昨年から数度にわたり紹介してきた土屋圭市氏とダッジチャレンジャーレッドアイとのテストドライブ。
初回は昨年6月袖ヶ浦サーキットにてノーマル状態でテスト試乗。797hpのパワー感を「スーパーGTの500クラスよりも凄い」と評価してくれたが、当日、電子制御の完全解除がならずフルパワーにてドリフトに持ち込むことができなかった。
で、二度目は群馬サイクルセンターでのテスト。いわゆるワインディングに近いコースにて、しかもハーフウエットにて797hpを解き放つ。
そして今年1月、上記テストを踏まえた最終テストを袖ヶ浦にて行う予定であったが積雪にて中止。で、5月、ついにその日がやってきた。
が、今度は嵐のような豪雨(笑)。だがそのまま最終試乗テストは行われた。
また当日、スーパーGTで「#23」をまとうZのドライバーである松田次生氏も参戦。日産ワークスドライバーのトップであり、すなわち日本のトップドライバーがヘルキャットレッドアイに乗る!
と、その前に。こうしたテストドライブが行われたきっかけについて少々。まずは千葉県市原市にあるベルエアーにてダッジチャレンジャーヘルキャットレッドアイを購入されたエムプロジェクトの鈴木勉さん。エムプロジェクトとは、モータースポーツ運営会社である。
そんな鈴木さんとベルエアーは、遡ればアストロ時代から懇意にされていたということであり、ハマーH2の頃には鈴木氏の購入車両をベースにデータ取りを行う等、協力関係が続いていた。
その関係はヘルキャットレッドアイにおいても続き、ベルエアー代表高畠氏が土屋圭市氏のマネージャーと知人関係にあったことから、上記のようなテスト走行が行われることに。
その模様は土屋圭市氏のyoutubeチャンネル『DRIFT KING TELEVISION』にて放送されている(ちなみに初回の袖ヶ浦の模様の再生回数は120万回を超えている)
そして鈴木氏とベルエアーは、上記テストに合わせヘルキャットレッドアイに微調整を加えることで、毎回のテストをクリアしてきた。
中でも大きな調整内容は、ブレーキ強化とタイヤ変更である。
ブレーキはオリジナルでブレンボの6ポッドが装着されているから、キャリパーはそのままにパッドのみを交換。純正パッドからエンドレス製のCC-Rgに交換している。
このパッド、メタルとカーボンのハイブリッドで、ニッサンR35用を流用したものだという。これにより初期作動はメタルが効き、熱をもってきたらカーボンが効く仕組みになっているという。
くわえてタイヤをピレリPゼロからミシュランパイロットスポーツS4に変更。今回の最終テストに向け、ブレーキフルードをドット5に交換し、エンジンオイルを新品にして袖ヶ浦入りしている。
そして雨天の中、いざ出陣!
まずは土屋氏がコースイン。前回同様『DRIFT KING TELEVISION』の撮影を兼ねての並走撮影。そしてその後フル加速。
土屋さんの走行インカーシーンが見られます。雨天の中のステアリングさばきは必見です。
続いて松田次生氏がコースイン。
松田選手のインカーシーンが見られます。松田さんのコメントにも注目してください。
周回を重ね、感触をつかんだ後にピットイン。そして土屋氏と松田氏が口を開く。開口一番「凄い、面白い、楽しい」と土屋氏。
続けて松田氏が「本当に凄い、このクルマ、『俺を乗りこなせるのか』ってドライバーに訴えかけてきているようです」と。
土屋氏も「そうそう、試されているよね、ドライバーの腕がさ」
そして松田氏が「それにしてもよく曲がりますよね」といえば、土屋氏も「コーナー手前でブレーキ踏んでハンドルをクイって切るとそのままリアも付いてくる」と。
すると松田氏が「アメ車ってこんなに走るとは思いませんでしたよ。スーパーGTよりもパワーがあるかもです(笑)。いや、それにしても面白い。ほんとビックリしました」
松田氏は歴代スカイラインGT−Rを全車所有するほどのGT−Rマニア。そんな方(しかも日本の現役トップドライバー)にヘルキャットレッドアイの凄さを知らしめたことに今回のテストの意義があったと言えるだろう。
一方で、土屋氏曰く「何度も乗せてもらっているけど、ホントいいよ。特にタイヤをS4に交換してからステアリングインフォメーショインと効きが良くなって、抜群に曲がるようになったよね」
これらのコメントを聞いたエムプロジェクトの鈴木氏は「あ〜、良かった」と安堵の表情。それが非常に印象的であった(モータースポーツ運営会社としての取り組みの一環としてこれまでのテスト走行に参加されていたから、結果に対する緊張感がハンパなかったのだ)
それにしてもチャレンジャーヘルキャットレッドアイの凄さは本物だろう。797hpを日本のトップドライバーが立て続けにフルで炸裂させても何事もなく、自走にて帰路についている。
しかも昨年から数度にわたり同様のテストを行っており、プラスしてオーナーの鈴木さんが日常的に使用しているわけだから、エンジン自体の耐久性も非常に高いと言えるだろう。
くわえてパッドとブレーキオイル、そしてタイヤを交換するだけで、サーキット走行すらこなしてしまうのだから、何度も言うが「本物」である。
もちろん、サーキット走行においても「競争」や「レース」ともなればまた違った結果が生まれるかもしれないが、少なくともフルパワーを自己の運転能力において楽しむという観点においては、素晴らしいマシンであることに違いないのである。
日本のトップドライバーの運転技術とともにレッドアイの能力に驚かされた1日であった。
0.1428万円
年式:2023年
走行距離:7,000km
クラフトスクエア
183,250円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
272,800円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
3,553円
MAINTENANCE
6DEGREES
1,881円
MAINTENANCE
6DEGREES