TEST RIDE

[試乗記]

34年前の15万キロ走行車を気温36度の中で試乗

1990 シボレーカマロ IROC-Z

「アメ車だから長く乗れるんです」

1990年型シボレーカマロの中古車に試乗した。

更新日:2024.07.11

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/エイブル TEL 044-857-1836 [ホームページ] [詳細情報]

街中で楽しめる安定した性能

 取材日となった7月8日の気温は36度。そんな日に走行約15万キロのD車ベースのサードカマロ試乗である。

 エアコンオフで窓を閉め切った状態では意識朦朧となり運転することが不可能と思えるほど暑い日。もちろんエアコンオンで試乗開始。

 もしこの状態でエンジン内部およびクーリングシステムに瑕疵があれば間違いなく路上エンコするだろうなあと思う。が、もちろん何もなければ気温36度でエアコンオンの状態でも全く普通に走るだろう。

 ちなみに、これだけ暑いとバッテリーに負担がかかるし、ラジエーター&冷却水、ファン等、気になる箇所が多々出てくる。

▲90年型IROC-Z。サードといえばこのスタイル。ザ・アメ車的なカッコ良さを持っている。

▲リアスタイルも断然スタイリッシュ。マフラーはショットガンマフラー。

 だが、試乗したサードカマロは何事もなく全く普通に走る。しかも気持ちいい快音を響かせて(もちろんエアコンも効く)。

 聞けば、エイブルがずっとメンテナンスしてきた車両であり、再販するにあたって塗装を仕上げた状態という。そしてこの後各部の再チェックを行いエイブル仕上げを行うというが、今回はその仕上げ前の段階での試乗である。

 ちなみに各部は、前オーナー仕様のままであり、ローダウン&タイヤ等で若干の前傾姿勢が保たれ、ショットガンマフラーが装着されている。

 エンジンルームは非常にキレイな状態で、しかも人工的にクリーニングしたキレイさではなく、しっかり手が入っている感じを匂わせるコンディションに好感が持てる。

 タイヤサイズは、フロント225/60R−15、リア235/60R-15インチで、エンジン内部にはタワーバーが入っている。

▲IROCの象徴であるボンネットフードも健在。

▲フロント225/60R−15、リア235/60R-15インチで若干のローダウンを加え最適なバランスを調整している。

▲タワーバーが装着されたエンジン。パワー数値的には240hp程度と現代の基準では大したことないが、そのエンジンがもたらすフィーリングが重厚かつ濃厚。これを味わうだけでも楽しい。

 一方インテリアでは、レカラのステアリングにシートカバーが装着されていることで、非常にクリーンな状態が維持されている。メーター周りのパーツもオーディオ以外は純正であり、状態も悪くない。もちろん各種メーター類の稼働も確認している。

 ちなみに、サードカマロのV8といえばZ28が有名であるが、88年から90年においてはZ28からIROC-Zに置き換わっており、91年から再びZ28が復活しIROC-Zにの名称は消えてしまうから、90年型とはすなわちIROC-Zの最終型と言える。

 さて、試乗であるが、若干車高の低さを感じるから、段差路面で多少の気遣いが必要になるかもしれないが、ベタベタの個体ではないからほんのちょっと気を遣うのみで、それ以外は素早いステアリングの反応と的確に効くブレーキ状態をもっていたって普通に楽しめた。

▲ダッシュボードのひび割れもなく、レカラのステアリングの状態も良い。

▲4速ATのシフトノブも純正のままで操作性も悪くない。

▲メーター類は狂いもなく全て稼働している。

▲シートカバー装着しているが、このカバーはオリジナル形状に対するサイズが適切であり、よれる部分がなくビシっと装着できるから、まるでレザーシートのような風合いになるのが特徴。

 特に直線を60キロ超で走らせた時の気持ち良さは格別である。エンジンパワー、フィーリング、サウンドがどれも心地よく、くわえて現代アメ車と異なりボディサイズをさほど気にする必要もないし、四隅の感覚も掴みやすいから本当に乗りやすいし気持ちいい。

 マフラーサウンドのボリュームが大きいと思う方もいるかもしれないが、60キロを超える辺りから快音に変わるし、昔のアメ車っぽさも感じるから、これはこれで楽しい。

 それにしても90年車といえば、すでに34年前のクルマ。それが今、これだけ普通に走っていることに感動する。しかもフルオーバーホール車ではなく、車検と定期健診のみでだ。

 「それがアメ車ですよ。寿命の短い日本車ではここまで長く生き残ってはないでしょう。頑丈だしパーツも存在するし、アメ車だから長く乗れるんですよ」とエイブル原氏。

▲街中ではボディサイズを気にすることもなく、素早い感覚のステアリングとともに普通に楽しめる。

▲エンジンパワー、フィーリング、サウンドがどれも心地よく、特に直線を60キロ超で走らせた時の気持ち良さは格別である。

 エイブルといえば、劣化した部分を出来る限り元に戻し、本来の状態に近づけてやることをポリシーとしたショップ。だから過度なカスタマイズよりも劣化部分のリフレッシュに費用を使うことを求めるからこそ、長く乗れるサードカマロが多く集まるのだろう。

 「もちろん、全てがピカピカな状態の個体は無理ですが、まだわずかながらサードカマロの個体の入手は可能です。そうした個体をベースに各部をリフレッシュすることで、現代でも楽しめるサードに仕上げていくことは可能じゃないでしょうか」

 まだ夏前なのに酷暑、そんな日に乗ったサードカマロは、サードカマロを知り尽くしたエイブルならではの、非常に安定したカマロであった。

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