ここ最近、C7コルベットに何度か乗っている。さすがにデビューしたての頃のような、興奮気味に、ではなくなっているから、熱愛から覚めた恋人同士のようにちょっとしたアラでも見えるだろうか? と逆に期待していたが、さにあらず。C7コルベットは何度も乗ってもため息が出るほど素晴らしい。ある一点を除いては。
試乗記はもういまさらだろうから、あえて詳細は書かないが、少なくとも現時点では何ら不満はない。一点を除いては(しつこい)。ボディは硬く岩のようで、ブレーキも不安や不満なく、乗り心地は驚く程良くなって、加えてステアリングは軽くだが反応は微塵も逃さずダイレクトで、同時にロールが少ないからスポーツカーな走りが首都高レベルでも味わえて存分に速い。それでいてタイトなコックピットではあるが(シートがこれまた超絶素晴らしい!)、旧モデルのような息苦しさや気疲れはせず…要約すればこんな感じである。
だから近所のコンビニにタバコ買いに行くにも出せるほどの気軽さが嬉しいし、本気を出せばそのままサーキットまで直行できる頼もしさもあるのである。
ということで、コンバーチブル。C7には何度か乗っているがコンバーチブルには初めてだったが、やっぱり期待以上のモノだった。取材車はZ51仕様のコンバーチブルで価格は1159万円。同仕様のクーペが1099万円だからザッと計算して60万円の差額である。
だが、ボディ車重はクーペ比でプラス10キロの1590キロにとどまり、加速性能は0-60mphが3.8秒とクーペとまったく同じというから、60万円多く払って屋根を切ったからといって、マイナス性能になっていないのはさすが。ちなみにこのクラスで車重1590キロというのは相当軽い。
しかも幌は、三層構造の頑丈なソフトトップであり、開閉はリモコンキーでも可能となっているほか、車速約50km/hまでなら走行中でも開閉可能ということで、日本のゲリラ豪雨に際しても万全な対応と言っていい。
ちなみに、50km/hと言えばかなりの風圧であり、実際に試そうと思ったが正直壊れるんじゃないかと思うほどだったので試せなかったが、ひと昔前では停車してサイドブレーキを引いてからでないと開閉不可だったりしたわけだから、ある意味相当な進化であり、磐石のコンバーチブルと言っても過言でないだろう。
気になる走りだが、これも相当なものである(笑)。いまだフレームボディを採用しているだけあって、またクーペ自体も屋根のないタルガボディとなっているだけあって、それでも相当な剛性を保っているからだろうが、オープン化に際しても体感的な軟弱さは微塵も見せない。幌を開け放って走っても感覚はクーペ同様の速さかつ性能である。しかもタイトなコックピット内に風の巻き込みが案外抑えられているから、快適そのものであるし。
一般的な印象として460hpをどう思うかわからないが、実際には相当なものであり、マジで世界最速のコンバーチブルといっても過言ではないだろう。
そういう意味では、スピード狂的なちょっとオタク的発想にとらわれずに、優雅な生活スタイルを実践する、もしくはスピードよりもムードを重視するオーナーには、コンバーチブルの方が断然似合っていると思う。本気を出せばクーペと同様の走りも可能なわけだし、オシャレだし。
ただし、そういう生活を実践するには、最低でも1200万弱のお金が必要であるということをお忘れなく。
さらに余談だが、ボディカラーはイエロー、レッド、ブラック、ホワイトの4色ある。個人的にはホワイトがイチ押しでその次がイエローだと思う。
<シボレーコルベット コンバーチブル 税込価格>
■コンバーチブル 6AT 989万円
■コンバーチブルZ51 6AT 1159万円
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