TEST RIDE

[試乗記]

マスタングとサンダーバードの間を埋める存在

1968 マーキュリークーガー XR-7

エレガンスさを伴った唯一無二のデザイン

BUBUビンテージに入荷したマーキュリークーガーを取材した。

更新日:2024.04.25

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

ラグジュアリーな雰囲気を持つ稀有な存在

 BUBUビンテージが輸入したマーキュリークーガーが日本に上陸した。BUBUビンテージと言えばマスタングと思うかもしれないが、マスタングとマーキュリークーガーは姉妹車とも言える間柄であるから、当然BUBUビンテージの視野に入る。

 マーキュリークーガーは、マスタングの姉妹車であり、マスタングをベースにした豪華版的存在であった。

 と言っても分かりにくいかもしれないから一例を挙げれば、近年のダッジチャージャーとクライスラー300Cの間柄に近いと言えば分かりやすいか。

 同じコンポーネントを使用しながらも、目指す方向性を変えた存在。上記の例で言えば、圧倒的スポーティを目指したチャージャーに対してラグジュアリーな300Cといった感じである。

 マーキュリーに戻るが、1964年にデビューしたマスタングが爆発的人気を得たことによってフォードは次なる展開を考えた。そして1967年に登場したのがマーキュリークーガー。ベースは当時のマスタングである。

▲1968年型マーキュリークーガーXR−7。BUBUビンテージにより輸入された個体。

▲ナンバーズマッチの優良個体。

 考え方としては、マスタングとサンダーバードの間を埋めるラグジュアリースポーツとして開発された。

 だが、マスタングをそのまま使用したわけではなく、ホイールベースを3インチ延ばし、マーキュリーならではのラグジュアリーかつヨーロピアン的なデザインで包み込むことによってスポーティなマスタングに対する上級モデルという立ち位置で勝負したのである。

 ちなみにマーキュリーとは、フォードとリンカーンの間に位置する中核ブランドであった。

 マスタングとは異なり、マーキュリークーガーは2ドアハードトップのみがリリースされ、マスタングよりも3インチ長いホイールベースによって全体的にシャープな印象が増し、ロングノーズショートデッキスタイルがより一段と際立つ。とにかく、クーペスタイルが非常に美しい。

▲ヒドゥンヘッドライトを開閉するとご覧の通り。

▲バキュームにより開閉を可能にしている。

▲特徴的なリアシーケンシャルテールライトが稼働する。

 搭載されるエンジンは、5リッター(302cuin)V8で210hp、最大トルク295lb-ftを発生させる。それに3速ATが組み合わされる。

 当時のマスタングにはベースエンジンとして直6エンジンが用意されていたが、マーキュリーに関してはV8エンジンのみであり(7種類のV8エンジン)、それだけでも当時の車格の高さが分かるだろう。

 当時のマーキュリークーガーには、ベースグレードとXR−7があり、XR−7はエクストラコストを払うことで叶うアップグレードモデルであった。主にインテリアに違いが存在する。

 ウッドトリムのダッシュボード、ブラックフェイスのゲージ類、トグルスイッチ、オーバーヘッドコンソールetc。また、オートマチックトランスミッションにはTハンドルコンソールシフターが取り付けられた。

▲搭載されるエンジンは5リッターV8。当時のスペックは210hp、最大トルク。それに3速ATが組み合わされる。

▲メーターコンソールから助手席ダッシュボードにかけてフラットな直線的仕様が特徴的。

▲ブラックフェイスのゲージ類がカッコイイ。

 というマーキュリークーガーXR−7の概略を経て取材個体の1968年型である。デビュー当時の1967年型とほとんど変わることのない1968年型。

 ちなみに翌1969年になるとベースのマスタングにマイナーチェンジが入りマーキュリークーガーも同様にマイナーチェンジが入るということで、貴重な初期モデルの1967&1968年型である。

 さらに余談であるが、1968年型の生産台数は11万3726台であるから、その中の1台ということである。

 ゴールドのボディカラーで包まれた1968年型マーキュリークーガーXR−7。XR−7ということで、ウッドトリムダッシュボード、ブラックフェイスゲージ、オーバーヘッドコンソール、Tハンドルシフターが見て取れる。
 
 それにしても、めちゃくちゃカッコイイ。ヒドゥンヘッドライトやシーケンシャルリアテールがある種異様な雰囲気を発しているが、それらを含め圧倒的にカッコイイ。

 高級ラグジュアリースポーツという成り立ちかもしれないが、個人的にはマッスルな雰囲気とエレガンスさが伴った唯一無二のデザインが素晴らしいと思う。

 また、ドア下がりすら感じさせない状態の良さ、いまだに当時の雰囲気を色濃く残すデザイン、そしてすぐにでも走り出せそうなメカニズムコンディション。こうした旧車を楽しむ上で必要なすべてを兼ね備えているマーキュリークーガーXR−7である。

▲TハンドルコンソールシフターもXR−7ならではの仕様である。

▲センターコンソールのトグルスイッチ。

▲オイルゲージに「XR−7」のロゴが入る。

 この個体を販売するBUBUビンテージは、コンディション優良の旧車を販売するのがポリシーであり、ブランドやメジャーモデルを優先することなく、その歴史を感じさせるデザインの原形をとどめた個体、プラスして日本の公道を走らせることが可能なコンディション車のみを取り扱っている。

 だから、人気や知名度を優先した個体選びをせず、とにかくベース車両の状態を優先した個体を選びをしているために、次に何が入荷するかは全くの不明である。ちなみに、これまで紹介してきたBUBUビンテージの車両はすべて sold out である。

 で、そんな中でのマーキュリークーガーXR−7であるからコンディションの良さは言わずもがなであり、今回の個体はオリジナルマッチングナンバーで、ディスクブレーキやパワステが装備されているから、そしてエンジンも一発始動が可能な状態であるから、すぐでにでも日本の道路にて走れそうな状態である。

 1968年型マーキュリークーガーXR−7は、デザインにおけるバランスが非常に優れておりスタイリッシュ。

 それこそ1970年以前の輝きあるデザインの1台と言われており、同時にマスタングとは異なるラグジュアリー的な雰囲気を持ち合わせた稀有な存在だけに、アメ車旧車好きを大いに満足させてくれると思うのである。

▲リアナンバーの裏に位置する給油口。

▲ボディカラー等とコーディネートされたレザーシートも状態はご覧の通り。

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