TEST RIDE

[試乗記]

メカニックとして電気自動車への知見を深める

ガソリン車と電気の二刀流対応へ by クワッドドライブ

複数台のテスラ車を通じて情報収集&実体験

内燃機関の修理に関しては国内トップクラスの実績を誇るクワッドドライブがEV車の対応を始めている。またテスラに興味はあるが、新車には手は出せない。なら中古車で、と思っている方にも朗報である。そんなもろもろについて聞いてきました。

更新日:2022.09.16

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/クワッドドライブ TEL 048-281-5853 [ホームページ] [詳細情報]

EV車の先駆けとしてテスラ車を研究

 クワッドドライブの林氏は、メカニックの将来の方向性や自身の興味からEV車を入手し日夜研究を続けている。もちろん、内燃機関のメンテナンスや難題修理はこれまで通り続けており、常に完璧を目指す姿勢にも変わりはない。取材時にはチャレンジャーからエスカレードに至るまで、修理や車検整備待ちの車両が多く集まっていた。

 そんな林氏は、今、テスラを複数台所有し、購入からサポート、そして中古車の状態確認およびメンテナンス、そして走りや充電等を実体験することで、様々な面からEV車を見極めている。当然、メカニックとしての興味&研究対象としてだが、触れるにつれその先進性に感心し、かつクルマ好きの琴線に触れる部分が多々あることにも気づきだしているという。

 林氏は、まず2017年型のモデルXを購入。続けて2021年のモデル3を入手し、自ら各車をリフトに載せ車体全体を確認。そして自身でメカニカルチェックを行いタイヤ交換等を行っていた。そして日々走り回り充電を体験し、メカニックとして、また一ユーザーとしてテスラの実体験をまとめている。

 一方で生産国を問わず様々なEV車の情報を収集し、また試乗しに行き、EV車に関する情報収集も欠かさない。

 で、その様子の一部は前回の記事内でお届けしているが、今回、新たに2020年型のモデルXを増車しているというから話を聞いた。

▲取材時にはチャレンジャーからエスカレードに至るまで、修理や車検整備待ちの車両が多く集まっていた。

▲前回の記事内で紹介したモデル3はクワッドドライブを通じて販売されていた。

▲その後2020年型のモデルXを増車。モデルXは現在新車の製造がストップしており、日本国内でも流通量が極めて少ない。

2台の新車と3台の中古車を購入

 ちなみに林氏は、最新のモデルXとモデルYをテスラジャパンにオーダーしており、現在手元にある2台のモデルXは中古車ベースである。さらに前回紹介したモデル3であるが、クワッドドライブを通して販売されたという。

 「まずモデル3は『欲しい』という方がいたので販売しました。もちろん弊社で納車整備を行って。そしてその経緯もあってモデルXをもう1台購入しました。これは、弊社でテスラの中古車の実態というか状態を確認するためでもあります」

 モデルXの22年以降の右ハンドル正規輸入車は未だ生産されておらず、納期は2年以上かかるかもしれないとメーカー担当者から聞いているといい、同時に日本国内のモデルXの中古車数が非常に少ないという事実からあえてもう一台中古車のモデルXを購入し、中古車の実態確認とメンテナンスチェックを行っている。

 「テスラの中古車ですが、基本的には二つのパターンが考えられます。一つはテスラジャパンが販売する中古車。そしてもう一つが一般的な中古車ルートで流通している中古車。私が購入した3台のテスラ(モデルX2台とモデル3)はいずれも後者です。そしてそれを自社で整備し、小キズ等のボディをキレイにし、タイヤを交換する等して仕上げています」

▲すでに3台のテスラの中古車を入手してきた経緯があるが、それらすべては自身で整備し車両の状態を上げてきている。

▲林氏曰くメカニカル系の整備対応はすべて可能ですということだ。

▲新たに購入されたモデルXは左フロントのアッパーアップを交換し、タイヤも交換されている。純正のグッドイヤーからコンチネンタルへ。

メカニカル対応は十分に可能

 上記のような中古車を入手することによって、テスラ自体の消耗や電池を含めたパワートレインの耐久性等を知ることが可能になり、一方でメカニカル部分の整備に関する情報も入手することが可能であったという。

 「テスラに関しては、ソフトウエア、メカニカル(タイヤ含む)、バッテリー&モーター等のパワートレインと大きく分けて3つに分類することが可能で、まずソフトウエアに関しては触れることができません。

 またパワートレイン系に関しては、メーカー保証が比較的長いので特にここ数年の車両であればさほど心配する必要はないと思います。で、メカニカル部分に関しては弊社で十分に対応可能なので、『テスラに興味がある方へのアドバイスは新車&中古車に関して十分に可能です』」

 増車したモデルXは、左前輪のサスペンションから異音がしており、調べたところ左サスのアッパーアームが原因だったという(さすがクワッドドライブ)。で、モデルXはまだメーカー保証継承中であったためにテスラのサービスにて無料交換してもらっている。

 その際のやりとり等も全てが我々が日頃想像する対ディーラーとのやりとりとは異なっており、そういった対応のすべてが勉強になったと。

 くわえてテスラの場合、新車の購入に関してもいくつかの障壁があるから知っておくべきという。実際に林氏は、モデルXとモデルYをオーダーしており、その時の経験が非常に貴重であったというし、上記のようなサービス系のアフターフォロー等にもテスラ独自のしきたりがあるという。

▲搭載電池を含むドライブトレインは比較的頑丈かつメーカー保証も長いということで安心感があり、電池の消耗も想像以上にゆっくりしたものであるという実体験を教えてくれた。

▲足回り等のメカニカル部分はメカニックとしての基礎知識で対応可能な部分という。

テスラは決して外せない選択肢の一つ

 「テスラの場合、国内既存のディーラーサービスのような手厚い購入サポートはありません。メーカーから直接車両を購入する際には最低限のサポートはありますが、基本的にはオンラインのユーザーマニュアルで自ら勉強するスタンスになります。テスラを始めて購入する場合は、購入から登録、使用方法に至るまでハードルが高く慣れが必要かもしれません。

 一方、中古車販売店からテスラの中古車を購入する場合、どこまでサポート対応してくれるかは不明ですので事前に確認された方が良いかもしれません。今までの内燃機関を有する車両とは異なり、EV車は営業マンにかなりの知識量が求められるクルマですから、どこのショップでも購入できる車両ではないと思います。

 私の場合はi-Phnoeをいじる感覚で楽しみながら勉強できました。そういった経験を通じて、弊社で車両購入を検討して頂ける場合には弊社で全てサポートいたします」

<購入後の必要な手続き一例>
・アカウント作成
・メーカーへの車両申請(保証継承も含む)
・テスラスーパーチャージャー使用の為のクレジット登録
・プレミアムコネクティビティー登録
・充電設備導入
・携帯アプリ
・車両の使用方法、各種設定、注意事項
etc

 プラスして「いきなり新車は厳しい」というような場合には、クワッドドライブを通して中古車を探してもらい購入するという方法もありだろう。

 テスラの場合、年式、グレードによってシステム、メインコンピューター、製造国、EVバッテリーが異なるから、そういった部分の基礎知識もクワッドドライブのサポートによって対処可能だろうし、購入後の使用方法や充電に関する様々なアドバイスも受けられるはずだ。もちろん、車両のメンテナンス対応も可能である。

 全くの余談であるが、林氏はモデルXとモデルYをテスラにオーダーしていると上記したが、実はメルセデスEQSとポルシェタイカンも購入検討したという。

 だが、調べれば調べるほど搭載システム等(スマホと車両のリンク等も)を含め、そして充電設備の充実等を鑑みて「トータルではテスラの方が上」と判断したということであり、ブランド品としての価値はメルセデスやポルシェが高いのかもしれないが、EV車としては「圧倒的にテスラ」ということだから、こうしたEVの世界に興味を持つならば「テスラ」は決して外せない選択肢の一つと言っていいだろう。

▲「内燃機関の生産がいつかストップしてしまったらメカニックはどうになるか?」そんな将来への危機感からEV車に興味を持ち、自己投資という形で新車&中古車のテスラ車を複数台購入し様々な状況を実体験している林氏。

▲とはいえ内燃機関に関しては、これまでと同様に完璧な対応を目指し日々努力を怠らない。

▲一方将来的な進化への対応をも欠かさず、まずはテスラ車への造詣を深めるため自ら5台のテスラ車を購入し知識を深めている。

内燃機関搭載車とEV車の二刀流対応を可能にしていく

 先日ダッジから「チャージャーデイトナSRT」という現内燃機関のマッスルカーたちに変わるEV車のコンセプトカーが発表され、つい数日前にはジープから日本に導入予定のEV車が姿を現したという事実。少なくともアメリカは確実に動いている。

 というか、直近でカリフォルニアに行っていた知人に聞けば、「マジで今、テスラのモデル3、モデルYばっかよ、カリフォルニア」ということであり、かつてはトヨタプリウスがかなりの数走っていた時代があったが、今はそれがテスラに変わっているということなのだろう。

 とはいえ、これらは内燃機関がすぐになくなるということを意味しているのではなく、選択肢が増える、といった程度で考えれば良いのではないか。

 実際日本では、向こう30年くらいはガソリンエンジン車には乗れるだろうから、今現在50歳くらいの方なら生涯ガソリン車に乗り続けることも可能だろう。

 だから「EV車へ乗り換えるべき」というつもりは毛頭ない。あと30年、がんばって大排気量V8を維持し続けて欲しいとさえ思っている。

 だがその一方で、新しい世界に目を向けるのも決して間違いではないし、素早くそうした世界に飛び込んでみるのも面白いかもしれないな、とも正直思う。少なくとも多くの人々がまだ見ぬ世界を先に味わえるのだから。そしていろいろ取材してみると実際に楽しい部分が多々あることも分かっている。

 クワッドドライブの林氏は、メカニックとして後者にも目を向けたことによって、既存のアメ車ショップではあり得ない内燃機関搭載車とEV車との二刀流を実現しつつあり(内燃機関でさえまともに整備対応できないショップが多いなか)、今後も業界のトップを走り続けていくのである。

▲クワッドドライブの林氏は、メカニックの興味としてEV車への対応を始めたことによって、業界では稀な二刀流対応を実現しつつある。

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