このダッジデュランゴは、ちょうど10年前にレーストラックが新車で売ったものである。嫁ぎ先は、長崎在住の某オーナー。
当時、SP360のエアロを装着して船で長崎に納車した。その後、そのオーナーは、地元の整備工場でメンテナンスを欠かさず、10年10万キロ以上をこのデュランゴと過ごしたのである。
そして10年という節目を迎え、レーストラックにてある種の衣替を行ったのだ。
まずエンジン。スーパーチャージャーの装着も一考したというが、今回はカムの交換。エンジンチューニングの本質として最近見直されているカムシャフトの交換である。
スーパーチャージャーより低コストで燃料消費も少なく押さえられるというメリットがあり、車種を選ばないためにエンジンのフィーリングを変えてみたいと思うオーナーさん達に最近特に人気のチューニングである。
思えば、現在のメルセデスベンツAMGがそうであるように、クラス一枚上の上質感を出すのは、スーパーチャージャーではなく、NAエンジンなのである。
そういう意味も込め、カム交換はこのデュランゴをワンステップ上のクラスへと誘う最高の手法と考えられた(ちなみに、カムの交換を行う際には、エンジン内部の消耗パーツも交換されるので、リフレッシュ的な意味合いも持つ)。
またそれに合わせ足回りの強化を行い、ダウンサスにスタビライザー、そしてホイールの交換。ホイールに至ってはガンメタリックのボディに合わせブラッククロームをチョイスし、シルバーのレーシングストライプとガンメタのボディとの密接なカラーコーディネイトを図ったのである。
ダッジデュランゴは、もともとミディアムクラスの中でも、かなりバランス良好の走りを見せるSUVだったが、これらカスタムが施されたこのSP360改ダッジデュランゴは、エンジン始動時からすでに音質が激変し、「マシン」に変貌を遂げている。
そして今回セレクトされたカムの恩恵により、持ち前の低速トルクを犠牲にせず、中速域に爆発的なトルク感が増し、例えるなら今までなだらかだったトルク曲線に、3倍くらい高い山が出来たような感じである。そして乗っていてめちゃめちゃ楽しいのである。
10年10万キロ以上を走り抜いたデュランゴに、見た目と中身のチューニングを施し、人間で言えば「10歳以上若返らせた感じ」をもたらした。そして性格までも変えてしまった。
愛車との付き合い方は人それぞれだが、1台のアメ車を愛し、さらに今後10年愛し抜くチューニングを行ったのも、まさしくデュランゴ自体に魅力があったからに他ならない。
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