TEST RIDE

[試乗記]

必要なのは適切な整備と電子デバイスとパーツ

2016 フォードエクスプローラー タイタニアム vol.2

ノウハウの詰まったフォード認定サービスセンターらしい個体だった

第二部ではタイタニアムのメカニカルチェックを行った。

更新日:2024.12.10

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/ABE CARS Tama Garage TEL 042-311-0041 [ホームページ] [詳細情報]

専門店だからこそのコンディションと整備の質

 まずアベカーズ多摩ガレージでは、個体が入庫した時点で毎回電子デバイスにてECUのチェックをしているから、そのクルマの過去の履歴等を認識し、時に必要があれば事前の整備やパーツ交換を行う等、とにかく店頭在庫として置かれている段階でも、中古車としてのレベルが高い。

 そしてこれら年代のエクスプローラーを販売&整備している数もダントツに多いから整備事情にも詳しい。

 同時にフォード認定サービスセンターであるから、正規のパーツ手配が可能であり、今なおこの年代のエクスプローラーに乗る方、もしくはこの先も長く乗りたい方の最後の砦として大活躍している。

 そんなアベカーズ多摩ガレージのメカニック・法霊崎氏に、今回の取材個体タイタニアムの注意ポイントについてうかがった。

▲車種により気にかける部分が異なるという。タイタニアムに搭載されるツインターボエンジンの場合はターボ関連のチェックが欠かせない。

▲特に走行距離の多い車両ほど注意が必要になる。まずは基本的事項として定期的な油脂類の交換んが必須。

 まずは、一通りざっと見て、「非常にコンディションの良い車両です」という。

 例えば、搭載される3.5リッターV6ツインターボはリンカーンナビゲーターと同機であり、まずは油脂類の定期的な交換が確実に必要という。

 いわゆるハイパフォーマンスモデルだけに、特にオイル交換には気をつけて欲しいと。定番といわれる「5000キロ&半年」という目安を忠実に守って欲しいとも。

 「基本的に、ナビゲーターも含めてですが、距離が行っている車両は例えばメカニカルの高圧ポンプ周辺から漏れや滲みが見られたりする個体が結構あるのですが、定期的にエンジンオイルを交換して、その際同時に各部のチェックを簡単にするだけで、そうしたトラブルを未然に防ぐことが可能になります。ちなみに、今回の個体にはそういった漏れや滲みは全くありません」

 8年落ち、10年落ちともなると、走行距離が10万キロを超えている車両もあり、そういった距離の多い車両は要チェックとのこと。

 だが、壊れやすいエンジンとか、トラブルが多くあるエンジンというわけでは全くないので、普通に油脂類の交換を行い、定期的に点検していれば長く乗れるという。

▲今回の車両のターボ関連のパーツに漏れや滲みは全くなかった。

▲劣化の激しい車両ともなると写真のような高圧ポンプの繋ぎ目から漏れが確認されるという。

▲「5000キロ&半年」という目安をきちんと守ることがまずは必須。

 ただし、定期的な点検といえども、ノウハウのないショップでの点検では見過ごされる可能性があるので、いわゆるフォードサービスセンターでの点検が必須だろう。

 次に電子デバイスを繋いでもらった。まず、現状におけるトラブル事例は全くない。で、履歴を見ると、過去にバッテリーを上げていたことがわかった。この個体、非常に程度が良いが、この履歴を見てもそれがわかる。

 ちなみに、この個体についてではないが、バッテリーを上げることは極力避けて欲しいということだ。

 「バッテリーを上げるといってもレベルがあり、ある程度の状態で防げればまだいいのですが、完全に上げ切ってしまうと色々な部分に影響を与えてしまうので注意が必要です。

 例えばパワーシートなんかも動かなくなりますし、セカンドシート以降のパワーフォールディングシートもまともに動かなくなります。

 それを直すには、シートモジュールのキャリブレーション(電子デバイスを繋いでセッティングをし直す)を行う必要が出てきたりします。それ以外にも問題が出てきますので、極力バッテリーを上げないように注意して欲しいです」

▲ショック交換の場合、ビルシュタインから純正のリプレイス品が販売されているという。価格も純正品よりも若干リーズナブルという。

▲リアブレーキはホイールの隙間から確認することが可能というから、積極的に確認した方が良い。パッド残量10ミリはOKで、5ミリ以下は要交換。

▲リアパッドの減りに気づかない場合、キャリパーまで傷つけてしまう。写真はキャリパーの交換品。

 続いて足回りだが、基本的には10万キロオーバーの車両でもない限り大幅なパーツリニューアルの必要はないという。が、それ以前の距離でも注意すべき点がいくつかあると。

 まず、リアショック。特にオイル漏れが目立つという。聞けば、フロントよりリアのみの消耗が目立つという。

 これはエクスプローラー特有のポイントといい、同時にリアブレーキパッドの消耗も早いので注意が必要とのこと。

 「エクスプローラーはリアブレーキを積極的に使用し、ブレーキング時のノーズダイブをあまりさせないようなセッティングになっているようです。

 ですので、リアのパッドの減りがフロントよりも早く、またそれに気づかないことも多く・・・・。最悪の場合リアのブレーキキャリパーまで傷つけてしまい交換を余儀なくされる個体も何台もありましたので、こちらも定期的にチェックした方が良いと思いますね」

▲フォード純正の電子デバイスにて車両のECUに接続。現状でのトラブル箇所や過去の履歴等の確認が行える。今回の個体は問題なし。

▲バッテリーを上げないように注意が必要。完全放電させてしまうと様々な部分に影響を与え、キャリブレーションが必要になる。

▲例えば電動パワーシートやフォールディングシートがまともに動かなくなり、再セッティングが必要になる。

 上記のようなリアの効きを良くしたセッティングで街中をチョロチョロ走れば、リアブレーキばかり使用している状態になりかねない。

 くわえてリアパッドが減っても国産車のように「キーキー音が鳴る」こともないので、定期チェックパーツとしてリアブレーキ&リアショックのオイル漏れを覚えておくと良いだろう。

 なお、今回のタイタニアムではショックやブレーキ等に問題は全くなかった。

 ということでまとめると、フォード車に特化したフォード認定サービスセンターにて車両を購入したり整備を依頼することで、まだまだ安定したエクスプローラー生活を送ることが可能であり、今回取材したタイタニアムも例に漏れず非常に素晴らしい個体であった。

▲「厳選した仕入れをしているせいもあり、タイタニアムに関しては弊社でも扱いが極めて少ないモデルです。今回はそんなかでの個体ですから、探していた方がいらっしゃったら是非現車を確認して欲しいと思います」。そのくらい自信のある個体ということだ。

 最後にアベカーズの遠藤さんに話を聞いた。遠藤さんはかつてフォードディーラーにいた経験から、エクスプローラーに非常に詳しい。そんな方からしてもタイタニアムは非常にレアという。

 「フォードジャパン存命の最後の最後の車両でしたので、国内での取り扱いが非常に少ないモデルです。ですので、我々でさえ滅多に見ることの叶わないモデルです。パフォーマンスの高いエクスプローラーをお求めの方にはピッタリの個体だと思います」

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