ハマーH3は、2005年から日本に正規輸入され、07年に若干のマイナーチェンジを果たす。そして08年からゼネラルモーターズジャパンに販売が移管されたことにより、右ハンドル仕様が設定されるなど、日本市場にマッチさせようと、メーカーがかなり力を入れていた力作である。
個人的には、H3が出た当初に勾配の険しい山道を、H3の持てるオフの能力すべてを使って走らせてもらい、さらには約7ヶ月ほど車輌を借りて試乗&チューニングパーツ開発等をさせてもらった経験を踏まえて言わせてもらえば、本当に良く出来たアメ車だった(という評価だ)。当時はH3で名古屋東京間を何度も往復した。
だが世間的には、イマイチ評価が低かったような気がする…。というのも、やっぱりH2という存在あったからだ。それとH3に搭載されている直5エンジンの存在である。
H3の成り立ちは、シボレーコロラドベースのミドルクラスSUVであり、搭載されるエンジンはトレイルブレイザー用の直列6気筒エンジンから1気筒削った5気筒エンジン。DOHC 4バルブヘッドを持つオールアルミ製であり、見た目からしてかなりコンパクトなエンジンだ。
このエンジンは当初3.5リッターの排気量から220psのパワーを発生させ2.2トンのボディを走らせていた(このときの評価が悪かった)。それから2年後の07年に排気量が3.7リッターに拡大され245psに出力が向上されている。これにより、ある程度の不満を抑えることに成功したという。
この後、ハマーH3には08年モデルとして5.3リッター V8エンジン(295ps)が搭載されたH3 ALPHAが登場している。実はこれこそが「ホンモノのH3」だと多くのファンが喜んだのだが、当然ながら価格が高く、さらには正規で入ってこなかったこともあり、これまたH3の起爆剤にはならなかった(結局同じV8搭載なら、しかも価格が高くなるならH2を買う、という方が多かったのである)。
<2007 HUMMER H3>
■全長×全幅×全高:4742×1872×1897mm■ホイールベース:2842mm■車両重量:2654kg■エンジン:水冷直列5気筒DOHC・Vortec3700■最高出力:242hp(245ps)/5600rpm ■最大トルク:242lbs(33.5kg-m)/4600rpm ■ボア×ストローク:95.5×101.9mm ■トランスミッション:4速AT
デビュー当時使用していたボルテック3500の直5ユニットを、ストロークはそのままにボアを2.5ミリほど拡大させ、排気量を3.7リッターにスープアップしている。それにより20psアップさせている。たったの0.2リッターかと思うかも知れないが、実際にクルマを走らせてみると、非常に有効的なマイナーチェンジであったと実感できる。
足回りの走破アングルはアプローチ:37.5度、ブレイクオーバー:23.5度、デパーチャー:35.5度と必要にして十分以上だと思う。
H2好きの筆者からすれば、それよりも安価で買える弟分を素直に受け入れたものだが、世間的な評価は「安物」「偽物」等、どうしてもH2との比較に終止してしまい、H3の真の姿が正当評価されていなかったような気がする。
けど、今改めて見ると非常に良く出来ているなぁと感心するほどだ。まずデザイン。H2と比較するとひと回りダウンサイジングされているにもかかわらず、見た目はまんまハマーであり、グラマラスなオーバーフェンダーがH2以上の迫力を醸し出していると思う。
インテリアもH3特有の明かるい雰囲気のものであり、H2のような軍用的な雰囲気は皆無であるが、各部のタッチが硬質であり、シッカリ感はH2の非ではない。ただ、雰囲気を重視するというなら、やっぱりハマーっぽさは足りない気がするが…。
試乗車は07年型の3.7リッター搭載車なので、デビュー当時ほどの痛痒感は感じさせないが、それでも圧倒的な力強さも感じない。だが、ボディの剛性感などは、SUVとは思えないほどの強さであり(ドライブトレーンやシャシー、ブレーキの強さも格別)、これに関してはデビュー当時に感じたままのものであり、クルマの造りという部分においては、明らかにH2よりも上である。
そういう意味では、ハマーブランドとしての味わい深さが少ない分、クルマとして、SUVとして、さらに中古車として(粗悪な中古車が少なく、車体の強さなどが中古車になっても落ちていない)、非常にまともである。
「ハマー」印のブランド品が欲しければ、やっぱりH2をお勧めしたい。これに関しては、どうに越えられない壁があるのがハッキリとわかった。
けど、ハマーっぽいスタイルをしていながらも、格段のオフロード性能と抜群の車体剛性感を備えた、まともなSUVが欲しいというのなら、H3は格好の1台としてお勧めできる。
直列5気筒エンジンに正直アメ車の息吹は感じないが、ハマーとしての魅力的デザインをまとったアメ車であることに間違いはないのだから。
H2とは比較できないほど、普通のインテリアを構築している。ただし、造りは非常にいいので、満足感は高い。直立したフロントウインドーが迫って来るような圧迫感が多少あるが、それがH3特有の居住空間である。またAピラーが短く、太い。サイドウインドーも小さい。
ベージュとブラックのツートンのインテリアに、ベージュのレザーシートが装備されている。パイピング等もオシャレである。
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