TEST RIDE

[試乗記]

ハマーH2には現代のアメ車を上回る魅力がある

2008 ハマーH2

フルノーマルのディーラー車だから純粋に楽しめる

古い時代に目を向けると必ずや浮かぶ存在。それがハマーH2。そのコンディション良好車を取材した。

更新日:2023.10.27

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU光岡グループ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU MITSUOKA つくばショールーム TEL 029-846-6600 [ホームページ] [詳細情報]

こんなアメ車にはもう二度と出会えない

 ダッジチャレンジャーが生産終了し、シボレーカマロも同じく生産を終了する。フォードマスタングは本国で2024年モデルが発売されるが、法規制やOTAの問題があり日本への輸入は行き先不透明である。

 要するに頭打ちである。これまでのようにどんどん新規モデルがデビューしていたような時代は終わり、ひょっとするとこれ以上のアメ車新型モデルを日本で買うことができない、なんてことになるかもしれない(今後V8搭載モデルはGM系正規ディーラー車のみとなる!)。

 だから、というわけではないが、我々編集部は今年7月に2004年型シボレートレイルブレイザーを購入した。古い方へと目先を変えてみた。

 で、面白いことに、非常に楽しい。購入したモデルの調子が良い、というのがあってこそだが、2004年型のアメ車に今乗っても十分に楽しめるし感動すらする(燃費は悪いが)

 というか、「このレベルで十分なんだよアメ車は」と筆者の周りにいる方々がみな納得していたのには驚いた(笑)

 となると、俄然古いモデルへの視線が集まり、乗ってみたいモデルがどんどん浮かんでくる。

 その筆頭がハマーH2である。

▲2008年型ハマーH2。ディーラー車ベースの中古車で走行6.3万キロの個体。

▲内外装フルノーマルの極上コンディション。乗ってみると今なおH2本来の魅力が味わえることに驚く。そのくらいの上玉。

 筆者はH2が現役時代にメーカー広報車を何度も借りて乗っていたが、その当時はあまりのデカさに辟易していた。自宅路地に入れず、近隣のコインパーキングを探すのが本当に苦痛だった(銀座中央通りで得た視線の凄まじさは忘れられないが・・・)

 くわえてその当時、取材対象となる個体は、そのほとんどがカスタマイズされている車両であり、クルマ自体を楽しむという感じではなくカスタムの度合いを楽しむ感じになっており、そこにも辟易していた。

 だから中古車となったハマーH2をこれまで何度も見てきたが、正直、食指が動いたことは全くない。

 だが、つくばショールームにあったH2を見て驚いた。2008年型約6.3万キロ走行車のフルノーマル状態。しかもディーラー車である。

▲搭載されるエンジンは、6.2リッターV8エンジン搭載で398ps+6速ATとなっている。

▲ハマーH2といえばカスタマイズと言われるくらい派手な改造を受けている車両が多いなか、ホイールが純正の個体は非常に珍しい。

▲純正のサイドステップが装備されている。

 ハマーH2は2003年にデビュー。当時のキャデラックエスカレードのコンポーネンツを使いつつ、軍用ハマーH1のデザインソースをベースに作り上げたフルサイズSUV。もちろん国内正規ディーラー車も存在する。

 アメリカンV8と軍用ハマーのデザインを持ったSUVということで本国でも大人気。当然、日本でも爆発的な人気を得るも、上記の通りカスタマイズベースとして人気を博したために、今となってはグダグダな中古車が多い。

 で、2008年にマイナーチェンジを行い、2009年に生産終了となっている。

 デビュー当初は6リッターV8エンジンを搭載し、330psを発生させ4速ATと組み合わされていたが、2008年からは6.2リッターV8エンジン搭載で398ps+6速ATとなっている(このミッションの変更が日本で乗るには非常に有効である)。

 このスペック的な数値だけをみれば、2008年以降のモデルが断然人気、と思うだろうが、当時は初期型、すなわち2007年モデルまでのデザインの人気が高かったのだ(主にインテリアのデザイン)。

 だが、上記の通りカスタマイズベースとなったH2は、見るも無残な状態になっている。

 特に電装系をいじった場合に起こるトラブルが非常に困難な状況をもたらしたり、大径ホイールを履くことで起こるパワステポンプやハブベアリングの疲労が大きな問題となっていたし、当然、中古車を購入する場合はそうしたトラブル要素を可能な限り排除しなくてはならない(並行物はメーター巻き戻しにご注意ください)。

▲変更当時は、魅力がなくなったとか様々な言われがあったが、今見ると後期型でも十分に魅力的。雰囲気が良い。

▲後期型では4速ATから6速ATにギアが変わっているが、これは大正解。街中から高速に至るまで非常に乗りやすく若干燃費も良くなっている。

▲グリーンがかったメーター類がこれまいい。6連メーターと各種デザインも二重丸。

 だからこの個体には驚いた。2008年型だから15年前の車両であるが、走行6.3万キロということだから年間約4000キロちょっとを刻んできたに過ぎない。

 くわえてカスタマイズの痕跡は皆無だから、内外装どこにも瑕疵がない。もちろん、ドライバーズシートには使用感が若干あるも、正直、全く気にならないレベルだし、とにかく素晴らしいコンディションである。

 しかも、今の時代に乗ってみると、「意外に小さい」と感じるから不思議である。

 あくまで個人的な感覚だが、その数日前に乗ったフォードエクスプローラーの方が断然大きく感じたし、当時あれだけデカいと感じていたボディは四隅の感覚が意外につかみやすく、運転しやすいことに驚いた(笑)

 2010年以降のアメ車のデザイン的特徴といえば、どんどん丸みを帯びたデザインということだろうから、その影響を受けていない角ばったボディのH2の個性は際立つばかり。

 しかも元々エンジンやミッションは頑強であるから、その個性的なSUVを今、かなり良好なコンディションのもと乗れるというのは奇跡に近い。

 もちろん、だからそれなりに高価ではあるが、今の時代、国産2リッター直4モデルの新車ですら500万円前後はするわけだから、このH2が際立って高いということは感じない。

▲シートに若干の使用感を感じるが、たったそれだけのヤレ感のみ。非常にクリーンなインテリアである。

▲セカンドシート以降には使用感すらないレベル。

 さらにプラスして、この個体を販売しているのが、GMサテライトディーラーであるつくばショールームであるということ。すなわち、ディーラー車の中古車をディーラーが売っているわけだから、購入後のアフターやパーツ等の障壁が全くないということである。

 今の時代のアメ車は、快適で速いのが当たり前であり、維持だってそれほど気をつかうことはないだろう。だから、2000年前後のアメ車に今乗ればそれこそ驚くことでいっぱいかもしれない。大きくて重くて燃費が悪くて、でもV8の魅力が充満している・・・等。

 だが、実はそれこそがアメ車本来の特徴であり魅力であり、ぜひ一度味わってほしいと思う。こんなアメ車にはもう二度と出会えないだろうから。

 くわえて今回の個体であれば、H2の良い状態を今からでも味わうことが可能なのだから、「H2を純粋に味わいたい」と思う方には最高の1台だと思うのである。

▲この個体はGMサテライトディーラーであるつくばショールームが販売している。

▲つくばショールームはGM車の整備やBCD車両およびアメ車中古車の整備が行える工場が併設されている。

▲ディーラー車の中古車をGMディーラーが売っているから整備やパーツ等における心配は全くない。

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