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歴代随一の流麗なスタイルにファン多し

1981年型 シボレー カマロ

CHEVROLET CAMARO 2nd

スポーツカーと言えば、「いつでもどこでも速くて、攻めた走りをしなければいけない」と多くの人が考えている。しかし、この2代目カマロのように流麗なスタイルを眺め、キャブレターの心地良い音を楽しみながらゆったりと流すことだってスポーツカーの楽しみ方の一つである。

更新日:2011.10.24

文/編集部 写真/古閑章郎

パワー以外のすべてを磨いた珠玉の1台

 通称セカンドカマロといわれるカマロが存在したのが1970年から1981年まで。そして今回紹介する81年型カマロは、1978年にマイチェンされた後のモデルである。ちなみに1974年にもリファインされているから、都合2度目の変更となり、81年型はその最終モデルとなる。

 その1978年の変更とは、前年まで採用されていた大型バンパーが消え、ボディ同色のソフトウレタン製バンパーが採用され、力強いイメージが強調されるようになった。加えてリアのテールレンズが丸型4灯から横長なデザインへと変更され、ラインナップにおいては、Tバールーフがオプションに加わっている。

 2代目カマロのパフォーマンスは、他のアメ車と同じく排ガス規制に苦しみ、5.7リッターV8エンジンを搭載する81年モデルのZ28でさえ175馬力に留まっている。しかし、それでも当時のカマロに対する評価は上々だった。なぜならカマロはシャシーの強化をはじめ、エンジン出力以外のスポーティな要素を十分煮詰めていたからだ。フロントのサブフレームは剛性アップし、リーフスプリングを吊るシャックルも強化、もともと評価の高かったハンドリングに関しても、さらにレスポンスを向上させている。

 そんな第2世代最終型カマロは1978年に27万超という販売台数を記録。これは1967年から続く歴代カマロの中でも、最高の販売台数を誇る数字なのだ。

ボディ同色のソフトウレタン製バンパーが採用され、これによりカマロのスラントノーズはより鋭さを増し、力強いイメージが強調されるようになった。セカンドカマロの中では5mを超える全長を持つが、バランスは悪くなく、スタイリッシュである。

グラマラスなリアビュー。リアウインドーの小ささと、そのラウンドした造形がきれいなラインを描いている。リアのテールレンズが丸型4灯から横長なデザインへと変更され、リアスポイラーと共にリア造形の流麗さを構築している。

この時代は排ガス規制に苦しみ、5.7リッターを搭載する81年モデルのZ28でさえ175馬力、トルク38kg-mに抑えられた。だが、フィーリングまでは抑制できず、今乗っても楽しめるだけの独特なメカニカル・ハーモニーが備わっている。ちなみに取材車にはインテークとヘダースが入っている。

Z28には専用のデカールが貼られ、またボンネットにはエアダムが備わる。ボディはホワイトやブルー、イエローベースのカラーが存在し、フロントやリアにはスポイラーも装備。また、全モデルにオプションでTバールーフが備わったのも大きなポイントだ。

現代の道路事情でもファントゥドライブ!

 パワーダウンの波に飲まれたこの81年型カマロのV8エンジンは、5.7リッターの排気量から175馬力、38kg-mのトルクを絞り出す。数字だけを見れば、少々頼りない印象だが、実際に乗ってみると現代のインジェクションに慣れたわれわれにとっては実に気持いいエンジンだった。キャブレターの吸気音といい、レスポンスといい、スポーツカーとしての魅力を十分持ち合わせている。特に2000回転を超えたあたりから始まるV8特有のエンジンサウンドは、独特のメカニカルなハーモニーを伴ってじわじわと吹け上がる。圧倒的な加速力が無いぶん、ドライバーはその音を、そのフィーリングを、じっくりと楽しむことができるのだ。

 足回りは、「ノーマル」だと聞いていたが、そうは思えないほどしっかり感がありよく踏ん張る。荒れた路面でもきっちりとショックを吸収し、ロールも少ない。ブレーキも思ったより良く効き、ちょっとした山道を走り回った時でもしっかりとついて行くことができ、フェードの兆候も全く見せなかった。ボディも年式程のヤレた感じは無く、適度な剛性感を残している(ホイールは非ノーマル)。

 この2代目カマロは、クルマ全体から発せられる軽快さと見事な足回り、そしてパンチは無いが抜群のフィーリングを持ち合わせるエンジンで、いつもと違ったアメ車の味を感じさせてくれたのだった。個人的な趣向を書かせてもらえれば、歴代カマロの中で、もっともキレイで美しいデザインだと思う。

 余談だが、ダイハツのミライースという軽自動車のCM第一弾で、「第三のエコカー登場」というシーンがあった。俳優、瑛太扮する主役が乗る白いアメ車。彼が「もうすぐエコカーに乗り換える」という。その時乗っていたアメ車がこの年代のカマロだった。あまりにカッコ良く、軽に乗り換えることが躊躇われるのではないかと、そのCMを見るたびに思ったものだが…。非エコな乗りモノの象徴としてカマロを取り上げたのだろうが、「日本車にあるのはエコだけ」、そして逆に日本車のダサさを明らかにしてしまう結果になってしまったような気がしてならない。

 最後に。たった数時間しか乗っていないんで、歴史ある名車について偉そうに語れる資格はぜんぜんないんですが、その上であえてひと言だけ言わせてもらえば、とにかくステキなクルマでしたね。刺激的でダイレクトで、現代の無機質なクルマに慣れてしまった身には、とにかく「心に沁みるな~」としか言いようのない感慨を与えてくれるクルマでしたね。

中央にスピード&タコメーター、サイドには水温計や油圧計が備わるインパネ。パワーウィンドーのスイッチはセンターコンソールのシフター後方部に配置されている。ステアリングの軽さは、この時代ならではか。

シートは向上したハンドリングに対応するため、バケットタイプが採用されている。デザイン的なバランスも悪くない。

クーペの後席となるが、アクセスも悪くなく、座ってしまえば意外と使える状態である。

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