一昨年くらいからアメ車を販売する業者間で言われているのが、「2010年くらいのタホ&サバーバンの人気が高く、現地からの取り寄せのオーダーも多い」という話。
2010年くらい、というのは2006年に登場した3代目シボレータホ&サバーバンのことである。
今や日本での流通量が極端に少ないからこそ、乗れば目立つし存在感もある。さらには、ラグジュアリーやクロスオーバーといったSUVの本質とはちょっと外れた車両が多くなった現在、SUVの本来の目的である質実剛健な多目的車としての本質がやっと評価されたのかもしれない。
取材車両であるが、2007年型の4WD。走行4.9万キロ弱。ボディ等はフルノーマルであり、タイヤのみオフロード系のブロックタイヤが装着されているが、それ以外はフルノーマル。
だから、見た目も良く、程度の状況もわかりやすく、タホの良さがにじみ出ている。この年代のタホの最良のポイントは、それ以前から改良された足回りにステアリング系の剛性感の高さ。
アメ車を知っている方ならわかると思うが、アメ車=ふわふわといった認識が改善され、世界的な常識に則したSUV。それいでいてアメリカ的な大排気量エンジンを搭載し耐久性の高さを誇ったアメリカ製SUVだけに、タホの魅力が一気に開花した存在。
その魅力は、今の時代であればあるほどわかりやすく、個性的でもあり、巷に流行る街乗りクロスオーバーSUVとは明確に一線を画す魅力的な存在である。
ちなみに知人から聞いたのだが、北海道に住んでいる方々はタホ&サバーバンの四駆の性能が一番だと言っているという。どんな道でもガンガン登っていくと。さすがアメリカの本物だと。
こうした魅力的なタホではあるが、購入時に際して重要視すべきポイントは、やはり車両の程度。並行車であるということがネックであるから、そうした見分けがシッカリでき、様々なノウハウを持つショップでの購入がいいに決まっている。
購入する前に、一度話を聞いてみるだけでも、理解が深まり失敗をする可能性を減らすことができるはずである。
ということで、実際にこの年代のタホ&サバーバンを以前から販売しているブルートの岡崎氏に話を聞いた。
「この年代のタホやサバーバンに関しては、比較的ノーマル状態の車両を求める方が多いです。今回取材しているタホもそうですが、タホの場合、こういった車両がまだまだ本国にも多く、また車両の完成度やエンジン、ミッションといった駆動系の耐久性も高く弱点の少ないSUVだけに、まだまだオススメできる車両が多いのが特徴です」
実際、取材中にも納車整備が行われているタホ&サバーバンがあり、それ以外にも2台のタホ&サバーバンにエスカレード一台が納車整備待ち状態だった。=それだけ売れているということである。
「この年代のタホやサバーバンを求める方は、お年を召した方も多く、例えばエスカレードのようにちょっとギラついた感じは嫌だという方に、非常に好評です」
なるほど。一世を風靡したエスカレードにはいろいろなイメージがつきまとうし、正直、ギラついた兄ちゃんの愛車だったことも多いはず。カスタマイズも多種多様だったし。だが、今この年代のタホやサバーバンに興味を持たれている方々は、SUVとしての無骨さや質実剛健さ、さらにはスマートなスタイル&デザインに惹かれているのだろう。
「2015年アップのタホ&サバーバンは、まだまだ高額ですし、デザインもなんかちょっとギラついている(笑)。大人の男として控えめで、それでいてアメ車らしい強さを求める方々には、2006年から2014年までのデザインがかなり好評なんです」
こうした年代のタホ&サバーバンが今、多くの人々に注目され始めている理由は、上記のような価格帯や好みの変化以外に、ブルートのように以前から少しずつでも販売を継続していたことと、さらに彼らが常に行っている納車前の整備や仕上げ部分が好評だからこそ、である。
岡崎氏に、その辺についても聞いてみた。「例えばこの年代のタホですと、日本の車検適合への改善作業も比較的楽ですし、もともとの耐久性の高さがありますから、弱点やツボを押さえたメンテナンスや改善作業にて、まだまだ十分に乗れる状態が作れます。
ただし、これらの部分に関しては、ショップとしてのノウハウやこれまでの経験値が効いてきますから、我々のように常にアメリカンSUVを販売してきたショップならではの部分が多分にあるとは思います」
そんな中、最近よくあるトラブルの一つが、リアハッチが開かないといもの。こうしたトラブルが起これば「ハッチのダンパーじゃない? とか、ハッチのモーターだよ」というショップの方が十中八九いると思いますが、弊社の経験値では「リアゲートのモジュールなんです」。
このモジュールが消耗およびトラブルを起こして開閉が効かなくなっていることが多いのです。もちろん、ダンパーの場合もあるのですが、ダンバーの場合は、開閉はしなくともハッチは開きますので、認識できる場合もある。
で、このモジュールが純正品で7~8万円するのですが、弊社では本国から取り寄せてその半額程度の価格で交換可能にしていますし、在庫も持っています。なので「ハッチが開かなくなってすぐにダンパーやモーターを交換せずに確認した方がいいです」
また、ブルートでは、エアコンのフィルターを後付けで装着して納車しているという。「アメ車の場合、エアコンフィルターが付いていない車両がほとんどです。
ですが、中古車ですし、エアコンの臭いが気になったりすることが多いはずですから、あえてフィルターを装着しています。タホ&サバーバンでは、純正および社外パーツを使用してフィルターを後付けすることが可能なんです」
装着には、ダクトの一部を切り、そこにフィルターを格納し、切った部分に蓋をすることになっており、パーツにはフィルターとその部分の蓋が添付されているから、後付けではあるが、ダクトの密閉率は落ず、フィルターを通した風が車内に流入することになる。
こうした様々な作業により、この年代のタホ&サバーバンでも今、十分安楽かつクリーンな状態で乗ることが可能になっているのである。
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