更新日:2025.01.14
文/石山英次 写真/ステランティス
アメ車にとって理想的な時代がいつであったかはわからないが、少なくとも2000年からの約10年間ぐらいは、売れたかどうかは別にして、非常に魅力的な時代であったと思う。特にEVへの転換期が訪れている今、振り返ると断然輝いて見える。
というのも、その時代には今では想像もつかないほど魅力的なモデルが企画&製作されていたから。だからもし、これからアメ車の中古車を買うならこの年代の車両をも候補にしてみたらどうだろう。
で、その候補の一台が前項で紹介したグランドチェロキーSRT8であり、ここで紹介するクライスラークロスファイアである。
クロスファイアは2003年に発売が開始され、日本にて正規ディーラー車として発売されていた(右ハンドル車)。
で、結論から言ってしまうが、クロスファイアは当時のベンツSLKをベースにしている! だからもう二度とこんなクルマには出会えない。
その当時ダイムラーベンツとクライスラーが合併したことによる産物であり、もっと言えば300Cもそうだし、その後に登場するダッジチャージャーやチャレンジャーも当時のEクラスのシャシーを使用していたから、その合併がなければその後のヘルキャットも存在していなかったかもしれない。
ということで、当時クロスファイアはドイツのクオリティとアメリカのデザインが融合したある種理想的なクルマと称され、もっというとアメリカを象徴する独特の個性に、ヨーロッパのテクノロジーとパフォーマンスが融合した理想的な2シータースポーツクーペであり、クライスラーには失礼だが、当時は街中で頻繁に見かけるほど売れていた。
ちなみに搭載されたエンジンは、3.2リッターV6SOHCで、最高出力218ps/5700rpm、最大トルク31.6kg-mを発生。そしてオートスティック機能付き5速オートマチックトランスミッションを組み合わせたFRモデルであった。
また2年後にはコンバーチブルが追加され、これがまたメチャめちゃカッコイイのだが、個人的な推しはクーペ。何といってもリアスタイルが素敵で断然色っぽい。
ベースは当時のベンツSLKだからマツダロードスターより若干大きい程度のサイズ感にレトロっぽいスタイルが特徴的である。
くわえて走りはドイツ車ベースだから悪いはずもなく、とにかく素敵なデザイン+サイズ感で街中中心の足としても大いに活躍できたに違いない。
「クロスファイアのボディにはメッキパーツがかなり散りばめられているから、それを考えるとブラックボディが映えるはず・・・」
とまあ、そんなことを考えながら某中古車サイトでクロスファイアを検索すると今現在日本国内に9台存在していた! そのうち6台が100万円以内で購入可能である。
余談だが、ダイムラーベンツとクライスラーは2007年に合併を解消しているから、2000年から2007年までに製作されたクライスラー車を振り返ってみると、それ以前との車両作りの差が明確に分かるだろう。
いずれにせよ、クロスファイアのような名車にはもう二度と出会うことはないだろう。
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES