更新日:2016.07.19
文/編集部 写真/ラウシュパフォーマンス
日本での知名度は未知数だが、本国アメリカではあのシェルビーと伍するとも言われるラウシュ。レース界での成功やアフターパーツ、さらにチューニングカーといった分野で圧倒的な成功をおさめ、彼らの製作するコンプリートカーは全米に広がるフォードディーラーでも販売されている。
そう言う意味では、単なるチューナーという域を越えたマニュファクチャラーとして巨大な販売ボリュームを支えているのである。
そんなラウシュが製作した現行マスタングベースのコンプリートモデル・ラウシュステージ3マスタングが注目を集めている。最大のポイントはエンジン。搭載される5リッターV8にはスーパーチャージャーが組み合わされ670hp、最大トルク545hpを発生させる。
彼の地では「アンチヘルキャット」ともいわれ、707hpを発生させるチャレンジャーヘルキャットを意識した、いや越える存在として注目を集めているのである。
具体的には、5リッターV8の6速MTをベースにしたマスタングに控えめなエアロを組み合わせ、スーパーチャージャーに専用チューニングされた足回りに強化ブレーキ、可変式のエキゾーストシステムが装着され、670hpを発生させるパワーをMTで操るスーパーコンプリートマシンとして販売されている。
このマシンを製作するラウシュは、あえてMTで操るハイパワーマシンを製作したというが、その理由とは、2015年に登場した現行型マスタングが世界を意識したことにより、全てにおいてあまりにも洗練され過ぎたからという。
すなわち、ワイルド・アメリカン的なノリがなくなった現行モデルに喝を入れたということだろう。だからこそのパワー重視であり、アンバランスな面白さをあえて追求しているのである。
たしかに2014年までは662hpを発生させるシェルビーGT500がメーカーラインナップの中に名を連ねていたが、現行型では2016年にシェルビーGT350としてハイパフォーマンスモデルが登場したが、昔のようなパワー重視のモデルではなくNAエンジンの切れ味とサーキットラップを意識したモデルへと様変わりした。
と同時に今年3月のドイツでのスポーツカー月間販売台数において「マスタングが1位」だったりと、世界中での評価が高まる一方で、アメリカンマッスルカーとしての荒々しさが減っているとまではいわずとも、洗練により若干希薄になったと(国内では)受け取られても、仕方ないのだろう。
だからこそ、ラウシュステージ3マスタングは、あえてアメリカ的バタ臭さを醸し出すワイルドなマスタングを製作し、その対抗馬としてチャレンジャーヘルキャットの名を出し、アピールしているのである。
330,000円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
283,800円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
183,250円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
272,800円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋