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[試乗記]

ラングラーで魅せるオーラ抜群の迫力スタイル

2017 ジープラングラー

一世代前のJK型でも楽しめるカスタマイズ

JK型ラングラーのカスタマイズモデルを取材した。

更新日:2025.02.14

文/田中 享(Tanaka Susumu) 写真/田中 享(Tanaka Susumu)

取材協力/ジャパンレーストラックトレンズ TEL 0356613836 [ホームページ] [詳細情報]

このスタイルでなんと車検対応車

 最新のジープラングラーは、正直、価格的障壁が高すぎて購入候補に上がらない、という方はかなり多い。だから中古車へと視線が行くのはごく自然な行動と言えるわけだが、そんな中で今、人気なのが「JK型」ラングラーである。

 いわゆる一世代前のラングラー。2018年から始まっている現行型「JL型」の一つ前の型で、2007年から2017年まで存在したモデルのことである。

 そんなJK型には二つのモデルが存在し、2012年以前が前期型、以降が後期型と言われ、エンジンとミッションに大きな変化が生じている。

 当然、今から買うならJK型の後期型である=現行JL型と比較すれば十分に安価な中古車が購入可能である。

▲ラングラーらしさという観点でいえば、現行JL型も一世代目のJK型もそう大きくは変わらない。なので、JK型をベースにカスタマイズを楽しむことも十分可能。

▲構造変更を申請し車検対応としているから、車検も楽。あとはメカ的な定期点検を行うのみ。

 JK後期型に搭載されるエンジンは、3.6リッターV6DOHC。284ps、最大トルク35.4kg-mを発生させ、組み合わされるミッションは5速ATである。

 ちなみに、このV6エンジンはJL型にも当初搭載されていたから、エンジンパフォーマンス自体に大きな変更はない。が、のちに登場した直4ターボエンジンにおいては、高効率を重視しているだけに燃費の違いが現れる可能性は非常に高い。

 くわえて大きな違いがミッションであり、5速ATから8速ATに進化しているから、この部分の進化による違いが最も大きい。くわえてあらゆる部分において洗練がもたらされているから、その違いを含め充実したモデルと言えるのがJL型である。

 が、ラングラーというコンセプトにおける違いが大きく生じているわけではないから、金額的な問題においてJK型を今からチョイスするという行為自体は当然大アリである。

▲搭載されるエンジンは、3.6リッターV6DOHC。284ps、最大トルク35.4kg-mを発生させ、組み合わされるミッションは5速ATである。

▲ブッシュワーカーのオーバーフェンダーを装着している。

▲迫力の37インチタイヤは街中走行仕様。ホイールはプロコンプ。

 そんな流れの中で、2017年型ラングラーの中古車を購入されたAさんは、4インチのリフトアップとオーバーフェンダー装着を行い、ボディ前後に社外バンパー、マフラーを交換し、その他あらゆるパーツをカスタマイズして現在に至る。

 すでに2回目の車検を取得して5年程度乗っているが、この車両のポイントは構造変更を行い、この仕様で車検対応車になっていること。

 「イメージ優先でカスタマイズしている方ですから、車検の都度、車両をもとに戻すことが厳しい状況でした。そのため構造変更を行っています」

 リフトアップし、37インチタイヤを履いているから本格的オフローダーのような風情を感じさせる。だが、これらはあくまでイメージ先行。アメリカンスタイルを好むオーナーさんの希望を実現したカタチという。

▲ギブソンのマフラーから快音が響く。

▲これらカスタマイズは構造変更を行い車検対応となっている。

▲ボディ前後に社外品のバンパーを装着している。

 「もしこのスタイルで本格的にオフロードを走ったりするなら、もう少し各部を強化する必要があるんですよね。ですが、このスタイルを日常的走行で楽しむというのがテーマですから、この車両に関してはそこまでに至っておりません」

 もう少し詳しく説明すると、37インチタイヤといえば、本来、タホやシルバラード、ダッジラムといったフルサイズモデルに履くサイズ。

 ラングラーもその大きさのサイズが履けるとは言ってもミッドサイズ=車両に使用されているパーツもミッドサイズ用。なので、フルサイズボディでは耐えられてもミッドサイズボディにとっては負担率が異なるわけである。

 ちなみに、ラングラーにそう言ったサイズのタイヤを履く場合、アクスルシャフトとかステアリングリンケージ系パーツに有名ブランドから強化品が出ているから、そう言ったものを使い強化することが必須となる!

 ただし、イメージ重視の街中仕様ならさほど問題はないということである。

▲インテリアはステアリングカバーのみでノーマル状態。

▲程度良好の中古車ゆえにコンディションも良好という。

▲チューブタイプのサイドステップは必須。

 余談だが、上記の説明をしてくれたレーストラック高橋氏のアメリカ修行時代は、キャブレター車が全盛の時代。だからキャブレター車のアナログ整備が普通に可能であり、それと同時にアメリカでデザートレースのメカとしてレースに携わっていた経験があるから、オフロード走行に対する知識が半端ではない。

 そういった機械知識への信頼から、特に最近ではジープ系ユーザーの来客が増えているという。直近ではスロットルコントローラーの開発にも携わっていたが、上記の経緯からの流れという。ちなみにこのJK型にもスロコンは装着可能である。

 最後に。「ラングラーといえばタフなイメージがありますが、イコールノーメンテでOKというわけではありません。特に現行型においてはコンピューター制御化が高まっておりますから、いろいろ繊細な部分も多くなっています。普通に乗るにも、カスタマイズするにも、そう言った前提を忘れずに定期点検を怠らないようにしてほしいですね」と高橋氏はアドバイスをくれた。

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