HPPチューンが施されたクライスラー300は、昨年8月3日に行われた『もてぎストリートシュートアウト』に出場している。
その当時の仕様を改めて記せば、PCMに現車セッティングを施工し、純正ブレンボブレーキのノーマルパッドを効きが強いスポーツパッドに交換、そしてドラッグレース用のオリジナルサスペンションキットを装着、その他テスト中パーツを装着という内容であった。
またオイル系は、エンジン・ATF・デフと全てトライボダインのオイルに替えている。
その仕様において昨年8月3日に行われた『もてぎストリートシュートアウト』に出場した様子は別項にて紹介しているが、それから4か月、再び行われた12月22日の『もてぎストリートシュートアウト』参戦前に、さらに施された仕様変更を取材した。
▲軽量化を考慮してFORGESTARの20インチに交換している。
▲吸気温度が高くなることを考慮してインテークを社外品に交換している。
▲ストラットタワーブレースを装着してフロント部分の剛性アップを図る。
まずはそれまで普段使いにおいては純正ホイールを装着していたHPP号に、新しいホイールが装着されていた。それがFORGESTARの20インチ。
聞けば「軽さを最大限考慮した選択です」とのことで、限られた予算内の中での軽量ホイールを普段使いに使用しているという。ちなみに、ドラッグレースには前回紹介したリアのみ17インチタイヤで出場している。
また、吸気温度が高いことが気になったということで、インテークを純正品から社外品に交換。装着後には吸気温度の低減がはっきりと確認できているというから効果大。
また、エンジンルームにストラットタワーブレースを装着してフロント部分の剛性アップを図っている。
▲ボンネットフードの汎用カーボンエアダクトを装着してエアーの抜けを確保。
▲随時進化し速さへのこだわりを見せるHPP号。
▲日常使いから「変化」が感じられるパーツたちを装着しているから300ユーザーの参考になるに違いない。
そして今回、最大のポイントがボンネットフードの汎用カーボンエアダクト。クライスラー300は巨大なフロントグリルから多くのエアーを吸入することが可能だが、そのエアーが抜ける部分がなかった。
今回のカーボンダクトは、その抜けを作るための処置であり、フロントグリルから入ったエアーがエンジン部分を冷却し、そのままダクトを通過し抜けていくという措置をワンオフ加工で施したのである。
ホイールを含めたこれら各種のカスタマイズは、ドラッグレースに参戦するためというよりは、日常使いから「変化」が感じられるパーツたちであり、多くの300ユーザーの参考になるに違いない。
▲すでに5年10万キロを走破した2019年型R/Tスキャットパック。キャンディパープルカラーにオールペイントされたハードチューンモデル。
▲昨年8月に行われたもてぎストリートシュートアウトに参加した様子。
さて、全くの余談であるが、取材当日、どこかで見たような気がするチャレンジャーがHPPのピットに収まっていた。そう、このチャレンジャーも昨年8月3日に行われた『もてぎストリートシュートアウト』に出場していたような・・・。ということで、ちょっと聞いてみた。
すると、このチャレンジャーも12月22日の『もてぎストリートシュートアウト』に参戦するために、再び仕様変更を行っていたということで、ちょうど我々の取材日が納車日だったという。で、ちょっと取材させてもらった。
KAKUさんのチャレンジャーは2019年型R/Tスキャットパックで、新車で購入され今に至るという。すでに5年10万キロを走破ということだから、素晴らしい走りっぷり。熊谷にあるHPPにも片道100キロ程度距離をものともせず通っているという。
▲スーパーチャージャーを装着した6.4リッターV8エンジンは600hp超のパワーを発揮する。
▲グリーンにペイントされた「VOLK RACING」20インチホイール。
▲ボンネットフードの後端が若干浮いているが、それはヒンジを加工して熱風を逃す加工を施している。
そんなKAKUさんのチャレンジャーは見ての通り、ハードチューンモデル。まず、お気に入りのキャンディパープルカラーにオールペイント。そしてボディ周りはエアロで武装し、エンジンにはスーパーチャージャーを装備。
スーパーチャージャーにはプロチャージャーを使用し、HPPの長池氏が作業。聞けば「現状で600hp以上出ていますが、耐久性や実用性を最大限考慮した仕様になっています」
600hp超といえば、純正ノーマルが485phだから、120hp以上のパワーアップを果たしている。が、街乗り等で乗り難さが出ることは全くなく、至って普通に走らせられるというから驚きである。
同時に真夏のドラッグレースも難なくこなしているのだから、チューンレベルの高さが分かるというもの。ちなみにボンネットフードの後端が若干浮いているように見えるが、それはヒンジを加工してあえてそうしている。
▲20インチホイールにセミスリックタイヤを履いて普段使いからドラッグレースまでをこなす。
HPP号は、ボンネットフードにカーボンエアダクトを装着して熱風を逃しているが、KAKUさんのチャレンジャーはボンネットフードのヒンジを加工して後端を浮かし、そこから熱風を逃す加工を施している(あえてそういう加工を施しているのであって、ボンネットが開いているわけではない)。
撮影当日は、グリーンにペイントされた「VOLK RACING」20インチホイールにセミスリックタイヤを履いていたが、なんとそのまま日常的に走っているというから凄まじい。
KAKUさんは、この先のカスタマイズも念頭にあるということで、この先の進化が非常に楽しみな一台である。HPP号共々、『もてぎストリートシュートアウト』の活躍に期待したい。
48,070円
EXTERIOR
6DEGREES
35,530円
EXTERIOR
6DEGREES
8,151円
MAINTENANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES