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[試乗記]

メカニックとしてガソリン車のみならずEVも研究中

テスラ研究の途中経過

年式違いのモデルXを4台導入してデータ取り

数年先の予測をすることがとても困難な時代ではあるが、それでも確実に訪れるEV時代。好奇心旺盛な林氏は、内燃機関の研究とともにEVについての研究を始めている。その途中経過について聞いてみた。

更新日:2022.12.27

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/クワッドドライブ TEL 048-281-5853 [ホームページ] [詳細情報]

そう遠くない将来に死活問題が発生する!?

 工場内が修理を待つアメ車でいっぱいで身動きが取れない状態。相変わらずの混雑ぶりである。つい一ヶ月半前にも訪れたが、同じような状況だったし、今年全般を振り返っても今回を含め6回ほど見てるが、そのどの時においても常に同じような混雑ぶりであったから、さすがのクワッドドライブとうなったわけである。

 まあでも、よくよく考えれば当たり前だよな、と思う。なんてったって日本屈指の整備工場である。だから日本全国から修理依頼が舞い込んでおり、特に近年のアメ車になればなるほど修理の難易度が高くなるから、何かあればクワッドへ、となるのだろう。

 あえて名前は出さないが、某アメ車ショップからの業務依頼もかなりあり、行けば有名どころのショップステッカーが貼られたアメ車たちがたくさんある。

 だが、なぜこのような一極集中の状態になっているのか? それは単にメカニックとしての技能の違いである。

▲白いモデルXは21年型パフォーマンス(アメリカ製)で走行4000キロの個体。内外装が白という極めてレアなモデルである。

 アメ車も、少なからず年々進化しているわけである。それはボディも足回りもインテリアの質感も、そして車両を動かすシステムも。だからそれらの進化に対して、メカニックとして対応しなければならない。

 だが、その対応についていけなければ、仮に修理事項が起こった場合に直せるわけがない。それでも、ひと昔前なら「アッシー交換やリセット」といった安易な方法で対応が可能であった。正確には、対応というよりはごまかしの方法ではあったのだが。

 ところが、システムのバージョンがどんどん進化していくと、上記のような安易な対応では処理できなくなった=やればさらなる二次的なトラブルを誘発する可能性が増えた=触れるのが怖くなった=クワッドに業務依頼する、という流れなのだろう。

 一方でクワッドドライブにおいては、修理工場として「直せないものがあってはならない」という信念から、常に最新バージョンに対する研究が必須になり、またそうした新しいものへの絶え間ない好奇心を持つことで、そしてそのための整備機材への投資や労力を厭うことなく注ぐことで、対応可能としている。

▲ガンメタの個体は、19年型パフォーマンス(アメリカ製)で2万2000キロの個体となる。

 しかし、こうした好奇心と機材を集めたとしても、すべてのメカニックが、そうした新規のシステムに対応可能とはならないのが非常に難しい部分である。

 ようは、上記のような機材とやる気があったとしても、すべての事例に対応できないのが今の時代システムなのだ。逆に言えば、新しいものを学ぼうという好奇心やメカニックとしての能力を総動員して新しいものを吸収していこうという向上心がなければ既存の業務に終始するしかなくなってしまうのである。

 これまでの経験やノウハウ、さらには正確なメカニズムの知識があり、そこに最新の機材が加わり、そうしったものをすべて導入して、結果を予測しながら正解(修理の答え)を求めないといけない次元まで来ているから、油脂類交換とブレーキパッド残量の確認といった既存の点検整備を主業としているメカニックでは当然対応することができないのである。

 さて、そんなクワッドドライブの代表林氏は、今、新たなる好奇心のもと次世代メカニックとしての方向性を見極めるためにEVの研究に勤しんでいる。

 来るべきEV時代に、メカニックとして何ができるのか、何ができないのか足りないのか、そしてそのために身につけるべき技術とはなんぞやetc といった問いへの答えを見つけるべく、自己投資している。

 もちろん今後、こうした内容が今のクワッドに導入される可能性はあるが、少なくとも今現在は将来のための自己投資ということであり、誰彼構わずEVを勧める、というようなことは全くない。もちろん、興味ある方が聞いてくれば、知っていることを教えることはあるだろうが、基本的に勧誘等は全くない。

 というか、今後EVが全盛になり内燃機関と取って代われば、それこそ内燃機関を主業とするメカニックの存在価値は激減するだろう。なのでEVを勧める=自分の首を絞めることにもなりかねないから、普通に考えてありえないわけである。にもかかわらず、あえてEVを勉強したいという林氏の好奇心には舌をまく。

▲こちらのブラックは過去に紹介した17年型の同じくモデルX。年式違いによる差を実際に体感しながらデータ取りしているという。

 で、そんな林氏が真っ先に興味を持ったのがテスラ。まずモデルXを導入し、その後モデル3を加え、そして2台目となるモデルXを導入していたことは前回の記事で紹介している。

 今回、上記2台のモデルXに、さらに2台のモデルXが加わり、現在4台体制を敷いているというから驚いた。

 「テスラには搭載電池等の詳細が公表されないのです。ですから、自分で年式違いのモデルXを購入し自分で違いを体感しデータ取りしている段階です。

 例えば、電池残量が20%残っている状態から80%まで充電するのにどれだけの時間がかかるのか。もしくは充電器、テスラの場合は独自のスーパーチャージャーがありますが、その急速充電器の中にも90kw、150kw、250kw等色々あるのですが、どの年式がどのkwに対応するかは公表されていません。

 ですので、そうした状況下でそれぞれの年式で試してみて、自分でデータ収集しているのです」

 いわゆるガソリンエンジン搭載車とEVは全く違う。個人的にEVは、ガソリンエンジン搭載車に変わる新しい選択肢と思っているが、それでも考え方がまるっきり変わってしまうためにEVを理解し、人間の方から寄り添っていくべき部分が多い=発想の転換が求められる。

 だから、その部分が受け入れられればEVを楽しむことができるだろうし、そうじゃなければネット上に溢れる罵詈雑言の嵐、といったことになるのだろう(笑)

 林氏の場合、あくまで研究対象としてのEVであるから、そうした転換が必要不可欠というのも客観視できているし、またそのために各種様々な実験的なデータ取りを行い、EVへの接し方を研究している最中である。ちなみに、テスラは充電が0になった場合にもバッファが残っており、若干なら動かすことが可能というのもオーナーならではの知識である。
 
 ただ。それにしても4台ものモデルXというのは凄い・・・。

▲メカニックとしての興味からEVに触れ、テスラをベースにした研究を行っている林氏。現状、メカニックとして触れられる部分が非常に少ないというところに将来的な危機感を感じているという。

 今回新たに加わった白いモデルXは21年型パフォーマンス(アメリカ製)で走行4000キロの個体。内外装が白という極めてレアなモデルであるが、モデルXの場合、20年でディーラー車は終了しているから、登録の関係で21年型になっているのだろうが、それも加わりよりレアなモデルと言える。

 一方ガンメタの個体は、19年型パフォーマンス(アメリカ製)で2万2000キロの個体であり、総じてそれぞれの個体年式による違いや走行距離による車体のヤレ、各種電池の劣化等を体感することが可能である。

 「当初想定していたよりも中古車になったテスラの消耗度合いはかなり少ないと言えると思います。少なくとも自分が接している計5台のテスラはそうでした」

 そして現時点における林氏が感じる「テスラとはEV車とは?」に答えてもらった。

 「まず、メカニックとしては、モーターやバッテリー、インバーター等への理解力や技術力がないと何もできないというのが現状です。ですから、将来的にEVが増えてきてガソリンエンジン車が減ってくればメカニックとしては死活問題ですね。

 一方で、テスラのEV車としての魅力はまだまだ極めて高いと思っています。先日メルセデスのEQSにも乗ってきましたが、EQSはさすがベンツといった欧州車的なEVだなと改めて思いました。

 メーカーとしての方向性の違いが明確に表れている感じです。言い換えればアメリカ的EVと欧州的EVの違いかもしれません。どちらにもオートパイロット的な装備があるんですが、介入の差が明確に違います。また、スマホを使ったモバイルアプリの存在もテスラの特徴の一つだと思いますから、そう言った違いや差に触れられて非常に有意義でした。

 どちらが良いとか悪いとかではなく、そうしたメーカー別の個性が詰まったEV車に触れていくことは、研究とはいえ楽しいものです」

▲内燃機関を主業としてきたメカニックとして「今後どうするか?」と岐路に立たされる時が必ず来る。その時自分はどうするのか? 日々EV車に触れていると、そうした難問を問いかけられているようにも感じるというし、だからEVを研究し続けてもいるという。

 現在はテスラベースであるが、今後は他メーカー製のEVにも視野を広げていくということだから、いつの日かそうした影の努力が身を結ぶ時が来るのだろう。

 今、メルセデスやBMWを筆頭に自動車メーカー製のEVが続々と登場している。くわえてもうじき中国製のBYDの発売が始まるはずである。現状、アメリカ製のEVの並行輸入は日本国内で登録することが不可能なため実現できないが、今後もし法規制が改正されアメリカ製EVの並行輸入が可能になった場合には、林氏は第一人者として多くの並行EV車のサービスを行っているかもしれないのである。

 それまでは内燃機関修理の第一人者として、趣味のEVを研究し続けていくのである。

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