埼玉県熊谷市のS&RTさんで、2017年に2代目として登場した現行ジープ・コンパスと、先代モデルとなる初代ジープ・コンパス(後期型)のカスタムカーを立て続けに取材して、「面白いな」と思った点をまとめてみました。
初代ジープ・コンパスのデビューと、2代目ジープ・コンパスへのモデルチェンジには10年以上の開きがあるので、両車を並べて比較したことってなかったんですが、両車を同時期に取材したことで、「けっこう違うな」と思ったのがこの記事を書こうと思ったきっかけです。
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まず、ジープ・コンパスというモデルの歴史を簡単におさらいしてみます。
初代ジープ・コンパスが登場したのは2006年。1月に開催された北米国際自動車ショー(デトロイト・オートショー)で発表され、その年のうちに生産が開始されました。
初代ジープ・コンパスのプラットフォームは、ジープ・パトリオットと共通のMKプラットフォームですが、このプラットフォームは、ダイムラー・クライスラーとして三菱自動車と共同開発したGSプラットフォームが元になっています。
シャシーを共有するパトリオットが、XJチェロキーのボディにラングラーの顔を付けた様な、いかにもジープ的なスタイリングであったのに対し、コンパスの方はハッチバックスタイルをベースにした、スポーティな都市型CUVというコンセプトでした。
ちなみに、日本ではパトリオットは2007年から発売されましたが、フロントのデザインが「歩行者頭部保護基準」を満たしていないということで、2013年に輸入販売を中止。それと入れ替わるようにコンパスが輸入されることになりました。
初代ジープ・コンパスには3種類のエンジンが搭載されていましたが、このうち日本に輸入されたのは2リッター直4と2.4リッター直4の2種類。いずれも直列4気筒DOHC16バルブで、最高出力&最大トルクは、2リッター直4の方が156ps(115kW)/6300rpm&19.4kg・m(190N・m)/5100rpm。2.4リッター直4の方は170ps(125kW)/6000rpm&22.4kg・m(220N・m)/4500rpm。2リッター直4がFFに搭載され、2.4リッター直4の方はフルタイム4WDに搭載されていました。
トランスミッションは、2.4リッター直4+フルタイム4WDの方はモデルを通じて6ATでしたが、2リッター直4+FFの方は年式によってCVTと6ATがありました。
なお、初代ジープ・コンパスはマイナーチェンジの際にフロントマスクが大きく変わっていますが、後期モデルヘッドライトは4代目グランドチェロキー(WK型)と共通となっています。現行ジープ・コンパスのデザインは、「ミニ・グランドチェロキー」みたいに言われる事もありますが、その流れは初代の後期モデルから踏襲されているわけです。
ところで、筆者的に初代ジープ・コンパスのポイントのひとつだと思うのが、ホイールのナット座ピッチ直径、つまりP.C.D.(Pitch Circle Diameter)です。初代コンパスのP.C.D.は「114.3」なのですが、これは小型車としてはかなりポピュラーなサイズで、アフターマーケットのホイールの選択肢が豊富です。これはつまり、気に入ったデザインのホイールを探しやすいという意味であり、初代コンパスの114.3というP.C.D.は隠れたセールスポイントだと思います。
2代目ジープ・コンパスがデビューしたのは2017年ですが、2016年のロサンゼルスオートショーでお披露目されています。
シャシーはジープ・レネゲードなどと同じFCAグループのモジュラープラットフォーム「スモールワイド 4×4 アーキテ. クチャー」を採用していますが、ホイールベースはレネゲードより65mmほど延長されています。この「スモールワイド 4×4 アーキテ. クチャー」は、FCAが新開発した最新のユニボディ(フレーム一体式のモノコックボディ)構造であり、レネゲード以外にもフィアット500Xにも採用されています。
エンジンは、1.4リッター直4マルチエア直噴ターボ、2.4リッター直4マルチエア、2リッター直4マルチジェット・ディーゼルの3種類が用意されていますが、日本に正規輸入されているのは、現時点では2.4リッター直4マルチエアの1種類のみ。最高出力&最大トルクは175ps(129kW)/6400rpm&23.4kg・m(229N・m)/3900rpm。スペック的には初代と大差ありませんが、実際に運転してみるとエンジンフィールは完全な別物です。
日本人が好みそうな1.4リッター直4マルチエア直噴ターボを導入していないのは、レネゲードとの棲み分けのためだと思われますが、新型ジープ・ラングラーや新型ジープ・チェロキーが2リッター直4ターボを導入することを考えれば、将来的には1.4リッターの方も導入される可能性もあると思います。
トランスミッションはFFが6ATでフルタイム4WDが9ATとなっています。
グレードの基本ラインナップは、価格の安い順に「スポーツ」「ロンジチュード」「リミテッド」の3種類で、これ以外に「ローンチエディション」「セーフティエディション」「ナイトイーグル」といった特別仕様車が台数限定で発売されています。
ちなみに、ホイールのP.C.D.は「110」で、こちらは初代モデルで採用されていた「114.3」ほどポピュラーなサイズではなく、ホイールを交換する際には少し苦労すると思います。
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES