クワッドドライブを訪ねるとリンカーンナビゲーター、キャデラックエスカレード、ダッジラム、ダッジチャレンジャー、そしてフォードエクスプローラーにマスタング etc が修理や整備等を待っていた。
それら年式の車両に共通していることは、診断時に使用する電子デバイスの情報処理量が増え、表示される無数の数字から事の真相(トラブルの原因)を探る必要がある=修理の難易度が断然高いということ。
だからこうした高年式のアメ車の修理には、小手先のテクニックは通用せず、いわゆる勘に頼った修理や経験値の高さだけでは対応不可能であり、正確なデータに基づいた精度の高い作業が必要になる。

▲店内には2010年以降のアメ車が整備点検や修理等を待ている。これらの年式は正確なデータに基づいた精度の高い作業が必要になる。

▲同時にフォード車の多さが目に付いた。クワッドドライブは今、フォード認定サービスセンターになる準備を進めている真っ最中だった。
そんな流れのなかで、今、クワッドドライブは新たにフォードのサブディーラーとして、フォード認定サービスセンターになる準備を進めている。進化を止めないクワッドドライブの新たなる試みである。
「行き場を失ったフォードディーラー車ユーザーからの問い合わせが非常に多くなりました。それに対応するためです」
すでに認可はおりており、今現在はフォードディーラー専用の電子デバイスのセッティングを行う等の最終準備の真っ最中ということだから、期待したい。
なんせ、日本屈指の修理工場においてフォードのディーラー車整備が可能になるということだから、これ以上に頼れる所は存在しないだろう。今フォード車に乗っている方だけでなく、これからフォードに乗ろうと考えている方にとってもかなりの朗報だと思う。この件に関しては、次回以降も報告したい。

▲「フォードディーラー車ユーザーからの問い合わせが非常に多く、それらに対応するためです」といった経緯を語っていただいた。
さて、そうした準備の真っ最中に、工場内で行なわれていたのが、エアコン修理。エスカレードのリアエアコンの配管の引き直し。引き直し自体はフレームを一旦下ろす等、重度の整備になるが、その後に行われるエアコンガスやオイルの充填に関してはスナップオン製の二台の機器を使用して行う。
エアコンガスには従来の「R134a」ガスと新冷媒「R1234yf」ガスが存在しており、年式により混在しているのが現状である。自分の愛車のガスがわからない場合は、ボンネットを開けるとシールが貼ってあるから、そこで「対応ガスと量」が確認できる。
で、従来からのR134aガスの場合はチェック&作業可能なショップは多いが、新冷媒R1234yfガスの確認や補充が可能なショップは非常に限られる。クワッドドライブではその両方のガスに対応できるよう、二台の機器を用意している。

▲エアコンガスやオイルの充填等を行うスナップオン製の機器。二台あるのはガスの違いに応じて使い分けるため。

▲自車の使用ガスはボンネットを開けるとシールに明記されている。こちらは「R134a」

▲こちらは新冷媒「R1234yf」ガスが使用されている。

▲従来の「R134a」ガス用と新冷媒「R1234yf」ガス用の二台を併用しているショップはまだ少ないだけにエアコントラブルの駆け込み寺にもなっている。
ちなみにこれら機器は、車両側のエアコンシステムから、真空状態になるまでエアコンガスとオイルを吸い上げ、内部にて回収したガスとオイルをろ過しクリーンにする。さらにガスやオイル内に含まれる汚れや不純物を取り除き、車両側に戻す。
新冷媒R1234yfガスは未だ非常に高価であるが、この機器を使用すれば、内部にあるガスを一旦回収した後、クリーンな状態にして戻してくれるから、ガスを無駄にしないで済むという利点がある=戻して足りない量のみ補充すれば済むから、ガスを全交換するよりも安価で済む。
また、作業中にガス漏れなどの異常を途中で検知すれば自動で作業をストップして知らせてくれるから、漏れの確認作業としても使えるため、利用価値は非常に高い。
この作業を行えば、ガスやオイルの劣化による機能低下を防ぎ、規定量の再充填により冷風の能力が復活し、同時にエアコン配管内を循環している異物、不純物を取り除くことができるから、後のトラブルを未然に防ぐことが可能になる。
アメ車はエアコン容量が非常に大きいから効きも良い。だからこそ異常が起きた場合のダメージもデカい。酷暑になる時代だからこそ、安心して任せられる、しかもガスを問わないエアコン整備は非常に貴重な存在だろう。
ちなみに、この機器はテスラ車にも使用可能である。テスラ車ユーザーでエアコンの効きが悪いと感じたらチェックを依頼してみると良いかもしれない。

▲この機器はテスラ車にも使用可能である(写真:クワッドドライブ)
そんなエアコン修理の話を終え、話題はテスラへと移った。林氏は、今年もASE取得の受験のため渡米を予定しているとのことで、「いつかタイミングがあえば現地でサイバートラックのレンタカーに乗ってみたいですね」と語る一方で、「最近、改めて大排気量ガソリンエンジン車の価値に気づかされました」とも語る。
「最近、C8コルベットや高性能な高年式のアメ車に触れることが多くなり、刺激を受けることが多いです。ダッジデュランゴヘルキャットやラムTRX etc が非常に気になります」
テスラを研究し続ける一方で、新たなる研究材料が導入されるかもしれない。こちらも要チェックである。

▲各分野のASE資格を順次取得していくために継続的に挑戦している最中であり、今年も受験するために渡米を計画中。常に高いクオリティを持って正確な整備をするために技術や知識を磨き続けているのである。

▲ASE資格を取得し、今夏からフォード認定サービスセンターにもなり、常に進化を止めないクワッドドライブの林氏。「次は何をするんだろう」と期待せずにはいられない。
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