TEST RIDE

[試乗記]

ライフスタイルを演出してくれる最高の1台

1990 フォードブロンコ(FORD BRONCO)

しかもアメ車濃度の濃さは随一

最新のクルマは高性能であり、道具としては間違いなく優れてるし、クルマという道具本来の意味では正解だと思う。だが、利便性だけじゃなく、スタイルや雰囲気も大切な要素なんだと感がている方々には、ブロンコのような存在も素敵な1台だと思うわけである。

更新日:2016.05.27

文/椙内洋輔 写真/古閑章郎

取材協力/エイブル TEL 044-857-1836 [ホームページ] [詳細情報]

ブロンコ第4世代のモデル

 取材車両は1990年型のブロンコ。走行4万キロにも満たない新車並行車。正直、頭のどこかにフォードエクスプローラーがあったからか、久しぶりに見たブロンコの巨体に思わず躊躇った。過去に何度か試乗した経験はあるが、「こんなにデカかったか?」というのが10年以上ぶりに出会ったブロンコへの感想であり、さすがにしばらくの時間、慣れるための準備運動が必要だった。

 1990年型ブロンコは、歴代ブロンコの中で第4世代のモデルとなる。ベースとなっているのはピックアップトラックとして世界一の販売台数を誇っていたフォードFシリーズ。当時日本へは近鉄モータースによって正規輸入されていたが、今回取材したモデルは新車並行で日本に持ち込まれたものである。

 搭載されるエンジンは、5リッターV8。5.8リッターV8も同じく存在していただけに一瞬戸惑ったが、過去に5リッターモデルの取材経験があったことを思い出した。フィーリング的にはGM系のV8とは少し違うが、電子制御のフューエルインジェクションを採用しており、トルクフルで扱いやすいエンジンという記憶である。

 スペック的には、145hp、最大トルク265lb-ft。高回転での使用は全く考えておらず、ひたすら低速でのトルク感が身上の旧アメリカンV8である。

1987~1991の第4世代モデルとなる取材車。フルサイズSUVとしては比較的珍しい2ドアモデルであり、古き良きアメリカ的な濃度が充満している。デザインだけでなく、「ガチャッ」と締まる硬質なフレームボディや重いドアにもアメリカが詰まっている。

エディーバウアーの4WDということで、ボディはお決まりのツートーンカラー。外装の程度もよく、26年前の車両は思えない。

まるでノーマル車高のように品良くカスタマイズされている取材車。リフトアップに社外品のショックが組み合わされ、無駄な動きがきっちり制御されている。

巨大な2ドアフルサイズSUV

 取材車両は、5リッターV8エンジンを搭載したエディーバウワーの4WDであり、社外品のショックに若干のリフトアップ、さらにオーバーフェンダーにて足回りとのセッティングが施されている。とわいえ、それほど車高の高さを感じさせないのがイマドキのセンスであり、まるでノーマル車高のような品格を感じさせるのが素敵である。

 まず、シートはふかふかのモケットタイプであり、ゆったりした着座位置から視界抜群の直立したウインドーを眺めながらのドライブである。エンジンは、アクセルレスポンスがよく、ブレーキも初期の制動が敏感であるから、第一印象として街中を気軽に走らせることが可能である。

 巨大なボディであるが、右フロント隅にはコーナーポールが立っているから(前オーナーの遺産か)、すれ違いや寄せの時はかなり役立ち、フルサイズボディでありながらも、慣れればこれまた安心して巨大なボディを操ることが可能であった。

 一方ハンドリングは、若干デッドな部分を持つ、いわゆる旧アメ車SUV系全般に共通する軽いステアリング反応だが、コーナリング時は社外のショックによる制御が効き、ロールは非常に少なく、安定性を欠くことはほとんどない。

 しかも、忘れかけていた大排気量V8エンジンのビートが独特であり、現在のアメ車ではまず間違いなく感じられない鼓動に、仕事であるということを忘れてしまうほど楽しんでしまった。たかだか150hpにも満たないパワー数値だが、その音色と味の濃さには何とも言えない感覚が潜んでいたのである。

 ついでに、折れそうなほど華奢なウインカーレバーやワイパースイッチなんかにも旧アメリカ的な意匠や雰囲気が色濃く残っていて楽しい。

搭載されるエンジンは、5リッターV8。145hp、最大トルク265lb-ftを発生させ、4速ATと組み合わされる。低速でのトルク感が抜群のアメリカンV8である。

大排気量V8エンジンのビートが独特であり、その音色と味の濃さに何とも言えない感慨深さが潜んでいる。

電子制御のフューエルインジェクションを採用しており、トルクフルで扱いやすいエンジンである。

まるで旧車のような90年代SUV

 聞けば、「ブロンコは小刻みに世代交代をしていますが、今回取材している1987~1991の第4世代と1992~1996年型の第5世代(最終モデル)とでは中身はほとんど同じですし、1980~1986年型の第3世代と比較してもガワは変わっていますが、中身はそう大きくは変わっておりません。

 だから、古さを感じさせるんですが、逆に1990年といったある意味高年式でも70~80年代の味が味わえる。なので、そこをどう捉えるかで、人それぞれ評価の分かれるクルマだと思います。でも逆に味わいが欲しければ、90年前後のクオリティで旧車気分が味わえるんですからオススメですよね」とエイブルの原氏。

 古めのアメリカンSUV(ピックアップ含む)には一種独特の魅力があるのは確かである。アメ車濃度の濃さは数あるジャンルの中でも随一と言っても過言ではない。いかにもアメ車然とした大きなボディに無骨なスタイル。伝統的なアメリカンV8。シンプルで頑丈なメカニズムetc。

オールドテイスト溢れるブロンコのインテリア。お世辞にも質感が高いとは言えないが、当時の雰囲気を色濃く残す意匠に味の濃さを感じる。好きな方にはたまらない雰囲気だろう。

ヘッドライトやワイパーは、ツマミを引っ張り左右に回すことで調整する。かなり華奢な動作感である。

4輪駆動のLOWモードの切替はインパネサイドにあるボタンで行う。この辺のスタイルもちょっと古めのフォード車ならではの味だろう。

ライフスタイルを演出するための道具

 しかし今、実際に買う事を考えた場合、ハードルはそれなりに高いと思うかもしれない。とはいえ、それが90年代のクオリティというのなら、ハードルの数は多くても高さはそれほどでもないこくとに気付くはずである。現在でも普通に街中を走っているC4コルベットやサードカマロもそうだし、ダッジバンやアストロたちと同じ年代なのだから。

 この年代のブロンコは、見た目のスタイルからしてアウトドア風な風情であり、たとえばK5ブレイザー等のライバルということになるのだろうし、現代の街中SUV=CUVという新たなジャンルのクルマたちとは全く異なる、まさしくアウトドアをするがための乗り物のような存在だが、自分自身のライフスタイルを演出するために欠かせないアイテムとでもいうか、物理的にだけじゃなく、精神的にも生活を豊かにしてくれる存在を求めている方には最高の1台となるのではないだろうか。

 この車両を販売しているエイブルによれば、「この車両はまだ整備前の現状状態ですが、それでも当時の『ザ・フォード』的な感触が味わえて面白いですよね。外装も思っている以上にキレイですし、全体の雰囲気も悪くないので、きっちり整備して手を加えれば長く楽しめる存在になるでしょう」とのこと。

 このブロンコは、ジャンルを問わず90年代のアメ車全般も積極的扱っているエイブルならではの品揃えであり、あえて90年代のブロンコに今乗る、もしくはアウトドア風の愛車が欲しいという方にとっては、うってつけの存在ではないかと思うのである。

 なお、いわずもがなだが、エイブルではこうした年代の車両を今現在でも多く整備しているだけに、仕上げやその後の維持についても納得いく相談のうえ進めてくれるから安心である。

リアウインドーの開閉は、社外から手持ちのキーか、もしくは室内インパネ内のスイッチにて行う。

ご覧のようにウインドーを降ろし、そこから手を突っ込み、ゲートを開閉する。この開閉が非常にスムーズだったが、そういう車両はどんどん減ってきている。

このリアゲート、倒せばそこに荷物を載せたり、自身が座ったり、使い道はかなりあり、しかも頑丈である。その利点と裏腹に、このゲート自体がめちゃくちゃ重い。ゲートを閉めるのに、大人二人の力が必要だった(笑)。

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