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あの「SHELBY SP 360」を生んだスーパーパースィットの実力とは…

ダッジ デュランゴ スーパーパースィット (DODGE DURANGO)

日本国内を自在に走り回れるスーパーSUV

アメリカ本国で鮮烈なデビューを果たしたシェルビー作の「SHELBY SP 360」にはルーツがあった。それこそが「スーパーパースィット」なのである。

更新日:2012.05.17

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/ジャパンレーストラックトレンズ TEL 03-5661-3836 [ホームページ]

あのシェルビー氏が手がけたデュランゴ

 ゴールデンウイーク最終日に起こったハリケーン被害が脳裏からまだ離れないある日、都内公園で一台のダッジデュランゴを撮影していた。SP360というやつである。取材が始まり、しばらくすると天候が一変。辺りが急に暗くなり、めちゃめちゃな突風&豪雨。まったくもってとんだ災難だったと思っていたら、後に分かったのだが、アメリカ自動車業界の伝説・キャロルシェルビー氏がその日に亡くなっていた。

 当日取材していたデュランゴは、偶然にもシェルビー氏が手がけたSP360をベースにレーストラックの高橋氏が日本仕様にチューニングした車両だった。あのときの豪雨は、天からの知らせだったのか…。もちろん後から分かったことなので、単なる偶然が重なっただけかもしれないし、筆者自身がこじつけている気もしないではないが。何かの縁を感じないでもない…。

 ちなみに余談だが、キャロルシェルビー氏についてちょっと。彼はル・マン24時間レースで優勝したり、F1レーサーとしても活躍した生粋のレーシングドライバーだった。病にてレーサーを引退した後に「シェルビー・アメリカン」という会社を設立。かの有名なACコブラを生み出し、フォードGTや初代マスタングをベースにしたシェルビーGT500やGT300などを製作するに至る。
 そんなシェルビー氏は、実はダッジバイパーの開発にもかかわったりするなど、かなりの人物、というかアメリカンマッスルの「レジェンド」と言っても過言ではない。そんな彼が「生涯で最初で最後の最強SUVを造る」という名目で手がけたマシン、それが「SHELBY SP 360(以下SP 360)」だった。デュランゴをベースに製作した最強マシンである。

 話は変わるが、アメリカ本国において鮮烈なデビューを果たしたSP 360にはルーツがあった。それが、ここで紹介しているスーパーパースィットである。基本設計はレーストラックが行い、1998年にセマショーに出展している仕様だ。詳しい話はまたの機会に譲るが、このスーパーパースィットを見たシェルビー氏から直々にコンタクトがあったのだ。それがSP 360のきっかけである。

「最強SUVを造るから、一緒にやろう。しがない日本の一メカニックに声をかけてくれた、そのひと言がいまだに『自信』になっていますね」とはレーストラック代表の高橋氏。1999年当時、心臓にペースメーカーを入れていたシェルビー氏だったが、精力的に動いていた。そしてそんな彼とほんの一瞬でも同じ境遇に入れたことが高橋氏の誇りでもあるという。

K&Nの吸気システムにビッグスロットルボディを組み合わせ、さらにトルクスペーサー(インマニ上部の赤いパーツで、トルクを稼ぎ出すためのモノ)を装着することで、レスポンスの向上+軽い吹け上がりを達成している。ちなみに、プラグ&コードはスプリットファイアを使用。

落ち着いた印象のインパネ回り。シルバーのメーターパネルに変更されており、スポーティな演出もポイント。その他、ウッドステアリングやウッドパネルが大人の高級感を感じさせる。また、各構成パーツの質感が向上しており、運転席・助手席の独立エアコンなども装備されている。

レーストラックオリジナルのフロントマスク。グリルがスラントしているのが最大の特徴。埋め込み型フォグも相まって、迫力十分。また絞り込まれたサイドスカートが引き締まったボディラインを形成している。ノーマルと見比べればわかるが、段違いのスポーティさ&洗練さである。

ワガママな要求を高い次元で実現させてくれる

 完成したSP 360が初めて日本にやってきた当時、試乗時の第一印象はあまりいいものではなかったという。そう、いわゆるアメリカンな大味なドライブフィールだったのだ。「アメリカ国内を速く快適に走るにはいいが(それでもノーマルよりはかなり速い)、細くキツいコーナーの多い日本には不向きなセッティングである」と。

 そこで、日本の道路事情にマッチすべく、SP 360をベースに改めてレーストラックオリジナルのセッティング&チューニングを施したのである。そして、そのモデルをシェルビーブランドとは切り離し、改めて「スーパーパースィット」と名付けたのだ。かなり長い前置きだったが、そういうことだ。

 ゆえにコイツは、見かけ倒しの伊達クルマじゃない! 存在感のあるエクステリアはもちろんのこと、そのパフォーマンスも十分に刺激的。ステアリングを握った瞬間からドライバーに訴えかけてくるハイパフォーマンス、これこそが「スーパーパースィット」の魅力である。まさに意のままに操ることができるスーパーSUVだ。

 軽快かつレスポンス良く吹け上がるエンジンは、思い通りの加速を見せつけ、程良く引き締まった足回りはロールを抑え、常に安定した挙動姿勢を保ってくれる。トータルな走行性能が高い分、いかなる状況下においても、思い切ってアクセルを踏み込むことができるのが魅力。このクルマを運転する以上、SUVだからといってフラストレーションが溜まることは絶対にない! 

 最近思うのだが、刺激的なマシンかつ利便性を兼ね備えたクルマを理想の一台とするならば、やっぱりアメリカンSUVこそが最高なのではないか?。最低5人乗れて、エンジンベースはスポーツカーと同一。パフォーマンスを上げようと思えば、いくらでもパーツが存在する。
 もちろん2人、4人乗りのクーぺも楽しいのは間違いないが、一台ですべてをまかなわなきゃいけない父親には、最高のベースマシンではないかと。もちろん余裕があれば、カマロやチャージャーを買えばいい。だが、人生においてそういう買い物が許されない時期ってのが、絶対にあるはずで(生涯独身を貫かれる方はその限りではないが…)、そういう方々は是非SUVを手に入れて、長く愛して欲しいと思う。

 乗って楽しいクルマ、そして刺激的、でもって人と荷物をたくさん乗せられる…。そんなワガママな要求を高い次元で実現させてくれるのがスーパーパースィットである。

当時ベンツの名チューナー、カールソンを強く意識して採用した5本スポーク&20インチホイール。深いリムと曲面で構成されたスポークデザインが特徴。組み合わされるタイヤは、ヨコハマタイヤのAVS‐TYPE2。大径&偏平タイヤにもかかわらず、乗り味は高級セダン並を確保しているショックの減衰力設定はさすが。

リアに関しては、SP360と同じGTラインとデュアルマフラーをそのまま生かしている。リアビューの精悍さも健在。

この車両を製作してからかなりの年月が経っているが、今乗っても資質の高さが感じられる。だが実は、この車両の製作以降、百に近い数のデュランゴカスタムを施行していったことで、当時以上のノウハウを得ているという。そういう意味では、スーパーパースィットVol.7ぐらいのパフォーマンスカーが、今なら造れるという(笑)。

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