たとえば、C4コルベットを取り上げて、C5コルベットよりも優れている、なんて言うつもりはまったくない。乗り比べて良い、と言えるところもほとんどない。じゃあ、壊れないか、と問われれば、そんなこともない。なら良いとこあんのか? って話になるわけだが、そいつはたしかにある。単純にカッコ良くないっすか、C4コルベットって。
スポーツカーは、走ってナンボ。だから、キレのいい高回転型エンジンとか死ぬほど利くブレーキとか、さらにはグランドエフェクトとか、数えればキリがないほどの走り屋系アイテムが必要になるらしいが、そういった要素の根底に、カッコ良さがなければ、ホンモノのスポーツカーとは言えない、と思う(日本車はスポーツカーもどきばっかり)。
C5コルベットがどんなに速くて快適だろうと、C6コルベットがニュルでポルシェのタイムを抜こうと、そんなのどうでもいいことで、だからコルベットはC4まで、とボクは勝手に理解している。とはいえ、84年に登場したC4だって、世界レベルを合い言葉に製造されたスポーツカー。決して侮れない。
具体的には、軽量化と運動性能、ハンドリングの向上である。ボディサイズをなるべく変えずに軽く作るために、アルミ製サスアーム、プラスティック製スプリングなど、当時の最先端技術が採用されている。さらに重量バランスにもこだわり(51:49)、ボディ重心を下げてサスペンションを固め、極太タイヤを装着することでコーナリング性能を上げている(それゆえ、ゴーカート的ハンドリングと言われることも多々あったが…)。
92年から搭載されたLT-1型V8エンジン。それ以前はL98型V8エンジンだった。低速から中速にかけての力強さは圧巻で、これはC5にもないC4ならではの特徴である。
高いサイドシルをまたぎシートに腰を下ろすと、プラスチックで囲まれた独特の世界に浸ることができる。インパネの形状が独特で、スイッチがいっぱいあり、何か特殊なマシンに乗っているかのような印象すら漂う。
走り出せば5.7リッターV8エンジンが唸りを上げ、715cc×8発分の強力なトルクが、大きく重いボディを一気に加速させる。ステアリングは適度に軽いが、切れば間髪入れずにノーズは向きを変え、乗り心地はちょっぴり男らしいハードなモノだ…。ブレーキも低速だと安心感高いが、スピードを上げると若干効きのレスポンスに違和感を感じることもある。だが、全体的にソリッドな感触を残す、男のスポーツカーって感じだ。
現代的な水準のクルマに慣れた御方がいま、このC4に乗ると、ネガティブな部分にばかり目がいくかもしれない。だが、それを押してもなおC4コルベットに乗って欲しいと思う。現代のクルマには感じられない「非日常」を体感させてくれるコルベットC4は、貴方の生活にきっと潤いを与えてくれるはずだ。
低くて幅広く角張ったデザイン。それにこの極太タイヤ。これぞ男のスポーツカーではないか。ベース車はディーラー車のため、黒いフェンダーカバーが装着されている(ミラーのみ並行仕様)。
19,404円
PERFORMANCE
6DEGREES
19,998円
PERFORMANCE
6DEGREES
3,480円
MAINTENANCE
GDファクトリー千葉店
48,070円
EXTERIOR
6DEGREES