2006年モデルとして2005年秋から日本に導入されたハマーH3。当初は3.5リッター直5エンジンを搭載した、当時大ブレイクしたハマーH2の弟分としてデビューしている。
いまでも記憶に新しいハマーブレイク。その勢いに乗じてか当時ハマーH4なるものまで企画されていたというから恐ろしい。とはいえこのハマーH3、単なる企画モノかと思えば、まったくそうじゃなく、クルマとして至極まっとうであり、実際にはハマーH2よりも「走る止まる曲がる」性能に優れていたのである。
しかもオフロードを走る能力においては天下一品であり、まるでジープのように野山を駆け巡ることが可能だった(足のセッティングが絶妙だった)。
そんなハマーH3は2010年まで生産が継続されていたが、その車歴においては二度ほど大きな変更があった。そのひとつがマイナーチェンジにより3.7リッターに排気量がアップしたことと、それに伴い右ハンドル仕様が追加されたことである。これはやはり、直5エンジンに対するアレルギーというかパワー不足というか、そういった世界的な市場からの要求に応えたものだった。
さらにもうひとつ。じつはアメリカ市場からの要求であり、2007年後半にV8エンジン搭載モデルを投入したのである。これがH3 ALPHAである。
このV8は当時タホ等に搭載されていた5.3リッターV8であり、295hpを発生させたことから、その評価が上がっている。当時の直5が223hpだったことを考えれば一気に70hpのアップは、その動力性能を格段に向上させ、さらにいわゆるV8サウンドをもたらしたことで、売れ行き全体に影響を及ぼしたのである。
搭載されるエンジンは当時タホ等に搭載されていた5.3リッターV8エンジン。295hpを発生させるそれは、直5に比べ圧倒的な性能向上であり、H3の評価を一気に上げた立役者となった。
この個体にはHDDナビが後付けで装着されているが、それ以外は基本ノーマルのまま。H2ほどの華飾はないが、各部の質感は高く、かなりシッカリした作り込みである。ステアリングの剛性感が非常に高い。
至ってシンプルだが、視認性の良いメーター。距離はマイル表示であり、実走6万4000キロに満たない走行距離である。ただ、この距離にしてもまだまだ十分にガッチリした印象を示すからH3は凄い。
オフロードっぽい雰囲気を発するホイールのチョイスである。タイヤは16インチ。フロント2、リア4インチのローダウンとなる。
で、今回試乗させてもらったH3がこのALPHA。2008年モデルで6万キロ弱走行車であり、若干のローダウンとホイールを換え、さらにマフラーが交換されている。
当時、H2に比べ全体的に小さく作られたボディは、今となってはさらに一段と小さく見え、塊感の強いスタイリングを形成しているが、その分ボディは格段に強固であり、ドアの重厚さもかなりの衝撃である。
ガラスエリアの少ない(小さい)インテリアは、極めてシンプルな構成になっており、当時の兄貴分となるH2とは似ても似つかぬ雰囲気。だが、各部の質感は高く、操作性に問題は一切ない。
一種の閉所感に包まれながらのドライブである。H3には過去、何度も試乗した経験があるだけに昔の印象を当てはめながらのドライブとなったが、今となっても各部の操作系の剛性感は非常に高く、ベダルもステアリングもシフトレバーもガッチリしている印象である。ボディは一塊の金属のように固く、路面からの突き上げにもびくともせず動じない。これはV8パワーを解き放っても変わらず、数年前の車輌ということを加味しても「H3恐るべし」、といった感じである。
もともとペダルコントロールが秀逸だったブレーキに関しても、速度を問わず素晴らしく、ペダルストロークも短いので、安心して走ることが可能である。
デビュー当時、日本においては、H2が大ブレイクしていたと先に書いたが、このALPHA、V8搭載ということでライバルがそのH2となってしまったことが痛かった。さらにH3の中では価格が圧倒的に上昇してしまったというこで、日本におけるH2以外のライバルにも太刀打ちできなかったのである。
だがクルマとしての能力は、正直H2よりもまともであり、その作りの良さによって数年経った中古車としてもまだまだ十分に魅力的である。さらにご機嫌なV8サウンドが聞けるとなれば、当時のタホ、サバーやエクスペディション等の中古車を購入しようと目論んでいる方々にも十分お勧め出来ると思っている。質実剛健なアメリカンSUVの中古車が欲しければ、注目すべき1台である。
ちなみにこの車両はすでに売却済だが、今現在ベルエアーにはホワイトとレッドの2台のH3アルファが在庫されているから、ご安心ください。
ボディのガラスエリアが極端に少なく、運転席から横を向くと首のあたりまでどっぷりクルマの中に埋もれている感じなる。一種の閉所感に包まれる。
ALPHAのパイピングレザーシート。ALPHAのロゴが見える。シートはサイドにあるスイッチによって電動となっている。リアシートの居住空間は、今となっては広大とまでは言えないが、大人が普通に座れるだけのスペースはあるから十分とも言える。
乗ると分かるが、H3の各部のシッカリ感は凄い。だからこそ、中古車になってもその感覚がまだ十分に残っており、6万キロ超走った中古車となってもボディは生きているし、ステアリング等の操作系もガッチリしたままである。サンルーフも付いてるし、ギブソンのマフラーからもいい音が聞けるし。
フェンダーの膨らみがH3の特徴である。今となってはどのSUVよりも迫力がある。
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