編集部:そもそもASDNというのはどんな組織なんでしょう? まずは概要や理念といったもの、あとは成り立ちなどについて簡単にご説明いただけますか?
笠井:ASDNとは『American Supersport Dealer Network』の略ですが、その名の通りアメリカンスポーツカーを取扱う販売店のネットワークです。ASDNの理念というか目標ですが、簡単に言えば「アメリカンマッスルカーやハイパフォーマンスカーなど、現代のアメリカの素晴らしいクルマを日本人にもっと知ってもらいたい」といったところですね。
編集部:ASDNはサリーンジャパン(フォードのチューニングカーブランドとして有名な自動車製造メーカー『Saleen』の正規輸入元。2009年に倒産)と何か関係があるのでしょうか?
笠井:サリーンジャパンとして活動していたブルーフレームは完全に消滅していますし、組織としては全く関係ありません。しかし、現在のASDN加盟店のうち9社はサリーンジャパンの正規販売店だったショップです。
サリーンジャパンの活動により、日本でもアメリカのハイパフォーマンスカーの認知度や人気が高まりました。しかし、輸入元が消滅してしまったことで、せっかく盛り上がってきたアメリカンスポーツカー人気に水を差すような事態になってしまった。そこでサリーンの車両を販売していたディーラーの代表が集まって話し合いを行い、今度はしっかりした団体を作った。それがASDNです。
編集部:ASDNという組織は、特定の会社組織ではなくネットワーク=団体ということですが、どういった形で運営されているのでしょうか?
笠井:ASDNの運営方針は、全国の加盟店の代表で構成されるASDN事務局の会議で決定しています。取扱い車種や販売方針、保証内容や広告、新規加盟店の審査など、全てのことは会議で話し合って決定しています。
編集部:現在のASDNの主力商品はマスタングのようですが、取扱い車種はこの先もっと増えていくのでしょうか?
笠井:商品ラインナップはもっと増やす予定です。正規輸入されていないサリーン、SMS、シェルビーアメリカンといったブランドのハイパフォーマンスカーはもちろん、日本未導入グレードなども積極的に導入したいと考えています。
編集部:ASDNの取扱い車種はどういった基準で決めているのでしょうか?
笠井:取扱い車種を決める基準はもちろん「魅力的なアメリカンスーパースポーツ」であることですが、「正規輸入車とはひと味違うクルマ」であることも常に意識しています。
例えばマスタングはフォードジャパンが正規輸入していますが、現在はマニュアルミッションの設定がない。そこでASDNではマニュアルミッション車を積極的に導入する。また、ポニーパッケージやクラブ・オブ・アメリカ、カリフォルニア・スペシャルといったアメリカで人気の高いオプションパッケージ装着車を導入したり、『SSコブラ』、『SSGT500』といったASDN独自のスタイルパッケージを設定したりしています。
また、マスタングに限らず、正規輸入車には日本の法規制に適合させるための改善が施されていますが、この手直しによりオリジナルのスタイルが失われてしまうケースも少なからずある。そこでASDNでは日本の法規に合わせながらもUS仕様に近いスタイルで提供する努力をしています。
編集部:モデルラインナップ以外で強調したいASDNならではの魅力はありますか?
笠井:ASDNでは3年または6万kmの長期保証を付けて車両を販売しています(新車販売時・一部特殊車両を除く)。また、メンテナンスや修理は全国のASDN加盟店で受けることができるので、お客様にはディーラーで正規輸入車を購入するのと同様の感覚で安心してクルマをご購入いただけると思います。
車両購入以外でも、ASDNの加盟店は長年アメ車を取扱ってきたプロショップばかりですから、ドレスアップやカスタム、チューニングといった要望にも個別対応できます。アフターサービス面の充実はASDNが特に力を入れている部分なので、その辺は強調したいポイントになりますね。
【まとめ】
「正規輸入の設定のない魅力的なアメリカンスーパースポーツを、正規輸入車と同等以上の保証&サービスで販売する」というASDNの基本方針は素晴らしいと思うし、日本のアメ車ファンには嬉しい限りだろう。ラインナップの追加や販売ネットワークの拡大など、ASDNの活動はこれからもアメ車ワールドで随時お知らせしていく予定。また、来月からはASDNが現在取扱っている車両の試乗記を掲載する予定なので、楽しみに待っていてもらいたい。
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