現行グラチェロのデザインの違いは、先代と現行のコンパスのデザイン的な違い程度しかない?