TEST RIDE

[試乗記]

スーパーカー好きも虜にするその性能とデザイン

シボレー カマロ

CHEVROLET CAMARO

カマロには、スーパーカーを愛する人々をも魅了するストレートなカッコ良さがあるのだ。

更新日:2010.05.17

文/編集部 写真/古閑章郎

取材協力/GMアジアパシフィックジャパン  TEL 0120-711-276 [ホームページ]

ルーズに座って気楽にドライブできる

 2002年型カマロZ28。走行2.2万キロ。こちらをお借りして街中を抜け第三京浜を目指すことにした。街中をのんびり走っていると意外と遅いな、というのが第一印象だ。おそらくATが原因なのだろうが、抵抗というか、滑りというか、何となくパワーがダイレクトに伝わらない感じがする。あ〜もったいない。だが、第三京浜に入ってフル加速してみるとやっぱり速い。実はこのクルマの新車時知っているのだが、やっぱり低速では大人しかった。普通のアメ車に思えただけだった。けど、全開にすると気持ち良く走る。カマロはいつも全開が必要なのか? さらに低速でのステアリングの重さも手伝って、2000回転前後での鈍さを感じてしまったのだ。あ〜かったるい、と。だが、飛ばすとその重さが安心感につながることもあるから、不思議である。
 昔は、カマロのデザインが好きではなかった。とくに4THの初期モデルがキライだった。いくらクーペといえども頭上の空間が少なすぎ、って文句ばかり言ってた。だが、いまこうして乗っていると、ひと言、悪くない。デザインもこの後期モデルはキライじゃない。先日たまたま、スーパーカーのセカンドカーにしているという方を取材した。その方はランボルギーニディアブロに乗っていたのだが、その方がいっていた理由がよく分かる。素直にカッコいいと。きっとカマロには、スーパーカーを愛する人々をも魅了するストレートなカッコ良さがあるのだろう。それにシビアで繊細な操作を要求するタイプではないから、ルーズに座って気楽にドライブできる大らかなドライブフィールが(しかも飛ばすと速い)、多くのファンを魅了し続けている理由かもしれない。

高い視認性と操作性を実現したインパネ。ステアリングやシフトノブなどの操作性は、すべてにおいて重めの印象。35thエンブレムが光る。

Z28ベースのため、5.7リッターV8エンジンを搭載し、288馬力を発生する。出だしのもたつきはATの精度にもよるが、2000回転を越えると俄然活気づき、全開走行においては圧倒的に速い。抜群のトルク感の持ち主。

実は意外とスポーティな成り立ちを持つ

 実はカマロがスポーティな理由、スーパーカーよりもスポーティなハンドリングが味わえるわけは、エンジンがフロントアクスルより後方の、エンジンルームとキャビンを分けるバルクヘッドの位置に搭載され、スペース的には長いエンジンフードの半分しか占めないために、フロントノーズの入りが軽く素早いことがあげられる。だからコーナーが意外と楽しい。しかも直線はお墨付き。足が意外と硬いし、姿勢はフラット。ブレーキも普通に効くから、本気で走っても、高い次元でスポーツ走行が可能なのだ。
 さらに後期型は、V8のパワー感が気持ちいいし、何よりボディのキシミとか内装の立て付けの緩み、ボディの劣化を全然感じないために、剛性も高く感じ、余計に良い印象を与えてくれる。真っ赤で迫力あるボディと魅力的なV8エンジンを持った、スーパーカー・オーナーにも愛されるカマロ。この最終型を手に入れて10年10万キロのアメ車ライフを是非とも楽しんで欲しい。
 
 ※【追記】中古カマロの場合は、やっぱりイジってる中古車を買う場合はよく確認しないといけない。この個体は完全なフルノーマル&ディーラー車だったが、エアロ付けたり、車高落としたり…、いろいろやってるクルマは、結構消耗してるのが多い、経験的に言って。なんで良く吟味した方がいい。というのも、やっぱりカマロは走ってなんぼだから。いい個体を見つければ、それこそいまだにタイヤとショックを新品に換えるだけで、新車に近い感じまでもっていけると思う。それだけの耐久性もあるし!

レザーシート。高級感たっぷりだが、ホールド性はイマイチか!?

特別装備となる16インチのポリッシュアルミ。

この35thアニバーサリーモデルには、リアウイングが新たに装着され、スタイリングの派手さがスーパーカー並みにアップしている。

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