待ちに待った新型コルベットC7の発売がついに開始となりました。ボクのようにず~っとコルベットに恋い焦がれているフリークからしても、実物の迫力は圧倒的であり、発表当初、賛否両論あったテールライトに関しても、実車を見た方たちからはおおむね「好評」との意見が圧倒的だと思います。
俗に言うスーパーカーの領域に入った初めてのコルベット。
今までもC6の旧Z06やZR1でも、ヨーロッパ勢のスーパーカー軍団と対等のポテンシャルを発揮しているのはご存知だと思いますが、C7に関していえば、このような特別限定的な高額モデルではなく、正規のノーマルグレードでさえ、すでにスペシャルパフォーマンスを発揮する、スーパーな領域に足を踏み入れるようになりました。
C7に関していえば、ここが最高に重要なんですね! 「コルベット=スーパースポーツ」と初めて断言できる存在。その分価格帯もスーパーな領域に足を踏み入れましたが(笑)、この性能を体験すれば、「それすら当然」と誰もが納得することでしょう。
ただ、もしコルベットが気になり興味を持ったとしても、本気で走りを求めるなら「Z51」をチョイスすべきでしょうね。
僕はアメリカ本国でコルベットのアフターパーツ開発ドライバーを務めさせて頂いている関係上、正式発表される前から西海岸のサーキットにてC7を存分にドライブしてきているので、「ベーズモデル」と「Z51」の両車を同じ条件で乗り比べることが多々あったのですが、スペック上ではなかなか伝わりづらい2台の違いが明白にあったのです。
2台とも基本的には同じ6.2リッターLT1エンジンを搭載していますが、C7に搭載される6.2リッターLT1エンジンは、ベースグレードはウエットサンプ、Z51がドライサンプとなっており、この差は共に公道走行レベルではさほどの感じることはないのですが、サーキットのように急減速、急加速を繰り返すような高い旋回Gがかかる環境だと、オイル状態がかなり安定するので有効だなと思います。
同様にドライサンプ方式を採用している旧Z06やZR1と比較しても、さらに排気量の差を考慮しても、同様のタイヤコンパウンドを装着した状態でタイムアタックすると、C7 Z51は旧Z06やZR1と同等のラップタイムを刻み、ドライブフィーリングはそれら以上のパフォーマンスを発揮しているのです。
簡単にいうと、パワー差がありながらも「踏める」のです。だからこそのタイムが出せる。
アメリカ某サーキットで一番スピードが出ている箇所で6速で275キロぐらいのストレートから、5速にシフトダウンして240キロで侵入していく高速コーナーでもリアのグリップ感を失わず、かなり安定したコントロールが可能でした。旧Z06やZR1ではそうはいきません。コントロールはできるのですが、リアのグリップを探りながらのアクセルコントロールが必要でしたから。
ですがC7 Z51は、同じ状況でもそのまま踏み込んでいける状態が長いために、その感覚がわかれば、そしてそれに慣れてくればかなり良好なタイムが刻める。
ランフラットタイヤを装着しているにもかかわらず、かなりのグリップ感だったので、国内一般道やワインディングでは、腕に自信のある方なら、かなりの走りが可能でしょう。
これこそ最新最強のボディ剛性と新たに見なおしたジオメトリーが絶妙なバランスである証拠なんですね。ちなみに、一般道でのインプレは他の評論家さんたちがいっぱい書くでしょうから、そちらをお読みください(笑)
コルベットというと、「ザ・アメリカ」的な象徴として、アメ車のイメージリーダー的な存在を期待するかもしれませんが、正直、今度のコルベットC7はもはやそういった枠の中ではくくれない初めてのアメ車です。
すべてにおいて世界基準のスポーツカーレベルを満たしており、実際に乗り比べたわけではないので正確な表現はできませんが、たとえばポルシェと比較したって走りの性能は負けていないでしょう。同じ場所を同条件で走れば、それこそタイム的にはC7が上回っているに違いありません。あとは、その両者から得られる「走りの質感」がどうか? そんなレベルまでC7は進化しているといっても過言ではないのです。
ですから、コルベットフリークのみなさんにはもちろんのこと、スポーツカー好きや、なんならスーパースポーツ好きの方々にも積極的に乗ってもらいたい。そうすることで、C7の凄さがどんどん世に広まるでしょうし、この後に続く新Z06のとてつもない性能が、よりリアルに分かってもらえるはずですから。
ルックス、インテリア、パフォーマンスの全ての点で、過去最高の出来栄えであるのは間違いないですが、オーナーであるボクから読者のみなさんにお伝えしたいのはドライバーズシートから伝わってくるオーラがハンパないことです。そろそろ全国の取り扱いディーラーで試乗車が用意されているタイミングだと思います。是非一度、実際にシートに座ってみてそのオーラを体感してもらいたいですね。
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