更新日:2025.11.19
文/田中 享(Tanaka Susumu) 写真/トヨタ自動車
トヨタ自動車がアメリカ生産の車両を逆輸入するという。その車両候補の一台にハイランダーが入っているのではないか。そんな話が広まっている。ということで、ハイランダーとは一体どんな車両なのか。
日米トヨタ車のSUVヒエラルキーがあるとすれば、「セコイア」「ランクル300」を頂点にして、それに続くサイジングの3列シートSUVがハイランダーである。ハイランダーには一回り大きいグランドハイランダーもあり、USトヨタでの販売率はかなり高い。
が、今回逆輸入候補に入っているのはハイランダーの方である。で、そのサイズであるが、日本国内のランクル300と比較すると以下の通り。全長はほぼ同じで、全幅と全高がハイランダーの方が若干小さい。よって、ランクル300よりも扱いやすいだろうから日本でも十分に勝機ありのサイズ感と言える。
<ハイランダー>
全長:4950ミリ
全幅:1930ミリ
全高:1730ミリ
ホイールベース:2850ミリ
<ランクル300>
全長:4950ミリ
全幅:1990ミリ
全高:1925ミリ
ホイールベース:2850ミリ
さて、USトヨタで販売されているハイランダーはアメリカ生産の3列シートSUV。元はかつて日本国内でも販売されていた「クルーガー」の後継車である。その2026年モデルは全車AWDとなり、下記4グレードがラインナップされている。
■XLE AWD
■XSE AWD
■Limited AWD
■Platinum AWD
搭載されるエンジンは、2.4リッター直4ターボエンジン(この他ハイブリッドエンジンも存在するが、そちらは日本に輸入不可なので今回は無視)。265ph、最大トルク310lb-ftを発生させ、8速ATと組み合わされる。
このハイランダーは、例えばランクルのようなオフロード走行に優れているわけではなく、ハリアーのようなオシャレかつスポーティなCUV的存在ではなく、実用性の非常に高い3列シートSUV。
今の国内トヨタにはないバリエーションとして、逆輸入するメリットを感じたのだろう。プラスしてすでに右ハンドル国への輸出を行っている点にも注目。日本国内での車検取得の対応のしやすさという点が重要になるからである。
さて、まとめである。トヨタが逆輸入するというが、だがそれは米国トランプ大統領が下した関税に対する日本側の回答という部分において「仕方なく行われる、もしくは苦肉の策として行われる」逆輸入である。
だから、お分かりのように日本国内のアメ車ファン、逆輸入車ファンが望むカタチになるとは限らない。ハイランダーやカムリが対象車種として選ばれるなら、きっとそれは右ハンドル仕様になり、逆輸入というよりは目新しいトヨタ車の登場というカタチになるだろうから。
ただし、タンドラに関してだけは話は別。タンドラをもし本当に逆輸入するならそのまま日本に持ち込み、日本仕様への改善を図るしか方法がないから。で、もしそれができるなら4ランナーだって、タコマだって、いつの日にか可能になるのだろう。
そしてその先に、米国でもハイブリッドしか存在しない(日本に持ち込んで登録できない)セコイアやシエナの逆輸入もトヨタの力で何とかしてもらいたい。それでこそのトヨタの逆輸入車だろうと思う。
とはいえ、この逆輸入車の話もトランプ大統領が在任している期間のみ有効な話なのだろうか? そうだとすればあと3年もない?
であれば、タンドラ、ハイランダー、カムリのみで終了の可能性も考えられる・・・。いずれにしてもこのニュースには今後も注目していきたい。
138,000円
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