更新日:2016.03.16
文/椙内洋輔 写真/ゼネラルモーターズ
予想以上のカッコ良さである。痺れるほど研ぎ澄まされたボディ、熟成の6.2リッターV8スーパーチャージャーエンジンに、GMが満をじして搭載した初の10速AT。6代目カマロはデビュー以降各方面での評価がうなぎのぼりであるが、派生モデルとしてコンバーチブルが登場し、ついに真打ち登場である。
ZL1は、旧5代目カマロにもラインナップされたが、そちらは同じく6.2リッターV8スーパーチャージャーが搭載されていたが、580hp、最大トルク556lb-ftを発生させていた。それによって車重1882kgのボディを6速ATとともに走らせていたわけだが、新たに登場する6代目ZL1は、同じく6.2リッターV8LT4エンジンにて640hp、640lb-ftを発生させ、さらに200ポンド(90kg)軽いボディを10速ATにて走らせる(アクティブレブマッチ付きの6速MTもあり)。
この10速ATは、フォードと共同開発されたATであり、各ギアのステップ幅を狭くすることで、小刻みな変速とともにエンジンの美味しい部分をキープできる固有の性能を持っている。
研ぎ澄まされたボディは、エアロダイナミクスと空力風洞実験によってもたらされたエアロボディとなっており、フロントスプリッターやフロータイと呼ばれる新しいエア通路となるボウタイや大口径グリル等、すべてにおいて機能が優先されている。
足回りは、新たに調整された新マグネティックライドサスペンションにパフォーマンストラクションコントロール、電子制御ディファレンシャル、さらにランチコントロールにドライバーセレクタモード等、最新テクノロジーを駆使した最高レベルの状態がもたらされている。
くわえて、フロント285 / 30ZR20、リア305 / 30ZR20インチ鍛造ホイールに、グッドイヤーイーグルF1スーパーカータイヤ、さらにブレンボの6ピストンモノブロックブレーキとツーピースローターが装備されている。
新たに投入されたカマロZL1は、まさしく世代最強のスポーツクーペであり、加速、ハンドリング、ブレーキング、ダンピング能力は、前例のないレベルにまで引き上げられているというから、期待は大きい。
現時点で価格等の詳細は不明だが、ZL1は今年末に販売が開始される。なお、GMは2018年までに8車種において10速ATを搭載する予定と語っている。
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