2007年型のグランドチェロキーSRT8である。SRT-8という名の付くモデルであるから、いわゆるハイパワーモデルであり、ラグジュアリー色の強いグランドチェロキーからは想像も付かない迫力を兼ね備えている。
そういう意味ではグランドチェロキーの中での位置付けとして「SRT-8」は異端に分類されるかもしれない。が、それにはちゃんとした理由がある。
そう、このSRT-8はベンツとクライスラーが合併していた時代に作られたモデル。すなわちダイムラークライスラー製であるということ=当時のクライスラーがベンツの技術を駆使して誕生させたSUV。だからボディや足回り&ハンドリングにドイツ車テイストが組み込まれ、エンジンはアメリカ製という、ある意味理想的な産物になった!
が、それゆえにラグジュアリーSUVの代表格であったグランドチェロキーの中では異端児扱いされるのだが・・・、実際に乗ってみると、そのカッチとしたフィーリングに多くの人々が酔いしれたのである(なんせデビュー時のライバルがポルシェカイエンだったのだから)

▲鋼のごとき引き締まったボディと足回りはダイムラークライスラー製だからこそ。

▲走行約12万5000キロの中古車個体。
そんなグランドチェロキーSRT8の中古車である。走行約12万5000キロの並行モデル。この個体は右ハンドル車であり、当時ディーラー車が存在していたからそれと混同される方がいるかもしれないが、この個体は右ハンドル車の並行モデル。
とはいえ、しっかり下調べし、パーツ調達等に難はないということで、エイブルの販売在庫車になっている。
で、実はこの個体、ちょうど1年前に取材している。その段階では約11万5000キロであったから、ちょうど1年で1万キロ程度走行を重ねたことになる。
すでにその時点でカーボン製ボンネットに交換され、ボーラのマフラーが組み合わされ、車高調がセットされていたが、1年後の今回の取材時にはそこからさらに進化を遂げていた。
まず、足回りの調整である。若干リフトアップされていた車高を、フロントを車高調で、リアをダウンサスで共に1インチダウン。それに伴いボッセンのホイールを履かせている。サイズは235/35R22インチ。

▲ボッセンのホイールは235/35R22インチ。

▲車高は約1インチダウン。前後バランスも良好。

▲ボーラのマフラーは迫力のサウンドを奏でる。
同時にエンジン関連にも手を入れ、特にメンテナンスに注力し(エイブルらしい)カムシャフトやバルブリフターを交換。その際、その手のプロフェッショナルにECUのデジタルチューニングを依頼。6.1リッターV8HEMIエンジンの持てる余力部分を解放する作業を行っている。
ちなみに、このECUであるが、エンジンコントロールユニットの略称で、もともと存在している余力マージン部分を利用してリプログラミングすることを意味している。
なので大幅なパワーアップが見込めるというわけではないが、余力を残している部分を解放するという意味でパワー&フィーリングアップが期待出来る。
実際、試乗させてもらったが、アクセルの反応が鋭すぎて驚くほどだった。1年前のノーマル時は2000rpm程度まではじわじわと秘めた力を感じる程度であったが、今回の試乗ではアクセルを踏んだ瞬間から仰け反るほどの加速が得られ、正直、慣れるまでの時間が多少なりとも必要であった。

▲エンジンは6.1リッターV8HEMIエンジンで、426ps、最大トルク58.0kg−mを発生させる。

▲カーボン製ボンネットフードがよく似合う。

▲並行モデルであるが、右ハンドル仕様。ペダル配置に難は全くない。
取材当日、2002年型シボレータホに先に乗っていたのもあり、その穏やかなアクセルワークに慣れていたのもあるが、このSRT-8の加速感は強烈である。感覚的にはEV車のようなダイレクトなアクセルフィーリングと言えるかもしれない。
搭載されるエンジンは、6.1リッターV8HEMIエンジンで、426ps、最大トルク58.0kg−mを発生させ5速AT(オートスティック付)との組み合わせだが、この個体に関しては、確実にそれ以上のフィーリングを与えてくれる。そして楽しい。エンジンサウンドもエキゾーストノートも最高!
これまで、アメリカンSUVは大きく分けて3つに分類されてきた。道具としてシンプルなザ・アメリカ的SUV、ジープに代表されるオフロード走行SUV、そしてラグジュアリーなフルサイズSUV。だが、このSRT-8を境にハイパワーSUVというカテゴリーが新たに加わり、今なおそれが続いている。
それでも、この時代のSRT-8のみが別格扱いされるのは、まさしく上記で触れたダイムラークライスラー製=メルセデスのDNAを持っているという部分であり、乗ってみるとそれを如実に感じる骨太な強さを感じるからである。
「面白いですよね、このグランドチェロキー。大排気量V8のイメージをそのまま体現しているような。それでいてガチッとした全体のフィーリングがドイツ車的で、このクルマでしか体感できないような濃い『味』がしっかりあるんですよね」とエイブルの原氏。

▲オートスティック付5速ATは当時のダイムラー製。

▲アナログメーターの視認性は良好。

▲走行距離を感じさせるようなヤレがないのが嬉しい。
エイブルは、サードカマロやジープといった個性ある年代モノの中古車をメインに扱っているが、比較的新しい2000年代前半の中古車も結構頻繁に扱っている。が、とはいえ何でも良いというわけではなく、「個性ある魅力的なモノ」というコダワリは貫いている。
くわえて「売りっぱなし」にすることは考えていないから、事前にパーツ調達等の情報に関する下準備も念入りに行い、納得した状態で仕入れ、販売車として店頭に並べているから、今回のグランドチェロキーSRT-8も当然、アフター整備には困らない。
なので、ダイムラークライスラー製のSRT-8に興味を持ったなら、この個体も候補の一台として見てみると良いかもしれない。黒い弾丸のごとき走りの凄さにきっと驚くに違いないから。
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