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[試乗記]

映画『ボディガード』で人気の最終モデル

1987 シボレーエルカミーノ

最終モデルのみ4速ATが搭載されていることも人気の理由の一つ

アメ車ならではの個性的な存在を販売するエイブルにて87年型シボレーエルカミーノの取材を行った。

更新日:2021.01.21

文/田中享 写真/古閑章郎

取材協力/エイブル TEL 044-857-1836 [ホームページ] [詳細情報]

いまだ人気のセダンピックアップ

 シボレーエルカミーノは、1959年に登場したセダンピックアップ。フルサイズセダン(シボレーインパラ)をベースに、リアシート部分をピックアップの荷台とすることで、機動性の高いピックアップとして存在した。

 当然、乗用車ベースであったわけだから、居住性やハンドリングが乗用車的であり、これはこれで一つのカテゴリーとして認知されるほど人気が高まった。
 
 だが、このフルサイズベースでのエルカミーノはたったの二年のみで終了し、1964年に再び復活する。今度は、インターミディエイトシャシー(シェベル)をベースにして。そしてその後紆余曲折ありながらも、1987年まで存在した息の長いモデルとなったのである。

 で、今回取材した1987年モデルとは、エルカミーノの歴史で言えば、五世代目の最終年式となる。

 この最終世代は、1978年から87年まで続くが、ご存知、映画ケビンコスナー主演『ボディガード』の影響もあり、最終年式となる87年型の人気が今でも高い。

 ちなみに87年型のミントコンディション車両はいまだ500万円前後の価格帯というから人気の高さが伺える。

最終型となる第五世代は1978年から1987年。取材個体はその最終モデルとなる87年型。最終モデルは4速ATが搭載されており、現代の道路事情における一般使用にも耐え得る。

この個体はスムージング等のカスタマイズが施されているが、全体のコンディションは上々であり、セダンピックアップならではのスタイルの魅力を今なお存分に味わわせてくれる。

唯一無二のボディデザイン

 さて、これまでに過去何度も取材してきた個人的な経験からすると、エルカミーノの魅力はスタイルだと思っている。

 もちろん、走りも魅力的だし、何よりフルサイズピックアップのような鈍重な感じや過大なロールに悩まされることがないのも魅力だが、エルカミーノでしか味わえないスタイルや雰囲気、さらにはそれに乗ることで変化するであろうライフスタイルといった楽しみが、他のアメ車よりも多いと思えるからだ。

 ボクシーなスタイルに湾曲したリアガラスを組み合わせたボディ。取材車は、前オーナーによるスムージングカスタムが施されているから純正車ではないが、それでもエルカミーノの魅力を十分に伝えてくれる。

 車体はわずかにローダウンされ、インチアップの16インチタイヤが組み合わされる。使用されるホイールはなんとカマロIROC用だ。

 また、エルカミーノの弱点と言われているフロントマスク付近のサビであるが、この車両はしっかり処理されリペイントされているから、見た目における瑕疵はほとんどなく、もちろん完璧な個体ではないし中古車であるからそれなりのヤレはあるのだが、非常に見栄えの良い状態に収まっていると言えるだろう。

エルカミーノの最大の魅力はデザイン。特にこの角度の直線と曲線が入り混じったリアスタイルがたまらなく魅力的。

本来15インチサイズのところ、16インチのカマロIROCホイールを装備している。15インチのバセットホイールという選択肢も用意しているとも語っていた。

まず中古車個体としては、フロントボンネット周辺のサビが弱点ということだが、この個体は処理しリペイントが行なわれているから心配なし。

全長5120ミリ、全幅1826ミリのサイズ感は、現代の自動車事情で言えば、決して大きなサイズではないから、扱いやすい。

サイズ感を感じさせない走り

 一方インテリアは、これまた前オーナーによるカスタマイズが施されており、メーターパネル、ステアリング、シートが変更されており、その他ダッシュのひび割れはカスタマイズパーツのダッシュカバーにより対策され、またシート裏のカーペットも新品に交換されている等、手が加えられているからこそ、なかなかの状態を維持していたと言えるだろう。

 さて、こうしたボディ&インテリアと同時に気になるのがエンジンや駆動系である。この個体に搭載されるエンジンは5リッターV8。本来ならエンジンマネージメントはTBIのインジェクションであるが、前オーナーがキャブレター化させているからそうした機関の状態の見極めが大切になる。

 ということで、試乗である。当時のスペック表で言えば、全長5120ミリ、全幅1826ミリのサイズ感であり、エンジンスペックは5リッターV8で150hpという。が、実際に走ってみれば、大きさは全く感じないし、パワーもそれほど非力な感じはしない。

 逆に街中ではかなりキビキビ走るし、とにかくボディ前方の距離感がつかみやすく走りやすい。近年の自動車全般に触れている身としてはボディの大きさをそれほど感じないから、日本の道路事情でも難儀することはあまりないだろう。

 87年型の最終モデルには4速ATが搭載されており(86年までは3速ATであるから87年が人気であるのはミッションの違いも大きい)、それも効いて一層走りやすさに繋がっているのだろう。

この個体に搭載されるエンジンは5リッターV8。本来ならエンジンマネージメントはTBIのインジェクションであるが、前オーナーがキャブレター化させている。キャブレターはエーデルブロック。

インテリアはステアリングが交換され、メーター内にホワイトメーターとブラックのタコメーターが配置されている。またダッシュにはカバーが装備され、オリジナルダッシュのひび割れ対策を行っている。全体的にすえた印象もなく、クリーンな状態が維持されていた。

ベンチシートのコラムシフトで4速ATが組み合わされている。社外の小径のステアリングは個人的な志向には合わなかった。

キャブレターV8エンジンが奏でるサウンドは超魅力的。唯一無二のスタイルと共にエルカミーノの所有感を高めてくれる。

「人と違うクルマに乗りたい」という欲求を確実に満たす

 また足回りは、ピッチングがよく抑えられており、ゆらゆらふわふわといった不快な感じが一切ない。が、ガッチリ固められていることもないから、硬くて不快ということもない、ちょうどいい感じ。

 若干ロールはするが、それは味として捉えられる程度であり、かなりの好感だった。だが唯一、交換されていたモトリタのステアリングは径が非常に小さく、慣れるのに時間がかかった。個人的な好みでは全くないし、その部分は購入後に換えたいと思った次第。

 それ以外では、キャブレターV8が放つ魅力的なサウンドやいつ見ても美しいボディスタイルに改めて感動し、この年代のエルカミーノを好む方々の気持ちが十分にわかったのである。

 すでに絶版というのも、ある意味魅力だろう。「人と違うクルマに乗りたい」という欲求を確実に満たしてくれるからだ。だが、そうした魅力も入手した個体の状況によりけり、と言うのもまた事実であるから入手する場合は注意したい。

シンプルなインテリアであり、当時の面影を色濃く残す。エアコンスイッチはちゃんと稼動していた。オーディオは非オリジナル。

シートはレザー張りにカスタマイズされており、非常に状態が良い。カスタマイズされていることが気にならなければコンディションの良さに満足できるはず。

ボディサイドにある給油口。シンプルなデザイン。

セダンピックアップという固有のデザインを今の時代に楽しむことが可能な個体は数少ない。気になる方は急ぐべし。

状態は良いが、古い機械だからこその覚悟は必要

 このエルカミーノを販売しているエイブルの原氏は、常にストレートな物言いが気持ちよく(時にストレートすぎて心配になるくらいなのだが)、だからこそ嘘偽りがなくて安心できる。

 恐らく今現在エイブルで車両を購入されている大半の方々がそういう原氏を知っていると思うが、だからエイブルで扱っているサードカマロやジープワゴニア等に興味を持つ方には必ずや「何も起きないはずはないですからね」と釘をさす。常に「絶好調」と嘘ぶくクルマ屋ではないのだ。

 といっても、これは「壊れた時の弁解」を先に述べているわけではない。「新車のトヨタ車を買ったようにはいかない」と、機械として30年以上経った車両を持つ心構えとして「何か起こるかも」と教えてくれ、さらに実際に何かあった時には全力でサポートしてくれる。

 また、事前に対処したければ、それなりの方法を指南してくれるから、そういった心構えができている方には逆に相当親身なショップだとわかるだろう。

 何も考えずに「ただカッコイイから」と買ってしまい、後々泣きを見る若者を大勢見てきた経験からこその指南でもある(だからといって敷居の高い旧車ショップではない)。

 エイブルの原氏は上記のようなことをちゃんと言ってくれるので安心感があり、そうした代表曰く、「このエルカミーノは純正車のようなパリッとした感じはないですが、走る部分においては気持ち良く感じるでしょう。弱点といわれる内外装部分の対策も行っておりますし、機関部分に関しては今後も手を加えていく予定です」という。

 もちろん、古い機械である以上「何かが起こる可能性」は否めないが、それでも入手すれば普段走る何気ない道がまったく違う景色に見えるだろうし、出かける場所や食事先、身につける衣服が変わるかもしれない。

 ちょっと大げさに言えば、コイツによって新しい人生を手にすることが可能になるかもしれないほどの車両だけに、古い機械だと納得した上で入手するだけの価値があると思うのである。

「古いものを売っている」という自負をシッカリ持っているエイブルだけに、自ら販売する車両には、できる限りの事前の対応をするし、仮に何かトラブルがあった場合にも迅速に対応してくれる。

古いアメ車の楽しさを、今の時代に味わって欲しいと、90年代前後のアメ車を中心に扱っているエイブル。その代表の原氏。そして事前に話し合うことで、車両を収める時の状態と金額とを示してくれる。「乗りながら状態を高めたい」というオーナーさんにはその通りに、「最初から状態良く」を求めるなら、これまたその通りに、話し合いのもと調整が行われる。

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