更新日:2019.12.20
文/椙内洋輔 写真/ゼネラルモーターズ
キャデラックは、新型エスカレードを2020年2月4日、ロサンゼルスで公開すると正式発表した。
大きな変化についてはまだ未定だが、ひとつ告知されたのが、38インチの大型OLEDディスプレイの採用。車載ディスプレイとしては初となる38インチ超の大型OLEDディスプレイである。OLEDは、有機発光ダイオードだ。
このOLEDに関しては下記ティーザー動画が公開されている。
さて、 エスカレードに関しては数年前からモデルチェンジが囁かれていた。現行モデルのデビューは2014年だから現在でまだ5年。モデルチェンジ予想が2020年だとしても6年というスパンは意外に短い(2021年とも言われる)。
だが、本国での評価はまったくの逆という。「すでに古い」と言われている。その理由が、昨今のSUVブームである。
ラグジュアリーSUV筆頭だった時代からすでに十数年が経ち、さらに世界的なSUVブームのなか開発競争が行われている状況においては、現在のエスカレードでは他のライバルたちに歯が立たない。
ライバルとは、ローバーであり、ベントレーであり、メルセデスであり、BMWであり…etc。アメリカ国内で言えば、すでにリンカーンナビゲーターがフルモデルチェンジをして新世代モデルが登場しているにもかかわらず、エスカレードに至ってはまだ現役続行中。
で、エスカレードが古いと言われるその最たる理由がエンジン。現行エスカレードに搭載される6.2リッターV8は426hpを発生させる。が、さすがに役不足。2トン後半の車重に426hpである。
余談だが、ミッドサイズのデュランゴSRTは、2トン前半の車重に475hpである。その動力性能においてはミッドサイズにすら負けてしまう。
個人的に、エスカレードには旧態依然のまったりとしたV8が似合う車両だとは思うのだが(それはあくまで「アメ車の中の一台」と見た場合であって)、世界中で人気のSUVブームにおいては、現行エスカレードのパフォーマンスは正直、十分とは言えない。
たとえば、レンジローバースポーツは575hpだし、ベントレーベンテイガは12気筒で630hp超だ。
ということで、モデルチェンジに合わせて新エンジン搭載への期待である。で、その最右翼と言われていたのがキャデラックCT6 Vスポーツに搭載されるDOHC4.2リッターV8ツインターボエンジン。
新開発されたこのV8エンジンは、ツインターボを使用することで550hp、最大トルク627lb-ftを発生させる。そしてミッションは10速ATである。
だが、個人的に一番可能性が高いと考えているのが、新型コルベットC8に搭載されている6.2リッターV8LT2エンジン。495hp/6450rpm、最大トルク470lb-ft/5150rpmを発生させ8速DGTと組み合わされる。
これまでの成り行きを見れば、C8コルベットのエンジン搭載が一番無難な線だろう。
ただし個人的な「一番まっとうな線」という意味での6.2リッターV8LT2エンジンという予測だが、わずかながら残される本当の期待はC7コルベットZR1に搭載される6.2リッターV8スーパーチャージャーLT5エンジンだったりする。
このエンジンであれば755hpを発生させるから、一気にスーパーSUVに進化し、性能のみならず話題性も十分だろう(上位モデルにラインナップされることも期待する)。
ということで、2020年末から2021年に登場するといわれている新型エスカレードに対しては、大幅なパフォーマンスアップを含むフルモデルチェンジであることを期待したい。
TEST RIDE
ASDN公式ホームページ
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES