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試乗記 TEST RIDE クライスラー クロスファイアコンセプトカーがそのまま登場!

クライスラー クロスファイア

CHRYSLER CROSSFIRE

ドイツとアメリカが融合して出来たクロスファイアは、アメ車ファンに限らず輸入車ファンにとっても理想の1台だ。

更新日:2010.12.01文/編集部 写真/編集部

取材協力

クライスラージャパン
TEL 0120-712-812 [ホームページ]

ドイツ+アメリカの理想的組み合わせ?

 アメ車ファンというより、日本の輸入車ファンにとって、クライスラー・クロスファイアは、ひょっとしたら理想のスポーツカーかもしれない。だって、日本は「ドイツ」ってキーワード、すっごく効くじゃないですか。なんたってベンツ・ビーエム症候群の国だから。それ以前もほとんど明治時代から「機械ものはドイツ」とかの思い込みは深い。たしかにドイツのクルマは優秀で、文句の付けようがない。でも反面やたらネチネチの優等生なんで、息が詰まることもある。そこでクロスファイアの出る幕というわけだ。
 まずデザインが明るいアメリカン、それもレトロ風味なのが最大のポイント。その上で、中身のメカがすべてメルセデス・ベンツSLKと聞けば、それだけでまず10人のうち8人ぐらいは無条件に納得するんでは?。好き嫌いを超えて、どうしても納得させられるだけの信用度が、あのブランドにはある。
 そして実際の製造担当がカルマン社というのだから、もはやクルマ界のヒットパレードみたいなものだ。カルマンは泣く子も黙るドイツ車体製造の名門で、創立100年以上と歴史も古く、各社のカブリオレなど高級バージョンの生産を一手に引き受けたり、ちょっとしたメーカー以上の規模を誇っている。日本でも、懐しい空冷ビートル時代のVWカルマン・ギアで知られている。もうこれだけで、クロスファイアの走りは、お墨付きをもらったようなものだ。しかし、実際の走りはベンツSLKとかなり異なる。
エンジンカバーの下を覗くと、90°L型になったユニットがあり、ひと目でメルセデスのエンジンだということが分かる。V型6気筒SOHCは、最高出力218ps、最大トルク31.6kg-mを発生させる。
女性にもウケの良さそうなバニラ色を基調とした内装色。黄色いボディとのコンビネーションも非常に良い。オシャレ着感覚で休日に乗りまわしたい気持ちにさせられる。
クーペは335.4km走行で41ℓ、ロードスターは355.7km走行で40.2ℓを消費。結果、クーペが1ℓあたり8.2km、ロードスターは8.8km。クーペはメーカー公表値を下回り、ロードスターは同値を越える結果になった。
メルセデスSLK320(当時)のエンジンからAT、足回りまでそっくり利用しているのは、20世紀の末にダイムラー・ベンツとクライスラーが大西洋を超えて衝撃の合併をしたから。その結果として生まれたクロスファイアが、国際結婚の初めての赤ちゃんというわけだ。その後離婚したが…。

走りの質感はドイツ的

 走り出してまず感じるのは、過剰とも思える剛性感と重量感だ。これでもかというくらいボディを補強した感じ。車重自体はSLKと似たり寄ったりなのに、良くも悪しくも非常に重厚感が高い。足も相当固められてる。かなり固い。それを如実に感じさせるのは、首都高速道路での目地を乗り越える時だ。ガツンガツンとボディ全体を揺する。「これじゃ居眠りできませんね」というのが助手席の女性の感想。確かにちょっとやりすぎじゃないのというのが正直な印象だが、高いボディ剛性のおかげで安定性を損なうことはない。しかも不思議なことに、一般道ではこの固さはあまり気にならない。前255/40R18、後255/35R19というビッグタイヤの強力なグリップ力と相まって、おそらく非常に好ましいスポーティ特性として評価されるだろう。
 走安性は相当にシュア。アメ車にありがちな曖昧さはない。ただ、SLKと比べるとややマイルドだ。これには、ステアリングギアにリサーキュレーティング・ボール式を選んだことも影響していると思われる(SLKはラック・ピニオン)。高速スタビリティも文句なし。180km/h域でも、その矢のような直進性は微塵もゆるがない。ただ、アクセルストロークは、多くのヨーロッパ車のようにけっこう深い。踏み込んでゆくのにつれて車速があがる。ひと踏みでピュンと出る初期加速重視のアメ車ファンは違和感を感じるかもしれない。
 メルセデス製の3.2リッターV6(SOHC 218ps)は、1000rpmからでも淀みなく加速するし、6000rpmのレッド付近まで滑らかに回る。どの回転域でもギクシャク感はまったくない。しかも、静か。本家よりもいいのではないかと思うほどだ。

今なお光り輝く中古車

 どちらかと言えばヨーロッパ的な走りとは対照的に、スタイリングはやる気満々のアメリカン。アメ車としては異例にコンパクトなだけでなく、それを量感豊かに見せていることが驚きだ。全長4mそこそこといえばユーノス程度しかない。でも、見た目にはずっと大きく見える。それには、フェンダーの描き方が効いている。特にクーペを斜め後ろから眺めるとよくわかる。キャビン部分を極端に後ろすぼまりにした結果、相対的にフェンダーの上の面が広くなり、実際以上にボリュームを感じさせる仕組みになっている。なんとなくだが、70年代初期のダッジ・チャレンジャーを連想させなくもない。
 このクルマを選んだ人たちの大半が、その理由としてまず外観を挙げるだろう。そういう意味ではイエロー系もあり、室内もバニラ調で仕立てられたロードスターのお洒落感覚は非常に嬉しい。それに対してクーペは黒とかシルバーとか、普通っぽい選択しかできないが…。
 たくさん売れるものではないにもかかわらず、スポーツカーとして求められる一種の無駄な感じがともなっており、そう言う意味でも今なお値打ちある1台であると思う。残念ながら2008年4月に生産終了(2003年後半から発売開始)となっているクロスファイア。現在ネットで探せる中古車検索においても1台および3台程度しかなく、価格も170万円から220万円程度のプライスタグを掲げている。写真のイエロー・ロードスターは、個人的な趣味としてもかなり欲しいアメ車だし、今なお魅力的な1台と断言できる。
初めてクロスファイアに乗ったのは確か04年のJAIA輸入車試乗会のときだった。そのとき感じたことは「これがオープンだったら買いだな!」という印象だった。ロードスターの登場を誰よりも待ち望んでいた者として、今回の取材は満足度No.1だった。ただし、本当に買うとすると、今の安月給ではとても無理という事実に直面するのだが。
それにしても当時のクライスラーは、コンセプトカーの雰囲気を壊さずに商品化するのが上手い。このクロスファイアも、01年のデトロイト・ショーで「あんなの、発売されたらいいな」と思っていたら、ほとんどそのまま出て来た。

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