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ヨーロッパのスポーツカーに対抗するために!

コルベット C1はアメリカンメイド初のスポーツカー

1960 Chevrolet Corvette C1

60年代から70年代初頭をアメリカンマッスルカーの黄金期とするならば、その潮流を作り出した原点となる存在はやはりコルベットではないだろうか? メイドインUSA初のスポーツカーとして誕生したC1コルベットを紹介する。

更新日:2011.05.10

文/編集部 写真/編集部

取材協力/ガレージ・ブロス TEL 03-5674-1155 [ホームページ]

ヨーロッパに刺激され誕生したコルベット

 コルベットをマッスルカーと呼んでしまっていいものかどうか、これは賛否両論あるかと思うが、少なくともアメリカンスポーツカーの系譜はコルベットから始まったことは間違いない事実である。
 このアメリカ初の本格的かつ唯一の量産スポーツカーが誕生したのは1953年のこと。第2次世界大戦中にイギリスに駐屯した兵士たちが現地でブリティッシュ・スポーツカーの楽しさに触れ、彼らは戦争が終わるとアメリカにMGやジャガーといったスポーツカーを持ち帰った。さらにイギリス以外の国からもアルファ・ロメオやメルセデスなどのスポーツカーが送り込まれるようになり、アメリカでのスポーツカー人気は急速に高まっていった。
 こうした情勢に対して真っ先に立ち上がったのがゼネラルモータース(以下GM)であった。ヨーロッパのスポーツカーに対抗するアメリカ製スポーツカーを造ろうと、当時GMのスタイリング部門の長であったハーリー・J・アールと、シボレーのチーフ・エンジニアだったエド・コールが中心となって開発を進めたのである。そのプロトタイプは、1953年1月に開催されたGM主催のモーターショー「モトラマ」で披露され、名前は第2次世界大戦で活躍した海軍の小型快速艇の名前を取って「シボレー・コルベット」と名付けられた。
「モトラマ」で予想以上の好評を得たコルベットは、翌々年からの生産予定を大幅に前倒しして、その年の6月30日から量産が始まった。翌年には、ほとんど手作業に近かったフリント工場での生産体制も見直され、セントルイス工場でのライン生産が始まっている。ところが、デビュー当初のコルベットは今ひとつ販売が伸び悩んでいた。その原因のひとつには1954年にフォードから同じようなコンセプトで造られたサンダーバードがデビューしたこともあるが、最大の理由はスポーツカーと呼ぶにはパフォーマンス面での不満があったことが大きかった。
 そこでアールが起用したのがゾーラ・アーカス・ダントフである。早速コルベットのリファインに取りかかったダントフは、サスペンションの改良や、当時開発中だったシボレー用V8・OHVエンジン(スモールブロック)の搭載を実現させた。さらには、4バレル・キャブレターの2基架けや、「ダントフ・ハイリフト・カム」と呼ばれるハイカム、そして1957年には機械式のフューエル・インジェクションまでが投入され、ようやくコルベットはスポーツカーらしいパフォーマンスを得ることができたのである。

60年型コルベットC1のエンジンは、3種類のキャブレター仕様と2種類の機械式ラムジェット・フューエル・インジェクション仕様という計5種類がラインナップされている。取材車は点火系などはリフレッシュされ、ラジエーターも大きなものに変更されていた。

半円形にえぐれた形のインパネが特徴的。レッド&ホワイトの内装コーディネートは、往年のスポーツカーに相応しい質感を保っている。

イミテーションのノックオフ・ピンが付いたホイールキャップ。

生産台数1万台を突破した記念すべき60年型

 今回の撮影車両である1960年型は、コルベットの生産台数が初めて1万台を突破した記念すべき年である。コルベットの量産はミシガン州のフリント工場で開始された。この工場では他のシボレーのような生産ラインは設けられず、ほとんど手作業に近い体制であったため、初年度の53年モデルはプロトタイプも含めてたったの300台であった。その後ミズーリ州のセントルイス工場に移ると専用のラインが確立され、翌54年モデルの生産台数は3,640台にまで達した。55年はV8エンジンが搭載された年でもあり、生産台数は700台のみであったが、翌56年には3,467台、57年には6,339台と倍増していった。そして60年型ではついに1万台を越える10,261台が生産されるようになった。
 エンジンは57年にスープアップされた283ciエンジンで、3種類のキャブレター仕様車と2種類のインジェクション仕様車がラインナップされていた。ベースユニットで230HP、ツインキャブレター仕様で245HP、ダントフ・カムを組んだハイパフォーマンス仕様では270HPを出していた。また、2種類のインジェクション仕様車はこの年、新設計のアルミヘッドが採用されたことで圧縮比は11対1にまで高められ、そのパフォーマンスは275HP、ダントフ・カムを組んだハイチューン版で315HPにまで上げられている。
 エクステリア上の特徴は、58年のマイナーチェンジで変更された4灯ヘッドライトの形状であるが、多用されていたクロームなどのデコレーションが前年の59年に省かれ、それをほぼそのまま踏襲している。ちなみに翌年の61年にはリアエンドのデザインが一新された。「ダックテール」とあだ名されたこの形状は、その後登場する2世代目のC2にも引き継がれている。
 撮影車は取材前日にショップに納入されたもので、詳しい仕様は分からなかったが、足回りなどはリファインされ、状態は非常に良好だった。

前後エンブレムの大径化が図られている。

取材車は、一度完全なレストアが施されており、足回りのブッシュ類などは新品に近い状態だった。日常的に乗っていたようでシートに使用感があったが、およそ半世紀前のクルマとは思えない素晴らしいコンディションを維持していた。

マフラーとリアバンパーが一体になっている。リアデザインのスマートさは、今のアメ車では決して味わえない。

60年型コルベットのデザインは、前年の59年に一部改良されたものの、58年にマイナーチェンジされたエクステリアをほぼそのまま踏襲している。

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