更新日:2013.09.11
文/石山英次 写真/フォード
このマスタングを見て、カスタムのひとつの方向性を見た気がした。現行マスタングの唯一のネガは、真横から見た際にボディが分厚く感じること。これはチャレンジャー等もそうなのだが、現代の安全基準等を満たそうとすると致し方ないこと。
しかし、そうはいっても往年のボディライン(旧マスタング)を感じながら現行モデルに乗るには、少々野暮ったく感じることもある。特にGT500はボンネットフードの盛り上がりがもの凄くなるので、余計にボリューム感が出て真横からの分厚さが増すわけで。その割にボディ全幅が狭い(短い)から見た目のバランスが若干崩れているような…。
ちなみに余談だが、キャデラックCTS-Vのようなボディ前後の縦横比率だと、分厚さが目立たないのはデザイン的な自由度が異なるからだろうか。マスタングの場合は、レトロスタイルを現代的なボディに昇華したわけだから、致し方ない部分ではあるのだろうし。
だが、そのボディの分厚さを逆手に取り生かしたエレノアは現在、満場一致で市場に受け入れられているし、エアロ等を装着することで、ネガを消せないことはないのである…。
けど、個人的な見解としては現行モデルはボディ外観はノーマルのままで、足、車高、ホイール等でカスタムするのが一番だと思っている(レーシーな雰囲気満点のサリーンのパーネリージョーンズモデルは最高!)
ところが、このたびフォードが製作したマスタングを見てひと目惚れ。さらに合点がいった。すなわちワイドボディにしてしまうことで、全てが変わると! ボディの縦横比を変えてしまい、デザインのバランスを変えてしまうことで、まったく新しいマスタングが誕生する! しかも、ここまでやれば仮にエンジンノーマルのV8でも、オーラがまったく違う。
C6コルベットにもあったZ06やグランドスポーツや、もしくはポルシェのターボルック的なモデルと解釈すれば良いのかもしれないけど、最後にこういった特別モデルが限定でも出てこないでしょうかねぇ。
ちなみにこのマスタングですが、ドリームワークススタジオとフォードがタイアップし、“ニードフォースピード” というゲームの映画化によって作られた劇中車。カスタムされたワイドボディに22インチホイール、大径ブレーキ、さらにV8スーパーチャージャー搭載車。
ボディには、ボンネットフード上にエアインテークを2基装備し、フロントグリルにも大型のインテークをセットしている。さらにリアフェンダー上にもエアダクトを備え、サイドミラーが笑っちゃうほど小さい…、見栄えは激変している。
この映画のリリースは2014年3月14日。まだわからないが、この映画のブレイク次第によっては、マスタング “ニードフォースピード”バージョンなんてモデルが登場するとか、もしくはアフターマーケット上で「エレノアの再来」的なブームが起こるかもしれない?
ワイドボディだけにカスタムとしては簡単にはいかないだろうけど、期待せずにはいられない。
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