レーストラックといえば、かつてC1500ショートキャブなどにレーシングスタイルのチューニングを施し、アメ車のスポーツトラック文化を日本に広めた生粋のチューニングショップ。
そのレーストラックが仕上げた1台がこのダコタである。ベース車両は98年型。3.9リッターV6エンジンを搭載したレギュラーキャブである。
中古並行車として登録されたこのダコタの程度は、正直あまり良いものではなかった。だがしかし、現オーナーのもとに嫁ぎ、レーストラックにてメンテナンスを受けるために入庫して以来、コツコツと疲労箇所を治していくうちに愛着が湧き、それ以来エアロやグリル、ホイール&タイヤ、そしてマフラーにサスペンションにと手を加えていった。
出来上がったダコタは、かつてのレーストラックさながらの、レーシーな雰囲気に様変わりし、ブラックボディに映える赤いレーシングストライプが何とも言えない硬派な雰囲気をもたらした。
「懐かしいスタイルだけど、今見ても興奮するよね。というか、いまあえてこのオールドスタイルを楽しむのも悪くないと思いますよ。言い古されているかもしれないけど、レーシングストライプは、アメ車にこそ似合うしね。みんな、一時ラグジュアリーとかに目線がいっちゃったけど、こういった遊び方はうちが昔から提唱しているスタイル。時代を経ても単純にカッコいいと思いませんか?」とは高橋氏。
マフラーやヘダースなどの吸排気系のチューニングにより、V6エンジンを搭載しているにもかかわらず、排気サウンドはバリバリ系。ノーマルV8以上の代物。エクステリアの迫力とV8サウンドに負けず劣らずの排気サウンドが、周囲のクルマを圧倒するのである。
「圧倒的な馬力感はないですが、かえってエンジン全開で遊べると、動力性能に関する周囲の評価も高いんですよ」
このダコタを見ると、ちょいと古いアメ車をベースに、メンテしペイントしカスタムしながら楽しむのも悪くないと本当に思う。
エコだ燃費だ不景気だ、みたいな話が街に溢れ、何となくだが暗くなりがちな昨今、ちょいと古いアメ車ベースのカスタムカーは、あなたの鬱積した暗い気持ちを吹き飛ばしてくれるかもしれない。
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