このマスタングは初期型の2008年モノなので、搭載される4.6リッターV8エンジンは、304ps、最大トルク44.2kg-mを発生させる。現行最終モデルが5リッターTi-VCT V8エンジン搭載で412psを発生させるから、今となってみればスペック的にはショボイ。約100ps低い。
ついでに言うと、現行カマロのV6が308psなんで、それにもすでに負けている。だが、304psといえども、普通に走っている限りでは、パワー不足なんて微塵も感じないし、盛り上がりに欠けることもなく、結構いい音させて走ってくれる。
吹け上がりやレスポンスは、最新のシェルビー等にはまったく叶わないし、逆に重ったるいが、緻密な印象もあり、古めのV8の濃密な感じが面白い。その昔、「この型のマスタングはMTに限る」なんて自分で書いたことを思い出す!
アメ車好きとして、技術的な進化や洗練に異議を唱えることはまったくないのだが、個人的な趣向としてはちょっと古めの機械が好きだったりする。最新の、路面の凹凸に負けない強靭なボディを認める一方で、その凹凸に対してちょっとドタバタする方がどうしてもアメ車らしい、とか思ってしまう自分がいるのだ。
マスタングが古くさい、というわけでは決してないのだが、この型のマスタングにはちょっと古めのアメ車好きの感情を鼓舞する何かが宿っているような気がする。だからこそ、ベンツやBMWに乗っていた人がカマロに乗ってもあまり驚かないのに対し、マスタングに乗ると驚くのだと思う。
ちなみに、たとえばサードカマロやトランザム、C4コルベット辺りの年代のアメ車に乗りたいのだけどタマが見つからないとか、いろいろ不安があるとか、そういった年式ゆえの問題にお困りの方は、この初期型のマスタングにも目を向けてみると楽しいかもしれない。似たようなオールドテイストが味わえるのでマジでお勧めです。
今や世界的に見ても貴重な4座オープンである。しかもV8搭載車。いざ走り出してみると風はまったく気にならず、純粋なスポーツカーとまでは言えないが、でもそれなりの雰囲気を十分に楽しめるファンなアメ車である。
エンジンや足回りも、現代のクルマとして十分に機能し全然不足を感じないために、満足感は高い。インパネなどインテリアの質感も洒落た雰囲気で満たされているから、マスタングに乗っているんだ、という気分に浸ることができる。まあお世辞にも「高い質感」とは言えないのが残念だが、これに関しては歴代のアメ車全体に通じることで、個人的な意見としてはこれでも十分だと思っている。
最近、個人的な趣味趣向が変わってきたからか、速度やパフォーマンスに対する考え方が全然変わってしまった。まったく飛ばす気にならないのだ。だからこそ、余計にアメ車に乗りたいと思っている。街中を普通に走っていれば、それこそ燃費だって悪くないし、何より目立つ。だから、ファッション感覚として乗るアメ車こそ時代かもしれない。
古いポルシェに乗ってるとオタクに見えるが、この年式以降のマスタングなんかに乗っていると意外にオシャレに見えたりするものだ。しかもトラブルを気にすることなんて全然ないから、それこそ普通に買ってもらって大丈夫。
話がそれたがこのマスタング、コンバーチブルだけにクーペモデルよりもより一段とオシャレだし、幌の耐候性なども高いから、それこそ何通りもの楽しみ方があって、ホントにオススメ。幌を上げたスタイルも素敵だし。個人的にもいつか手に入れたい1台である。
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