まずはハマーH3から。2005年後半に2006年モデルとしてデビューしたH3。それ以前のH1、H2に続くハマーシリーズ第三弾であり、ハマーDNAを継承しながらもシティユースが考慮されたモデル。
とはいえ、直立したフロントガラスやサイドウインドー、セブンスロットグリル、丸型ヘッドライト、そして大きく張り出したフェンダーが、ハマーを印象づける。
そのデビュー当時、筆者は三ヶ月間くらいディーラー車のモニターをしていた経験がありかなりの距離を走っていた。で、その時は「ボディがかなりシッカリしていて、エンジンパワーに勝っている」という印象が強く、逆に多くの方がそのエンジンパワーが物足りない、なんて言っていた記憶があるが、それでも今見るとやはりカッコイイ。
これまでに何度も書いているが、丸目ヘッドライトの威力は絶大だ。
さて、かつて話題の中心となったエンジンだが、当時のコロラドに搭載されていたエンジンと同機であり、3.5リッター直5という珍しいエンジンだった。223ps、最大トルク31.0kg−mを発生させ4速ATと組み合わされる。
そしてマイナーチェンジで排気量が3.7リッターにアップ、同時に5.3リッターV8エンジンを搭載した「アルファ」が設定される。そのまま2010年まで発売が継続され、生産終了となる。
で、そんなハマーH3の06年型というから、初期型を約5年前に購入された長下佳奈さん。
聞けば、「ハマーというのは知っていた」というレベルくらいで、その他クルマについては何も知らず(車両スペックとか)、とにかく「あ、これだ」というご自身の第六感?によって購入されたという。
というのも、長下さんはそれ以前のクルマが旧時代のエクストレイルだったということで、しかも潰れるまで乗っており、「とにかく四駆で、趣味のアウトドアに使い倒す」を実践されていたという。
だから次なる愛車候補となったH3も、「四駆であり、アウトドア風だから」といった印象のみで、その他は何もわからないまま(気にしないまま)購入されたというのである。
「夏は湖畔に、もしくは海に。そして冬は雪山に。もちろんキャンプもします。クルマで行ってテントで寝て。そう言った使い方が目的ですから、それ風のクルマということでハマーを選びました。車内を見てもらえば分かりますが、とにかく使い倒す感じですね(笑)」
話をしてみると、よく笑い、よく話してくれる、という印象の長下さんだが、特に驚きだったのが、「休日、家でじっとしていることがない」ということであり、犬の散歩から始まり、とにかく外で活動されていることが多いアクティブな方である。余談だが、取材した翌週には一人で沖縄に行かれるということだった!
そんな長下さんの相棒となったH3は、いま現在9万マイル弱の距離を刻んでいるというから約14万キロ超。購入時が1マイル弱だったというから、ご自身で12万キロ以上走られている。
しかもルーフに搭載されているアドベンチャーキングのルーフトップテントは、ここ数年のブーム以前にご自身でアメリカから個人輸入されたというし、リアに装着されているキャリアは本格的なキャンプグッズが車内に搭載できないほどあり、それを補うためのキャリアということで、見るからに本格的な印象を与えてくれる。そして実際に距離を走り使い倒している。
で、それを縁の下の力持的に支えてきたのがレーストラック。80年代90年代は当然ながら、こうした2000年前後の車両も得意とするプロショップである。
「近くに引っ越してきたのが縁です。つい最近車検を行いましたし、その他に年2回程度、整備や点検、部品交換でお世話になっています。また、さすがに道端で止まってしまうようなことはありませんが、何度か大きい整備を経験しましたね。それでも手放せない愛車です」
レーストラックの高橋氏も「この距離ならまだまだこれからですよ」と語っていたし、実際にここまで走れば、さらに走れば走るほどモトが取れると言った感じでもあるし、長距離走行はアメ車の本領発揮でもある。
長下さん自身も「潰れるまで乗るつもりです」というし、「ずっと四駆なので燃費も悪いです」というが、その話しぶりから愛情が見て取れたし、キャンプや長距離移動の足として使い倒されているハマーH3は、大径ホイール&ローダウンでカスタマイズされた車両とはまた違った、いい意味でのヤレが味わいとなり、いい年の取り方をしているように見えたのである。
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