TEST RIDE

[試乗記]

2019年~2020年の2年間限定MT車専用モデル

2019 フォードマスタング ブリッド

後継がないから「生涯の愛車」にも最適な存在

マスタングの中でもレアな個体。ブリットを取材した。

更新日:2025.05.16

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/ABE CARS Tama Garage TEL 042-311-0041 [ホームページ] [詳細情報]

これはこれで一つの完成形

 久しぶりのブリットである。デビュー当時は結構な数の個体を見たが、最近はほとんど見かけない車両だけに、まだまだ目新しさを感じる。

 個人的にも好みで、特にボディ全体がシンプルに見えるのがいい。フロントグリル内にはエンブレムが一切付かず、ボディサイドに「5.0」といったバッジ類が付かず、リア周りには「ブリット」のロゴが付くもリアスポの類が一切ないからシンプルイズベストな感じが非常に素敵。ドレスダウン的なカッコ良さがにじみ出ている。

 室内は既存のマスタングとほぼ同一だが、ステアリングロゴが変わっていたりシフトノブが白い球体になっていたりと独自性が見えるものの、シートに座った感じはほぼ同じ。

 ただし、エンジンをかけた瞬間に明確な違いが現れる。いわゆる刺激的なV8サウンドである。

▲2019年型、走行1万キロにも満たない上玉コンディション車。2年間限定モデルだけに個体数も少ない。

▲リアのエンブレムが「ブリット」。よって、マスタングにしてマスタングにあらずであらず。入手すればもはやクルマの乗り換えや流行り廃りを考える必要がまったくない。

 搭載されるエンジンはGTと同じ5リッターV8であるが若干のチューンにより475hp、最大トルク420lb-ftを発生させる。

 当時のノーマルGTが460hpというカタログスペックだから15hp程度の違いだが、一段と野太いサウンドがそれ以上の違いを表している。

 少し試乗させてもらったが、想像以上に素晴らしかった。とくにMT車ならではの操作感とV8サウンドがシンクロした瞬間の気持ち良さが最高だった。

 あまりにもエンジンサウンドが大きくて、「ちょっと音質加工されているかも」とも思ったが、それでもリアルV8の心地良さはやはり格別。まさしく劇中車のごとき刺激的なサウンドだった。

 このエンジン音を聞くために「V8車に乗りたい」と思ってもまったくおかしくはないし、この「個性」に「MT」とマスタングという「ブランドバリュー」にブリットという「逸話」がつくのだから、このクルマの価値は断然高い。

▲搭載されるV8エンジンは5リッターV8GTと同様である。が若干のチューンにより475hp、最大トルク420lb-ftを発生させる。野太いエキゾーストも魅力的。

▲ラムエアーが装備される。

▲タワーバーによる剛性確保も抜かりない。

 というか、これはこれで一つの完成形だ。グリーンのボディが美しいマスタング。しかも日本に20台もないであろうレアモデル。

 とはいえ、シェルビーGT350のようなスパルタン&ハード系モデルではなく、至って普通に乗れ、かつV8エンジンをMTで操り快感に浸れるマスタング。しかも2年間の限定モデルだから後継モデルもない、ということで。

 と同時に、ブリットはシンプルボディだからか、モデル年式や歴代何代目といった感じにあまり固執しないというか気にならない。

 だから流行り廃りを考えずにこの先ずっと乗ることが可能だろう。いわゆる「生涯の愛車」という意味でもオススメである。

 ということで、ブリットについて。ブリットとは、映画『ブリット(Bullitt)』(1968年公開)があり、その映画に登場していた1968年型フォードマスタングGT390ファストバックを現行マスタングにトリビュートした50周年記念限定モデルが、ここで紹介しているブリット。

▲フロントグリルにはエンブレム等が一切ない。

▲リアエンブレムは「ブリット」

▲助手席前には「ブリット」のロゴ。

▲ホイールはアメリカンレーシングのトルクサースト19インチ、ブレーキはブレンボの大径キャリパーが装着されている。

 ボディは、劇中車さながらのハイランドグリーンとブラックカラー(2色)のマスタングGTがベースとなり、搭載されるV8エンジンも同様の5リッターV8ではあるが若干のチューンにより475hp、最大トルク420lb-ftを発生させる。

 シャシーは、フロントエアスプリッターを含むパフォーマンスパッケージをまとい、変更されたグリル形状と共に独特の雰囲気を奏でる。

 映画に登場した1968年型フォードマスタングGT390ファストバック同様にフロントグリル内にはエンブレムが付かず、ブラックのアメリカンレーシング製トルクトラスト5スポークホイールも劇中車を意識したものとなっている。内部には赤いブレンボのキャリパーが光る。

 今回取材したアベカーズ多摩ガレージが販売しているブリットは、2019年型、走行9706キロの個体。まだ1万キロにも満たない個体だけに全体のコンディションは非常に良く、インテリア各部にヤレや使用感をほとんど感じない。

▲インテリアの基本的意匠は現行マスタングと同様のものだが、ステアリングロゴが変わっていたり、シフトノブのに白球が備わっていたりと独自性が垣間見れる。

▲抜群の相性の良さを見せる球型シフトノブ。ホワイトカラーは映画の劇中車と同色。

▲デジタルメーターには、全体的にグリーンが使用され、ボディカラーとのマッチングが見られる。

▲センターコンソールにはサブメーターが並ぶ。雰囲気も抜群。

 ミッションやクラッチの状態も上々で、シフトフィールはスムーズそのもの。慣らし後の角が取れたように滑らかなギアチェンジが可能である。

 クラッチもクセはなく普通に操作可能で、低速トルクが強靭だから慣れればクラッチ操作の上下動だけで前後移動が可能になる。

 聞けば「このブリットはアベカーズが以前販売した個体で、他車乗り換えのために下取りで戻りました」ということだから、管理ユーザー車ということで、状態の良さに頷ける。

 くわえてアベカーズはフォード認定サービス工場=旧時代のフォードジャパンディーラーのサービス部門を引き継いでいるから、本国フォードから純正パーツの入手が可能であり、フォード系電子デバイスを使用した確実な整備が可能である。

 よってブリットの状態を、この先も維持するのに最高な環境が整っているショップと言えるのである。

▲シートはノーマル形状のシート。グリーンのステッチが入る。日常的に使用するなら、こちらの方が断然使用しやすい。

▲MTの操作性は良く、V8サウンドの快音とともに悦に浸れる存在。「生涯の友」にも相応しい。

▲最新のマスタングがこの先日本に上陸するかわからないだけに、今日本にあるこうした程度良好車にいち早く乗ることが最善の方法ではないか。ブリットなら後継モデルを気にすることなく楽しめるだろうし。

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