まずはストリートシュートアウトだが、栃木県のモビリティリゾートもてぎにて定期的に行なわれているドラッグレースイベントで、誰でも気軽に参加できることを目指しているというだけあって、8月3日に行われた同イベントには100台超のエントリーがあったが、多い時は150台ほどのエントリーがあるという。
また、複数のクラスが確立されており、自己申告タイムに対しての近さを競うインデックスクラス、区間タイムごとのオープンクラス、本格的なドラッグマシンがエントリーするPROクラスetcがあり、それらもエントリーのしやすさを後押ししていて観戦するだけでも見応えがある。
で、以前紹介したHPPのクライスラー300SRT8も様々な試作品を試すべく同レースに参加されており、速さやタイム結果のみならず、それらパーツの結果も気になるところである。
ちなみに装着されている各種パーツは前回紹介したものと変わりはないが、一つ進化していたのが元々ラインナップされていたHPPオリジナルサスペンションキットをベースにしたドラッグレース用のサスペンションキットで、制作メーカーから試作品が上がってきており、それを新たに装着して今回のレースに臨んでいる。
ということで、イベント当日のレース開始である。ちなみに当日の気温は36度の猛暑日であった。
で、写真を見てもらえば分かるが、スタート時のフロントが上がっている瞬間が見事収められている。
話は若干逸れるが、実は筆者はドラッグレースにあまり詳しくはない。正直、これまでに生観戦したのは二回ほど。なので、「よーいどんでスタートしてアクセル全開!で全てOK」と思っていた(笑)
が、まさかスタート時にあれほどのシビアなコントロールが行われていたとは・・・・。
長池氏によれば「ドラッグレースでは、いかに路面を捉え前に進むかが大切になります。そのためのサスペンションでありタイヤであるわけです」
すなわち、トップ画像のようにフロントが浮いてリアにトラクションがかかった姿勢を作り出すスタートをする必要があるということだ。
なので、路面のグリップを上げるためにタイヤのセレクトや空気圧、サスペンション等の調整が必要になり、当然、ドライバーのアクセルコントロールも必要になり、もっと言えば当時の外気温による吸気温度がエンジンパワーに与える影響も加味する必要があるのだ。
間違っても、気合いと根性でどうにかなるものではまったくない。
で、結果であるが、ET(0→1,000ftの区間タイム)は前回行われた5月のタイムを超えることはできなかった。その最大の要因はNA車両では特に顕著に違いが出てしまう当日の外気温36度がもたらす吸気温度の高さであったが、0→60ft(スタートから約18mまで)のタイムは、サスペンションの効果もあり前回のタイムを上回ったという。
ドラッグレース用として試作したオリジナルサスペンションキット(ショックアブソーバー&スプリング)に関しては現時点で合格点に達したと判断し、試作品からさらに各部改良された仕様で受注を開始するという。
それにしても300SRT8が各種パフォーマンスカーに混じって走っている姿は圧巻だった!
今後のチューンナップにも期待したいが、今回初めて長池氏が300をドラッグレースで走らせたことにより、サスペンション以外の課題点がいくつか見つかったという。
次回のレースまでにサスペンション以外の部分で、0→60ftのタイムをさらに改善できるよう改良を加えていくというが、装着したパーツの効果を確認するために、少しずつテストを重ねていくということだ。
さて、このストリートシュートアウトには、HPP300SRT8のほかに9台の車両がHPPからエントリーしていた。そのうちの1台がHPPコルベットC6Z06で、残り8台がHPPユーザーさんとその友人である。
皆それぞれがパフォーマンスの高い走りを披露しており、また楽しんでいたのが印象的だった。
ドラッグレースは、「直線をいかに速く走るか」という単純で分かりやすいレースであるが、実はその裏で行われているチューニングや操作は非常に奥が深い。だからこそ多くの方が熱狂するのだろう。
今後も300SRT8の動向に注目である。
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