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[試乗記]

革新的モデルから9年後のフルモデルチェンジ

2022 フォード エクスプローラー XLT 4WD

FRに回帰され一段と熟成が進んだミッドサイズSUV

日本国内での認知度も高いフォードエクスプローラー。その熟成モデルと言われる2020年以降のモデルがBCDに入荷している。早速取材した。

更新日:2024.10.26

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

全米一売れ続けている事実に納得

 BCDはチャレンジャーやマスタングといったアメリカンマッスルカーを中心としたラインナップというイメージが強いかもしれないが、ミッドサイズSUVやピックアップ、逆輸入車等も多数扱っている。

 もちろん販売の中心は現代版マッスルカーではあるが、様々な乗り換え候補を提案するための候補車を数多く取り揃えているのである。

 過去にはブロンコ、ブロンコスポーツ、ジープラングラー、タコマ、フロンティアetcの実車を見ることが可能であったし、今ならホンダリッジラインの現車を見ることが可能である=BCDらしいエッジの効いた、面白い存在が続々と集まっている。

▲2022年型フォードエクスプローラーXLT4WDのBCD車両。よって60プランを利用することも可能。

▲アメリカンSUVならではのスケール感は健在ながらモダンなデザインにより品を感じさせ、間延びした印象を与えない。

 そうしたSUV系車両も、もちろんBCD車両であるから走行距離の短いコンディション良好な個体が中心となっているし、当然ながらBCDのオリジナル60プラン(3年後の下取り価格60%)も使用可能であるからワンランク上の希望車を狙うことも可能になるはずである。

 で、そんなSUV群で注目の存在がフォードエクスプローラー。いまだ全米一売れているミッドサイズSUVである。

 中でも2011年以降に発売されたエクスプローラーは、ここ数十年に登場したアメリカ製新型車の中では随一の革新的モデルだった。

 まず、それまでのフレームボディから新たにモノコックボディ+横置きエンジン&FF駆動の採用によって、初代以来続いてきたトラックベースを捨てた。

 そして燃費向上に不可欠な軽量化とダウンサイジングエンジンを搭載することで、ひとクラス「上の存在」と同等以上の走行性能&快適性がもたらされた。

 当時はこの革新的アメリカンSUVに賛否両論渦巻いたが、結果的には受け入れられ、当時のフォードジャパンの中では大人気な存在となった(と同時に世界的なダウンサイジングの波が起こった)。

▲搭載されるエンジンは2.3リッターエコブースト直4エンジン。300hp、最大トルク310lb-ftを発生させる。旧型比20hpアップとなっている。

▲20インチのタイヤ&ホイールが装備されている。

▲モール類の状態も良い。

▲BCDには他のラインナップ・TIMBERLINEの販売車も展示されている。

 そしてそれから9年後の2020年に新たなフルモデルチェンジが行われる。基本構造はほぼ同じであるが、エンジンが縦置きに改められ駆動方式がFRに変更されている。もちろん4WDもある。

 ボディサイズの変化は旧型比でほとんどないため(ホイールベースが若干短くなった)一瞬戸惑うが、あらゆる部分がリファインされているのは間違いない。

 このモデルチェンジで登場したラインナップは複数あるが、そのひとつがベースグレードを含む2.3リッターエコブースト直4エンジンのグループ。

 ■2.3リッター直4エコブーストターボ(300hp、最大トルク310lb-ft):BASE、XLT、LIMITED、ST Line、TIMBERLINE / FF&4WD

 BCDスタッフいわく「これまでに多くのエクスプローラーを販売してきましたが、人気の中心はAWDでした。ですので弊社ではXLTの4WD、TIMBERLINEの4WD を中心としたラインナップを形成しています」

▲シンプルにまとめられたインテリアだが質感は十分に高く、各部の使い勝手にも優れる。

▲液晶とアナログが組み合わされたセンターメーター。

▲組み合わされるミッションは10速AT。室内にシフトノブは見当たらず、ダイヤル式のシフターになっている。

 かつて存在したフォードジャパン時代に輸入されていた正規の直4モデルは全てFF駆動だった。その当時から4WD需要は多くあったと聞くがその場合は上級モデルの3.5リッターV6モデル(4WD)を購入するしかなかったのである。

 だからこそBCDのような存在は、ユーザーの求めるもの=「直4+4WD」を積極的に自社輸入するのが正解だったのである。

 ということで取材個体。2022年型XLT 4WD。走行1.8万キロのBCD車両。

 エクスプローラーに関しては、2011年から注目しているが、2020年からFRに回帰し、デザインが非常にシャープになっている。室内も一段と進化し質感を高めており、センターコンソールにあるモニター類にもイマドキの感が漂い非常に好感である。

 搭載される2.3リッターエコブースト直4エンジンは300hp、最大トルク310lb-ftを発生させ、同時にミッションが10速ATに変わっているから、走りもイマドキ感がいっぱいの高性能SUVである。

▲モニター類にもイマドキの感が漂う。

▲センターコンソールは全体的にシンプルにまとめられている。

▲旧モデルと比較して断然シートの質感が良くなっている。ホールド性も上がっている。

 実際、触れてみると足入れ感が最高である。具体的には乗降性が良く、座席に座った際の上下左右の間隔やそこから手を伸ばした際に触れる各部の位置が最高で、非常に乗るやすく使いやすい。いわゆる人間工学的に非常に優れた一面を持つ。さすがは全米一売れているSUV。

 またボディのサイズ感が日本では最適ではないか。確かにエスカレードやタホ、サバーバンといったフルサイズモデルにはアメリカ的価値観がいまだたっぷり詰まっていると思う。が、いかんせんサイズがデカイ。

 もちろんセカンドカーを所有しているというなら当然ありだが、ファーストカーとして使用するならエクスプローラーなら気兼ねなく使える。

 くわえて販売しているBCDなら、当然ながらフォード系電子デバイスVCM3を使用した整備が可能であり、同時にこれまでマスタング系で培ってきた整備的なノウハウも非常に豊富であるから、整備やアフターに関する不安もなくフォード車を楽しむことができるのである。

 日本でも大人気だったフォードエクスプローラー。その熟成モデルがBCDなら入手可能である。

▲2列目シートは2人乗車のキャプテンシート。個人的にはSUVの理想的なシートだと思う。2−2−2の計6名乗車。

▲ミッドサイズで3列目乗車を可能にしているSUVはそう多くない。使える3列目シートである。

▲可倒式3列目シートを倒せばかなりの荷室が現れるが、フル乗車ではご覧のスペース。十分とは言えないが、決して狭くはない。

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