更新日:2024.07.29
文/田中 享(Tanaka Susumu) 写真/ゼネラルモーターズ
コルベットC8に搭載される6.2リッターV8NAエンジンは495hpを発生させる。が、ハイパフォーマンスのZ06を製作するに至っては、全く別のエンジンをベースにした。
それが5.5リッターV8DOHCエンジン。NA最高峰エンジンと言われるそれは670hpを発生させパフォーマンスの高さのみならず超絶刺激的なフィールを与えてくれる。
で、さらなるハイパフォーマンスモデルたるZR1を製作する段階において、ベースエンジンは当然Z06となったのだが、実はZ06のLT6を試作する段階からLT7のツインターボ化は織り込み済みだったという。
■C8クーペ:6.2リッターV8OHV(LT2):495hp/6450rpm、最大トルク470lb-ft/5150rpm
■C8 Z06:5.5リッターV8DOHC(LT6):670hp/8400rpm、最大トルク460lb−ft/6300rpm
■C8 ZR1:5.5リッターV8ツインターボDOHC(LT7):1064hp/7000rpm、最大トルク828lb-ft/6000rpm
ちなみにノーマルコルベットに搭載されている6.2リッターV8エンジンは、旧時代から続くGMの名機の一つであるが、そのエンジンをスーパーチャージャーで過給したエンジンがキャデラックCT5−VやエスカレードVに搭載されており、680hp、最大トルク635lb-ftというパワースペックを発揮している。
さて、そんな1064hpを発生させるLT7は、コルベット史上最強なのは言うまでもなく、なんとアメリカ製市販車の最強パワーを誇っている。
それ以前は2023年にデビューしたダッジチャレンジャーSRTデーモン170の1025hp、最大トルク945lb-ftであったが、今回ZR1が抜き去り市販車最強にして最高エンジンとなった。
しかも技術的に凄いのが7000rpmという高回転域で最高出力を発生させること。それはベースとなるLT6にフラットプレーンのクランクシャフトが使用され高回転エンジンとなっているからであり、そのベースを余すことなく使用しているから。
よってマスタング等に使用されているエコブースト的なターボではなく、バンバン回せるスポーツエンジンとして開発されている。
もちろん内部は想像を絶するほどの強化がなされており、あくまで市販車としての品質を保っているのが限定モデルとして登場する個体との違いである。
スポーツカー好きは専用エンジンを好む。おそらくアメ車ファンもそうだろう。だがアメ車の場合、エンジンを共用することが多いから逆に専用エンジンは珍しい。
だからこそコルベットZ06やZR1は、アメ車の中で猛烈に光り輝いて見えるのである。
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