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試乗記 TEST RIDE 2019 フォードエクスプローラー XLT 4WD当時の日本仕様にはなかった「直4エコブースト+4WD」という理想的モデル

2019 フォードエクスプローラー XLT 4WD

「ちゃんとしたものをちゃんとした店で買いたい」という方にはかなりオススメ

前回取材エクスプローラーは前期型だったが、今回はその後期型を取材した。

更新日:2021.04.19文/田中享 写真/古閑章郎

取材協力

ABE CARS Tama Garage
TEL https://www.abecars. [ホームページ] [詳細情報]

2011年から2019年まで存在したダントツの名車

 2016年以降の後期型エクスプローラーのD車は、非常にレアな存在。というのも2015年の10月に販売が開始された2016年型車は、日本フォード撤退と同時進行でマイナーチェンジが行われたモデル。

 つまり、「いざ買おう」と納車待ちしていた方と撤退発表がほぼ同時期間に行われたために、そのまま購入された方とキャンセルされた方が出てしまい、もともとの数が非常に少ないモデルなのである。

 だが、2011年から2015年型のいわゆる前期モデルに乗っていた方々が次なるモデルとして乗り換えを検討した時に、考え得るモデルの1台が、当然この後期型であった。

 すなわちエクスプローラーの良さを体感した方々は、SUVとしての性能とミニバン的な使い方が可能な広い室内空間、さらには小排気量による各種税金の安さ、それでいてしっかり走るという性能に惚れ込んでいるからこそ後期型を探すのだが、なんせ非常に数が少ない。

 そんな時にアベカーズは本国から後期型の直輸入車を仕入れることで多くのユーザーに支持されてきた。

 しかも、アベカーズが仕入れたエクスプローラーは、直4+FFモデル以外に直4+4WDを積極的に取り入れ、それがまた多いに受け入れられたのである。
モノコックボディや横置きエンジン&FF採用によって、初代以来続けてきたトラックベースを捨て、燃費向上に不可欠な軽量化とエンジンを搭載し、路上での快適性向上が図られた革新的アメリカンSUV。その第二章となる後期型の2019年モデルである。
リアビューは、テールランプの形状が変更されているという。また取材車はスポーツアピアランスパッケージ装着車であり、4WDモデル。
搭載されるエンジンは、2.3リッター直4エコブーストモデル。261ps、最大トルク42.8kg-mを発生させ、旧モデルに対してパワーで約7%、トルクで約15%向上している。
洗練された各部のフィーリングと先進的な液晶メーター等が真骨頂のインテリア。見た目にも、実際に触れても、非常に質感高く居心地の良い空間が構築されている。
6速ATのシフト動作感は極めてスムーズ。変速もスムーズで、エコブーストエンジンとのマッチングも絶妙。6速SSTは、シフトインジケーターを「S」に入れ、シフトノブ横の「+/−」のボタン操作をすることで、マニュアル感覚で操作可能となる。

当時の日本仕様にはなかったある意味理想的仕様

 アベカーズの秋山氏いわく「ここ数年、多くのエクスプローラーを販売してきましたが、その中心は4WDでした。特にフォードジャパン当時のラインナップに存在しなかった『直4+4WD』のモデルを扱うようになって一気に販売が増しております」

 フォードジャパン時代にあるユーザーを取材した時にも「直4モデルにも4WDがあればいいのにね…」という話を複数回聞いていたが、当時の正規ラインナップには「V6+4WD」が存在したために、「直4モデル+4WD」を入れることができなかったという裏話をフォード関連の人から聞いている。

 要するに、「直4+4WD」をD車としてラインナップしてしまえば、そこにユーザーが集中してしまい、「V6+4WD」が売れてなくなってしまう。だから直4モデルはFFのみにして、4WDが欲しい方は「V6モデルを買ってくれ」という、正規ディーラーにありがちな仕組みが構築されていたわけである。

 ということで、当時のディーラー車では実現しなかった「直4+4WD」を積極的に直輸入しているアベカーズにて、2019年型の「直4+4WD」の新車を取材した。モデルは、エクスプローラーXLT2.3エコブースト4WD。走行100キロにも満たない新車。オプションのスポーツアピアランスパッケージ装着車。
スタイルやサイズ感はアメリカンSUV的であるにもかかわらず、手に触れるすべての感触がしっかりしており、さらに扱い安い。普段使いから週末のキャンプや遊び、さらには悪天候まで全方位で満足感高し。

2019年モデルはこの型の最終型

 ちなみに、アベカーズはフォードディーラー撤退後の後処理を担うフォード認定サービス拠点の一つであるから、日本国内でのフォード車の部品供給、車両保証継承、リコールおよびユーザーへのアフターサービス業務をディーラー体制で行っており(当然電子デバイス等の整備への体制も万全である)、そう言った意味では直輸入車であろうが中古車であろうが、フォード車に関しては他の中古車店で購入するのとは安心感が全く違うのである。

 さて車両であるが、外観の特徴は、モール類がガンメタリックになり、標準の18インチではなく20インチが装備されたパッケージ装着車であり、室内のシートもそれによってツートーンのレザー仕様になっている。

 車両は新車であるから、走行は100キロにも満たず、当然各部のコンディション云々という話にはならない。良くて当たり前だ。しかも2020年でフルモデルチェンジをするから、この型では2019年型が最終型ということになる。
2016年にデザインの変更を受けたボディ。それまでの丸みを帯びたデザインから強面系フロントマスクに変化。性能面でも確実にアップしている。
メーター類も洗練された液晶タイプ。
スイッチやつまみなどを極力排除して、各種操作をタッチパネルでおこなうマイフォードタッチだが、2016年モデルは、若干テイストと使い勝手を変えたことで、一段と洗練させたインパネになっている。
スポーツアピアランスパッケージ装着により、通常の18インチからブラックの20インチホイールへと換装される。
スエードとレザーのツートーンシートになっている。新車であるから、状態は良くて当然。
セカンドシートの足元スペースも広く、ミニバンユーザーからの乗り換え需要が多かった理由も良く分かる。
当時日本では、3列を備えるSUVが少なく、同価格帯でエクスプローラー並みの上質感と広さが手に入るモデルは、ほとんど見つからなかった。

4WDであるからこそのしっかり感

 で、今回はご好意により近隣の撮影場所までの移動を行い、軽く試乗させてもらった。

 この後期型エクスプローラーは、2016年に搭載エンジンの変更を受け、それまでの2リッター直4ターボから2.3リッター直4ターボエンジンに変更され、旧型比でパワーにして約7%、トルクにして約15%向上されている。具体的には243psが261psへ、最大トルクが37.3kg−mから42.8kg−mへと増強されている。

 ただし、過去多くのユーザーやショップの方々に聞いて回った話によれば、「それほど変わらない」という意見が多数を占めている。果てさて実際にはどうか?

 あくまで軽く流した程度だが、乗って走った瞬間から感じるステアリングのしっかり感。剛性感ともいうが、とにかく安心感をもたらすほど重めの印象を与える。

 加速は街中程度の走行ではやはり対して変わらない可能性が高いが、少なくとも単体で見れば力強さトルク感も十分であり、ブレーキのタッチも含め、全体的にかなりしっかりしたSUVであることがわかる。

 これは、恐らくだが4WDであるからこその印象も加わっていると思うし、東京でも都下なら年に数回雪が降ることもあるし、局地的な豪雨もあり得るから、こうした4WDの安心感は地域によっては絶大なる信頼に繋がるだろう。

 しかも高いアイポイントは運転しやすく、クルマ止めや坂でアゴをヒットすることもないし、左ハンドルだが気軽に乗れるという点でもかなりいいと実感したのである。

「ちゃんとしたものをちゃんとした店で買いたい」

 なお、この車両は608万円。この他にもう1台、同じ2019年型で9200キロ走行の直4+4WDモデルが存在するが、そちらは558万円という。

 前回取材した前期型は、年式的にも中古車然としたものが多かったが、この後期型になるとまだまだ新車だったり、新車のような程度良好車も見つかるということである。

 たしかに価格帯としてはかなり高級な部類に属するが、今や国産SUVの上級クラスの新車も優に500万円を超えるから、そういう意味では「今、新車で味わえる当時のエクスプローラー」として、さらに直4+4WDという当時の理想的なモデルとして今なお十分にユーザーを惹きつけるのではないか。

 しかも販売しているアベカーズがフォード認定サービス拠点であるだけに、「ある程度のお金を払っても、ちゃんとしたものをちゃんとした店で買いたい」という方にはかなりオススメな車両であると言えるのである。
未だこの型の初期型モデルでさえ、都心で見かける頻度が非常に高い。それだけの人気車と言えるだけに、その後期型となる2016年以降のモデル、さらに直4+4WDというレアな仕様は、一段と魅力的に映る。しかも新車で手に入れられる個体があるのも嬉しい。

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