ダッジラムSRT-10が入庫したから取材しない? という。個人的にはすでに何度か取材しているが、乗るといつも感動するだけに「はい」と二つ返事で静岡に飛んだ。
待っていたSRT-10は04年型。赤いボディにレギュラーキャブの6MT。全長5メートルのボディは、数字上は大きく感じるが、目視での大きさはそれほど感じない。
レギュラーキャブのボディバランスの良さは相変わらずで、座席に座ってボディ前方の視認性を確認するが、数字上の大きさはこれまた感じない。
実は今回、この試乗にはもう一つの特典があり、それは何とフェラーリと並べて撮影ができる、というもの。これまでの何度かの取材で、「フェラーリよりも目立つ」「フェラーリよりも刺激的」と率直な感想を述べてきただけに、自分の言葉に責任を持たせるための絶好の機会が与えられたのだ。
ちなみに、そのフェラーリは575Mマラネロ。V型12気筒DOHCエンジンを搭載したスーパーカーである。
何度も書いているが、SRT-10は「荷台がついたバイパー」だ。着座位置は高いが、インテリアの雰囲気、エンジンサウンド、そういった五感に訴えてくる感触がほとんどバイパーに近い。だから普通のアメリカントラックよりもかなり速いし刺激的だし、エンジンやらシフトやらステアリングやらの密度というか濃度が高く、毎日の足としても当然使えるが、週末のストレス解消的な使い方にも十分効くし、それこそ希少性もありだから、スーパーカー的な溺愛の対象としても十分魅力的な存在である。
これに関しては過去に3度乗っているが、そのどれもに同じような感想を抱いていることからも、よほどの使用車でもない限り、これがSRT-10の真実だと言ってしまっても問題はないだろう。
試乗を終え撮影場所に戻ると575Mマラネロが用意されていた。普段からアメ車に接しているからか、初めて見た気がする575Mマラネロが中古車だということすら分からないほど知識がなく(身分不相応のクルマだけに余計気にしていなかった)、これまでフェラーリといえばV8系のモデルにしか興味を持たなかったために、かなり新鮮な第一印象ではあった。
聞けばスペック的にはコルベットC6 Z06とほぼ同一のディメンション(575Mの方が8.5センチほど全長が長く2.7ほど全高が高い)ということで、大きさはそれほど感じない。
ただし、ボディラインの抑揚とその滑らかさは、アメ車の比ではない。さすがデザインの国イタリア産だけあってモノとしての質感が圧倒的に違う。たしかにオーラが凄く、スーパーな雰囲気が周囲を圧倒する。
位置決めの際に若干の移動をお願いしたが、その際の排気音にメカニカルなサウンドが伴って、非常に硬質なかつ上質なサウンドが撮影クルーの五感をかなり刺激したのだ。
だが、二台の並んだ姿の撮影を行うとSRT-10の迫力が完全に上回っていた。単純に物理的な迫力においてはまるで大人と子供のような印象であり、レンズ越しに見える575Mマラネロの姿には、まるでオモチャのような平べったさを感じ、少なくともエクステリアの差においては圧倒的な差があったのだ。
この後実走にはいるが、この差は果たしてどうなるか…。
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