ダッジチャレンジャーは、いまだ人気継続中であり、さらには欧州車ファンや国産車ファンをも新たに取り込み、緩やかだが、右肩上がりの人気を示し続けている。
くわえて、次期チャレンジャーは2021年まで登場しないというからまだまだ現行モデルが売れるだろうし、逆にユーザーにしてみれば、まだまだ今のに乗れる。
それに、今からでも現行モデルを買うことを、しかも長期ローンを組んで購入したとしても決して損はしない。
ということで、今からでも決して遅くはないチャレンジャー購入だが、できれば上を目指したモデルを購入したい。「上」とは、理想的なモデルという意味。で、その最右翼が392である。
ここ最近の話では、かつてR/Tユーザーだった方々からの乗り換えが続いている。5.7リッターV8から6.4リッターV8へ。乗るとやはり「全然違う」といい、モデルチェンジしない分、チャレンジャーからチャレンジャーへの乗り換えも、今実際に行われているのである。
くわえて、R/Tといえども、下取り金額が良いらしく、そういった好条件が乗り換えユーザーを刺激しているという。
で、そんな392とは、6.4リッターV8エンジン搭載車のことである。6.4リッターV8エンジンとは、6.2リッター+スーパーチャージャーで武装したヘルキャットに続くチャレンジャーのハイパフォーマンスユニットであり、カマロやマスタングにはない6リッター越えの大排気量NAエンジンのことである。
今やパワーを重視すれば、アメ車といえども、スーパーチャージャーやターボといった過給器に頼るエンジンが主流となってしまっているが、アメ車らしい大排気量の醍醐味を余すことなく味わうなら、是非とも大排気量のNAエンジンを味わいたい。
個人的には、過去に8リッター超えのバイパーを何度も試乗しているが、あの、何とも言えぬフィーリングはアメ車以外では味わえない。392は、それに次ぐ絶好のフィールを持っている。
しかも、こだわればMTで乗ることだってできるのである。もちろん8速ATでも十分な魅力を備えているから、MTで乗ることを強制しているわけではないのだが、世界中からMTが絶滅していっているなかで、唯一アメリカのみと言ってもいいほど珍しい存在となったMTモデル。しかもスーパーチャージャーで武装したハイパフォーマンスユニットが多いアメリカンV8のなかで唯一のNAモデルをMTで操れるわけだから、選ばない手はない(今回はATだったが)。
スーパーチャージャー装着車からは決して得ることことのできない、あのカミソリのようなフィールは6.4リッターV8NAエンジンならではと言えるだろう。
ちなみに、現在の世界的潮流となっているダウンサイジングモデルを揶揄するつもりはまったくない。
2リッターや2.3リッターモデルでも十分スポーティなアメ車を作り出すことはいまや当たり前となっているし、ベンツやBMWなんて大型サルーンにさえ2リッター直4モデルを搭載する時代である。
ただし、「あえてアメ車に乗る」という高い意識というか根性(とお金)があるならば、あえてバカ高い税金のかかるガスガズラーを買おうという気概があるわけで、そういう方々には、やはりあえての大排気量モデルがマストではないか、と思うのである。
そんな思いをもって試乗したのが392の8速ATである。そしてボディカラーはサブライムグリーン。ブラックのボンネットフードを備えた往年のモデル仕様。しかも走行距離が8500キロ未満。
聞けば、2015年以前の初期型のチャレンジャーでは、白、黒、オレンジといった定番のボディカラーが多く輸入されていたこともありブラックのチャレンジャーがよく売れたが(当時の傾向としてはアメ車は白か黒というボディカラーの風潮があったという)、2015年以降のモデルでは、逆にカラフルなボディカラーの方がよく売れるという。
ちなみに、このサブライムグリーンは、2015年では限定カラーだった。
やはり、マッスルカーを意識すればするほど、プラムクレイジーやサブライムグリーン、またはB5ブルー、それにレッド、イエロー、くわえて最近ではデストロイヤーグレーといった現代的なカラーリングがウケており、特にサブライムグリーンは常に反響が多い車両と言われている。
ということで、6.4リッターV8エンジンを搭載し、さらに人気のサブライムグリーンのチャレンジャーこそ、今もっとも人気の高い、もしくは買うべき一台と思うのである。
ちなみに、いわずもがなだが、走りは楽しいし、触れれば必ずや欲しくなる。個人的には今回の仕様が一番の好みだが、人によってはストライプを入れたり、フェンダー付近にサイドラインを入れたりと、購入後のカスタマイズの楽しみもあるだろう。
それにしても、いつも見てもチャレンジャーは古さを感じさせず物欲を刺激してくれる。さらにBCDに並ぶ車両はどれも中古であるにもかかわらず輝いてる。適価な中古車を求めるなら、一度BCDの在庫車を覗いた方がいい。実車をみればこの原稿の意味を分かっていただけるだろうから。
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