エレノアとはフォードマスタングをベースに製作されたコンプリートカーの名称である。エレノア(ELEANOR)というネーミングの元になったのは、2000年に公開された『60セカンズ』というハリウッド映画の中に登場する劇中車であるが、この劇中車のデザインをモチーフにして先代マスタングベースに製作されたカスタムカーが現代版エレノアである。
今回紹介するエレノアは、先代モデルとなる6代目マスタングをベースに開発されたエレノアであり、エレノアとしては通算3代目と言える存在である。すなわち、ベースとなるマスタングのマイナーチェンジにともなってエレノア自体もその都度進化してきた経緯がある。
初代モデルは2006年~2009年。2代目モデルは2010年~2012年のマスタングに、そして3代目は2013年~2014年のマスタングに対応している(先代マスタングは2014年型が最終モデルとなる)。
現代版エレノアは、3モデルともにサイドとリアのボディキットやサイドマフラーなどについてはほぼ共通デザインで、見た目に明らかに異なるのがフロントバンパースポイラーの形状&特徴的な2連のフォグランプ。初代と2代目は造形的にもかなり近いが、こと3代目に関しては、ベースとなるマスタングのフロントマスクがシェルビーGT500と共通となったことで、かなり印象は変わっている。
またリアビューについても、2013年モデルから変更された特徴的なテールレンズのインパクトが大きいので、初代や2代目とは明らかに異なる雰囲気を醸し出している。
3代目ベースのエレノアは、総合的に見れば初代や2代目のイメージを踏襲したキープコンセプトではあるが、細部が現行マスタングのエクステリアデザインに合わせて新設計されており、コンプリートカーとしての完成度は非常に高い。
エレノアのモデルとなったそもそもの劇中車が、往年のシェルビーGT500ベース(という設定)のカスタムカーであったことを考えると、シェルビーマスクとなったマスタングベースのこの3代目こそが最もエレノアらしいモデルと考えることもできる。いずれにしろエレノアは、3代目にしてついに完成の域に達したと言えるだろう。
そんな3代目マスタングベースのエレノアを積極的に導入しているガレージダイバンは2013年型を素材としたエレノアを製作し、さらに独自アレンジを加えることでカスタムカーとしてのオリジナル製を一層高めている。
ベースとなったのは2013年型マスタングV6プレミアム。エレノアといえばV8モデルベースという考え方が基本なのかもしれないが、実際にはモデル形状がほとんど変わらないV6ベースでも当然問題ないわけで、しかもそのV6、3,7リッターエンジンではあるが305hpを発生させるから、パフォーマンス的にも大きく劣るわけではないので、なおのこと問題はない。
というわけで、エレノアとして生まれ変わったこのV6マスタング、いかがだろうか?
本国純正色ディープインパクトブルーの艶っぽさ、加えてホワイトレザーっぽいストーンカラーの内装色、さらに独自アレンジとして今回、小型リアスポイラーを採用し、フロントマスクにはこれまたオリジナルのフォグランプを装備、その周辺をブラックにペイントすることで、ブルー&ブラックの演出を試みている。
それは今回採用するホイール、レグザーにCSS-15 22インチにも貫かれ、同時にリアテール周辺およびナンバープレート周辺のパーツをブラックペイント。日の光の強い場所では発色の良い鮮やかなブルーのペイントに、一瞬かき消されてしまうような心配を感じたが、日陰ではシッカリとその効果を確認できる。
先代マスタングは、ノーマルで乗ってもそれはそれで十分に満足できるのだが、正直「迫力のアメリカンスタイル」というにはボディサイズが小さい気もしなくはない。
だが、エレノアとしたことで、一層攻撃的になったそのスタイルに迫力十分と誰もが納得することだろう。
撮影場所への行き帰りに試乗させてもらったが、元気の良いV6エンジンのエキゾーストサウンドがかなり気持ちよく、その注目度たるや圧倒的だった。
しかもその満足感は非常に高く、エレノアへの期待は高まるばかりだった。
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