今回取材したのは西東京市にある「浅沼ファクトリー」というショップの在庫車。
この浅沼ファクトリー、比較的新しいショップということもあり、業界内での知名度はまだまだ低い。しかし、代表の浅沼氏は某アストロ&サファリのオーナーズクラブに長く在籍していた人で、筆者は彼の事は20世紀から知っているし、彼の乗るV8仕様のアストロは何度となく撮影しているという間柄。浅沼氏のアメ車ショップ代表兼メカニックとしてのキャリアはそう長くはないが、ことアストロ&サファリの知識や経験に関しては、彼は業界でもトップクラスだと思う。
そんな関係でもあり「浅沼さんがちょうど良いというのであれば、それは本当にちょうど良いんだろう」と思って取材を兼ねて試乗してきたのだが、結論から言えば、なるほど確かにそれは「ちょうど良い」と思える車両だった(笑)。
試乗した車両は1995年型シボレー アストロ。俗に「ローライダー」と呼ばれる標準ルーフで、ビレットホイールでお馴染みの「BOYDS(ボイド)」の名称が着いたコンバージョンである。
「コンバージョン」と聞くと、そこそこアメ車に詳しい人であれば内装をゴージャスにカスタムして天井が高くなったハイルーフのコンバージョンを連想すると思うが、こちらは標準ルーフのままでチョコチョコと仕様変更を行なったロールーフコンバージョン。
ロールーフのコンバージョンは、ハイルーフほどカスタムされてはいないが、数は少なかったので希少価値が高いと言えなくもない。
この車両の新車時(最初の販売時)の状態を知らないので、どこまでがボイドの手によるものか?は不明だが、ザッと見た感じでは、ノーマルから変更を受けているのは以下の項目となる。
・ボイド17インチビレットホイール
(いかにも乗りっぱなしのビレットらしくかなり曇っている。また、このタイプのボイドのビレットはかなり撮影したはずだが、このデザインは記憶にない)
・ローダウン(ダウンサス/スピンドル/フリップダウンキット)
・ビレットグリル
・リアロールパン
・格納式サイドミラー
・マフラー(音からするとタイコ部分はたぶんチェリーボム)
・ボイドビレットステアリング
・ボイドビレットパネル
・サンルーフ(取材時には開閉不能状態)
・ラゲッジにサブウーファー
・事務室車登録(小型テーブル&チェア)
・オールペン
上記の中で、おそらくローダウン、ビレットホイール、ビレットステアリング、ビレットパネル、サンルーフ辺りが「ボイドカスタム」としての仕様ではないか?と思う。
車両の状態としては公平に見て中の中といったところか。
ボディ表面には小傷が多いし、塗装にもヤレが目立つ。ローダウンしたはいいけど、ダンパー(ショック)が底付きしている様な感じで乗り心地は硬くゴツゴツしている。天井の内張が少し垂れ始めているし、長く使っていないのか、サンルーフは固着して動かない。内外装とも、中古車を購入する際に、見た目の綺麗さを重視する人間であれば初見で敬遠するような状態だ。
しかし、エンジンはなかなか好調。アイドリング状態でも走っても不調は一切感じない。また、ミッションやデフも問題なさそうだし、機関的には良好な部類に入ると思う。
内装にしても天井の内張やサンルーフの枠部分など、多少は気になる部分もあるが、一番重要なシートはしっかりしており、セカンドシートやサードシートはもちろん、フロントシートにもヘタリは感じられない。
メーター上の走行距離は4万2500マイル(約6万8000km)となっていたが、これはたぶん本当の数字だと思う。
この車両には49万円というプライスが付けられているが、年式の割に走行距離が少ないことや、エンジンやミッションの調子の良さを考えればもっと高くても不思議ではない。内容重視で見た目を気にしない人であればお買い得な車両だと思う。
しかし、ボディなどにヤレが目立つこともあり、普通の人は敬遠しそう。と言った事を考慮した上でこの金額となっているのだと思う。
で、そういうことを全部ひっくるめて考えれると、この車両本体価格は「適正」か気持ち安いくらいだと思う。という意味での中の中(要するに普通の中古車)という評価だ。
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