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[試乗記]

搭載エンジンはラプター同様のV6エコブーストツインターボ

2019 リンカーン ナビゲーター

「新顔」で新たなラグジュアリーの世界観を創る

2018年にデビューした新型リンカーンナビゲーターは、本物のラグジュアリーSUVとなって再び登場した。

更新日:2019.02.08

文/椙内洋輔 写真/フォードモーター

過去を一新した新しいデザイン

 2017年のニューヨークオートショーに出展されたリンカーンナビゲーター。そして2018年モデルからリニューアルされたナビゲーターの発売が開始されている。デビュー当時は、ガルウイングが採用されるのでは、等と期待を一心に背負っていたが、いざデザインが完成していみると、過去のデザインテイストを捨て、全く新しいスタイルとして登場した。

 だから新ナビゲーターの大きなポイントは、まずはデザイン。いわゆる新リンカーンマスクである。

 これまでのナビゲーターは、どちらかといえばSUV&CUVをベースとしていたが、新たなマスクはパッセンジャーカー系と統一されている。いわゆるコンチネンタル風である。それとともに、巨大なフロントグリルがマスクやボディの厚さを強調し、過去のデザイン系統からは外れ、好き嫌いがハッキリと分かれるデザインになっている。

 とはいえ、その洗練性および高級感ということにおいては、見事な風格である。くわえて、それ以外の作りやコンセプトは超一流のそれであり、全席ファーストクラスと謳い(それはボディ、足回り、インテリアへとすべてに貫かれ)、モダンかつエレガンスで満たされたナビゲーター独特のムードを奏でている。

これまで以上にフロントグリルを強調した新デザイン。パッセンジャーカー系のコンチネンタルとの統一されたデザインだが、高級オーラの風格は一段上がった気がする。

究極のダウンサイジングSUV

 搭載されるエンジンは、ラプターと同様の3.5リッターV6エコブーストツインターボで450hpを発生させる。それに組み合わされるミッションは10速AT。ボディは骨格のみスチールであるものの、外版はアルミで構成され旧型比で約90kgの減量を果たしているという。

 今や世界の高級車にも軒並みダウンサイジングの並みが押し寄せているが、だが、それでも世の高級SUVにはいまだ「V8エンジン」が健在である。もちろん、ポルシェ等のミッドサイズにはV6がメイン車種となっているが、ナビゲーターはフルサイズの高級車である。この部分は果たしてどうか?

 一方、ボディはレギュラーボディと、そこから約30センチストレッチされたエクステンドのLボディの二種類存在。まあこの辺はエスカレードに習ったのだろう。

 インテリアは、リンカーンならではのエレガンスと近未来的な造形を融合させ、さらにレザーで覆われたクールビューティな空間演出が特徴である。写真を見ればわかるが、これぞリンカーンテイストといわんばかりの素晴らしい高級な雰囲気である。

 また全席ホールド良好なシートやエンターテイメントシステム、さらにリアにはカスタムワードローブといったオリジナルテイストが存分に発揮された収納等、SUVならでのは快適空間と居住性の高さ、さらには独自性あふれる魅力的な仕様となっている。

ブラックのボディカラーにブラウン系のインテリアカラーがなんとも素敵。センターコンソールのデザインや使用マテリアルの雰囲気が素晴らしく大人っぽい。

日本にもすでに実車が直輸入されている

 Apple CarPlayやAndroid Autoを搭載したインフォメントシステムはマストだし、アダプティブクルーズコントロール等の安全装備も万全である。

 たとえば、キャデラックエスカレードは、旧型モデルから続くエスカレードデザインというものをどこかしらに感じさせるからこそ、乗り換えユーザーを不安にさせることは全くなかった。

 だが、新たなるリンカーンナビゲーターは、これまでのどのナビゲーターとも異なる新たなるデザインで再出発した。恐らくモノはいいだろう。あとは価格とデザインが気に入るか否か。

 ちなみに、今日本で見かける販売実車には1200万円から1300万円程度のプライス掲げられている。価格的なハードルはかなりのものだが、世界中の高級SUVに負けないだけの所有感をきっと与えてくれるだろう。

全長約5メーター30センチのレギュラーボディに、さらに30センチエクステンドされたロングボディもラインナップされている。

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