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>> ビュイック・リーガル・エステートワゴン (Buick Regal Estate Wagon)
先に『アメ車&逆輸入車のお買い得中古車紹介!!』企画で1996年型ビュイック・リーガル・エステートワゴンを紹介しています。ま、あれはあれで記事としては完結しているのですが、ビュイック・リーガルについての説明の部分でちょい舌足らずかな?と感じたので少し補足を。
まず、ビュイックにはセンチュリーとリーガルという2つのモデルが存在します。モデルの歴史としてはセンチュリーの方が古く、デビューは1936年。なんと今から77年も前です。ただ、この初代センチュリーは1942年に一度生産を終了します。
2代目センチュリーが登場したのは1954年。2代目は初代以上に短命で、1958年、わずか5年で生産を終了しますが、初代にはなかったステーションワゴンがラインナップに加えられていました。
センチュリーが3代目として復活したのは1973年のこと。この3代目はポンティアックのグランダムやGTO、オールズモビルのカトラスなどと姉妹車で、ボディバリエーションは、2ドアクーペ、4ドアセダン、4ドアステーションワゴンの3タイプ。この3代目は、GMの小型~中型車の販売の中核を担ったモデルでしたが、この時にセンチュリーと共にGMの大黒柱的存在となったのが、上級仕様のリーガルクーペです。が、リーガルについては、後述するので、とりあえずは先に進みます。
4代目のデビューは1978年。この4代目ではボディがダウンサイジング化。ボディバリエーションは3代目と同様に、2ドアクーペ、4ドアセダン、4ドアステーションワゴンの3タイプ。この3代目のベースエンジンとなった3.2リッターV6ユニットは、センチュリーとリーガル限定で導入された新開発エンジンでした。さらに、この4代目では、3.8リッターV6ターボを搭載した『ターボ・クーペ』というハイパフォーマンス・グレードも存在しましたが、これは結果的にはほとんど売れませんでした。なお、駆動方式はこの4代目までは全てFRです。
5代目のデビューは1982年。この5代目は、先代モデルまでのFRに代わり、FFのAプラットフォームをベースにさらにダウンサイジング。ボディバリエーションは当初はクーペとセダンのみでしたが、1984年にステーションワゴンが加わりました。この5代目は、マイナーチェンジを受けながら1996年まで生産された長寿モデルであり、ステーションワゴンは日本へもかなりの台数が輸入されています。
なお、1985年から1年ほどの間、クーペモデルがコンバーチブルに改造されて日本に輸入され、ビュイック・ディーラーで販売されたのですが、この時に『センチュリー』という名称が商標の問題で使用出来なかったため『リーガル』の名前が使われました。日本におけるセンチュリーとリーガルの混同は、この時のコンバーチブルの名称変更の影響が一因となっているのは間違いないと思います。
ちなみに、この5代目のエンジンは、当初は3リッターV6、2.5リッター直4、4.3リッターV6ディーゼルの3種類でしたが、3リッターV6はマイナーチェンジに合わせて3.3リッター、3.1リッターと排気量を変更。直4も途中から2.2リッターに変更されています。日本でよく見られるのは3.3リッターと3.1リッターのV6ですが、意外にエンジンバリエーションは多彩だったんですよね。
6代目がデビューしたのは1997年。FFで3.1リッターのV6エンジンを搭載するという基本形態は先代モデルを踏襲しましたが、この6代目はセダンのみのラインナップとなり、さらにはこの6代目でまたリーガルとの姉妹車の関係が復活しました。
姉妹車というくらいで、センチュリーとリーガルはほとんど同じ様なクルマなんですが、エンジン出力や装備などで差別化が図られており、センチュリーがエントリーモデルで、リーガルの方が上位モデルという位置づけとされていました。面白いのはベンコラで、ベンチシート&コラムシフトはセンチュリーのみの設定だったんですよね。
ちなみに、この6代目は、カテゴリー的にはトヨタのカムリやホンダのアコードのライバルとなるポジションであり、実際にアメリカではそれなりに売れたようなのですが、2005年、ラクロスのデビューとともに絶版モデルとなりました。
そうかぁ…、センチュリーの名前が消えてから、もう8年も経つんですねぇ。時間が経つのは本当に早いなぁ。
さて、今度はリーガルについてのおさらいです。
初代リーガルのデビューは1973年。これは3代目センチュリーのデビューと同じ年です。登場時の名称は『センチュリー・リーガル』。実はリーガルというのは、センチュリーの最上位グレードとして登場したモデルであり、2つのモデルは、当初は姉妹車というよりも同一モデルのグレード違いだったわけです。ただ、1975年にはセンチュリー・リーガルのセンチュリーの部分が落とされ、ただのリーガルという名称に変更されているので、姉妹車というのが正解は正解なんでしょうが。あと、センチュリーにはステーションワゴンがラインナップされていましたが、リーガルの方は2ドアクーペと4ドアセダンのみのラインナップだった事も違いではあります。
2代目リーガルの登場は1978年。これまたセンチュリーの4代目の登場と同じですが、この2代目リーガルは1987年まで生産されました。これは1978年〜1981年のわずか4年と短命に終ったセンチュリーと大きく異なる部分です。
で、ここからが重要。センチュリーの方は、1982年にFFのAボディに移行しましたが、センチュリーのセダンとワゴンはリーガルに車名変更して継続生産されました。ま、ワゴンは1983年、セダンの方も1984年にカタログ落ちしたんですけどね。
この2代目リーガルは、メーカー的には中型高級パーソナルカーという位置付けのモデルだったのですが、3.8リッターV6ターボモデルの設定の影響もあってか、NASCARのベース車として大活躍。とくに1981年のフェイスリフト後は大人気となり、リーガルにすっかりスポーツのイメージを植え付ける事になります。NASCARのイメージは大きかったようで、この2代目リーガルでは2ドアクーペが非常に売れたんですよね。
ちなみに、モデル末期の1986年から1987年にかけて、リーガルにはオールズモビルの5リッターV8がオプション設定されていましたが、この辺もリーガルのユニークなところというか、どう考えても中型高級パーソナルカーといったイメージではないですよね。
3代目の登場は1988年。センチュリーに遅れること6年で、リーガルもFF車となります。ただ、センチュリーが当初Aプラットフォームであったのに対し、リーガルはWプラットフォームで登場。原点回帰というか、当初は高級パーソナルカーというコンセプトで2ドアクーペのみのラインナップでスタートしましたが、1990年からは4ドアセダンをラインナップ。最終的に、この3代目リーガルは1997年まで生産されました(モデルイヤー的には1996年モデルまで)。
で、ここがまた重要。このセンチュリーの5代目と同年代のリーガルは、クーペとセダンのみのラインナップで、ステーションワゴンは用意されていなかったわけです。つまり、1988年〜1996年の間は、アメリカには『リーガルワゴン』というモデルは存在しないということ。でも、日本には存在する。ただし、それはセンチュリーワゴンをリーガルワゴンと言ってるだけ。と、そういう事になります。
センチュリーのデビューから長々と書きましたが、ある意味、ここだけ説明すれば良かった?(笑)ま、いいですけどね。
ちなみに、同じFFのビュイックの中型モデルですが、この世代のセンチュリーとリーガルはサイズが微妙に違います。一例を上げると、1995年型センチュリーセダンの全長×全幅×全高は、4803mm×1763mm×1364mm。リーガルセダンの方は4920mm×1842mm×1384mm。リーガルの方が一回り大きくなっています。
で、ついでなので最後まで。
4代目のデビューは1997年。これはセンチュリーの6代目のデビューと同じで、向こうでも書いた通り、この4代目リーガルは6代目センチュリーと姉妹車(というか、センチュリーの状況モデル)となります。ただ、センチュリーの方が2005年にカタログ落ちしたのに対し、リーガルの方は北米向け仕様は2004年までしか生産されませんでしたが、中国の上海GMでは2008年まで製造が継続され、次期モデルに引き継がれました。
5代目のデビューは2009年。この5代目は現在も生産継続中で、2010年からは里帰りするような形で北米でも販売されています。ちなみに、現在のリーガルはオペル・インシグニアがベースとなっており、エンジンは直4のみ。小型上級セダンといった感じですが、現行リーガルについては、試乗どころかじっくり見たことすらないので、何とも言えません(笑)
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