TEST RIDE

[試乗記]

美しいボディラインとデザインを持つリンカーンのCUV

2009 リンカーン MKX

2000年から2010年前後における名車候補の一台

2006年から2010年まで存在したリンカーンMKXの中古車を取材した。

更新日:2023.09.29

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/エイブル TEL 044-857-1836 [ホームページ] [詳細情報]

大いなる可能性を感じる中古個体

 まず最初に断っておくが、取材の段階ではまだ売り物ではない。エイブルが仕入れた状態のままであり、販売車両として煮詰められる前の段階である。それを踏まえてあえて乗せてもらった。

 というのも、2000年から2010年前後におけるアメ車がアメ車らしかった最後の時代の名車候補であるから。またこの年代のMKXは個人的にも好きなクルマの一台であったから。あと中古車として年々見つからなくなっていて希少性を増しているから。

 なんせデザインがいい。抜群にいい。フロントもリアもリンカーンの品格みたいなものを具現化していて見事である。くわえて走りもいいことを知っているから、久々の出会いに期待が高まった。

▲リンカーンMKXは、2006年にデビューした同ブランド初のミッドサイズCUV。2008年から日本でも発売が開始され、この型は2010年まで存在。2011年には全面刷新されたニューモデルがデビューしている。

▲左右一直線に伸びたリアコンビネーションランプを持つリアスタイルにリンカーンならではの品格を感じる。

 この年代のMKXは、2006年にデビューし2010年まで存在したCUV。2008年からは日本のフォードディーラーでも発売されていたからご記憶の方もいるだろう。ミッドサイズであるからフルサイズほどの迫力は全くないが、その塊感あるデザインに品が加わってとにかくお洒落な雰囲気がたまらなくいい。

 で、2011年にフルモデルチェンジしているのだが、それはそれでリンカーンらしい正常進化になるだろうが、この初期型デザインのインパクトが強かったから、正直あまり記憶に残ってない(あまり好きではない)。

 さてそんなMKXの中古車である。2009年型で約10万2000キロ走行車。走行距離だけを見れば「10万キロオーバーか」と思うかもしれないが、普通に考えれば14年落ちで10万キロ=年間約7500キロと考えれば、適切な整備が入っている前提で、もちろん無事故車両で、一般的な走行距離かなと思う。

 というか、適度に走った中古車であれば、そのくらいの走行距離は想定の範囲内だろう。

 あとは適切な整備が入っていたのかと、この先どのくらいの整備が入るのかが、大切であり・・・・・。そこはエイブルさんも十分に認識しているはずである。

▲搭載されるエンジンは3.5リッターV6で269ps、最大トルク34.6kg−mを発生させる。

▲フォードディーラー車であるプレートがエンジンルーム内に貼られている。

▲クロームの8スポーク18インチアルミホイール。タイヤサイズは245/60R18インチ。

▲丸みを帯びたデザインに近代リンカーンの品格が凝縮されている。

 で、取材車両はシルバーのボディカラーに、ブラックのインテリアの組み合わせ。だがインテリアの明るいメープルウッドが非常に好感である。

 搭載されるエンジンは3.5リッターV6で269ps、最大トルク34.6kg−mを発生させる。トランスミッションは6速AT。足回りはインテリジェントAWDと呼ばれるオンデマンド式4WDを採用。

 なので走行感覚は非常に硬質なもので、安定感もかなりある。だから軟弱なアメ車という印象は皆無であり、逆に驚くほど安定感ある走りを見せる。その一方でハンドルが切れるから小回りがきき、狭い路地での扱いも全く困らない。

 直進安定性はかなり高く、ブレーキもイメージ通りの制動を示し、ステアリングの感触も良いから、走りに関して言えば例えば欧州車や日本車から乗り替えても全く違和感なく対応可能だろう。

 また外から見ると、全幅1925ミリのサイズ感はかなり大きく見えるのだが、このクルマに関しては逆に運転席に座ればその動きやすさ、取り回しのしやすさに感心するはずである。

▲明るいメープルウッドが使用されたインテリアは想像以上に豪華に見える。中古車としての瑕疵もほぼない。

▲組み合わされるミッションは6速AT。

▲シンプルだが、往年のリンカーンを彷彿とさせるデザインやフォント使いがお洒落な印象を与えてくれる。

 さて、中古車としてであるが、全く古さを感じさせないというのが第一印象。これはエイブルに対して忖度しているということでは決してない。現段階でも十分に普通に走るし、異音や不具合を感じるところも全くない。

 聞けば、直前まで前オーナーさんが乗っていたということだから、雨風にさらされて朽ち果てる寸前のオンボロ車では全くなく、逆に大いなる可能性を感じる個体である。

 少なくともエンジン、ミッション、足回りに違和感を感じることが全くないので(修理に多額の費用がかかりそうな部分に)、いわゆる消耗品と呼ばれる部分を新しくするだけで、かなり見違えるのではないか。

▲ディーラー車ベースでナビゲーションも装着されている(旧式ナビだが)

▲メープルウッドが室内に明るさをもたらす。

▲ドア周りにもウッドが使われる。コンディションも非常に良い。

 とはいえ、14年落ち10万キロ超走行車であるからヤレや劣化は確実にある。例えばレザーシートにシワが刻まれている等。また直前まで使用されていたからか若干の汚れ等も見られる(汚れに関しては掃除すればいいだけである)
 
 だが、おそらく10人中8人が14年落ち10万キロ超走行車から想像する中古車像よりは格段に良いコンディションであると思う。

 というか、正直、想像を超えるコンディションであった。特に走りは今のままでも普通に走るし、内外装に特に気になる瑕疵がないのも嬉しい。

 ということで、フロントマスクやリアテールに見られる近代リンカーンのデザインを持つMKXの安定感ある走りが今なお楽しめる中古車がどんどん減っているだけに、もし狙っていた方がいるなら、今回の取材車両は非常に期待できる一台だと思う。

 特に、「走る曲がる止まる」に重きをおくエイブルだけに、なおのこと期待できるのである。

▲乗ればわかるが、あまりに走りが楽しいからずっと走っていられる。サイズの大きもさほど感じることはない。小回りもきく。

▲なだらかなルーフラインには「ビスタルーフ」と呼ばれるサンルーフが採用される。

▲レザーシートに瑕疵はないが、年輪分のシワが刻まれていたり、若干擦れが見られたり。とはいえ、雑に扱われていたと思われる破損等は全くない。

▲リアシートも普通に使われていた末の痕跡が見られる程度。当然破損等は皆無。

<MKX 新車時スペック>
●全長×全幅×全高:4750×1925×1705mm
●ホイールベース:2820mm
●車両重量:2060kg
●エンジン:V6DOHC
●排気量:3495cc
●最高出力:198kW(269ps)/6250rpm
●最大トルク:339Nm/4500rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・76L
●タイヤサイズ:245/60R18

▲リアドアは、ワンタッチオープン。閉じる時もワンタッチ。開口部が広いから使い勝手も非常に良い。

▲温和かつ品のあるデザインからは想像できない硬質な走りが味わえる。

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